タイトル | 花衣夢衣 |
ふりがな | はなごろもゆめごろも |
放送日時 | 月曜日~金曜日 13:30 |
制作 | 東海テレビ、泉放送制作 |
放送局 | フジテレビ系列局 |
初回 / 最終回 | 2008年3月31日 / 2009年6月27日 (全13週・全65話) |
企画 | 鶴啓二郎 |
プロデュース | 市野直親、小池唯一、佐藤禎剛 |
原作 | 津雲むつみ 「花衣夢衣」 |
脚本 | 田部俊行 (1-8、10-13)、楠本ひろみ (3-5、7、9、11-12)、西井史子 (9、12) |
演出 | 島崎俊樹 (1-2、5-6、10、13)、金子与志一 (3-4、7、11)、福田誠 (8-9、12) |
音楽 | Rin' コーニッシュ 「花衣夢衣」 オリジナル・サウンドトラック |
主題歌 | 池上ケイ 「ひとひら、ふたひら」 |
◆花衣夢衣の放送前情報 結末までのあらすじ
(注) 以下のあらすじは、原作 「花衣夢衣 (津雲むつみ著) 」 を基に、結末まで記述したものです。ドラマのみで楽しみたいという方には読み進めることをおすすめしません。ドラマでは内容・名称などが異なる場合があります。また、ドラマの進行によって記述を変更する可能性があります。
17歳の沢木真帆 (尾崎亜衣) と沢木澪 (尾崎由衣) は双子の姉妹です。
ある日、幼なじみの俊彦 (吉岡毅志) が仕掛けた罠によって、姉・真帆はアメリカ兵に強姦されます。
やがて強姦された真帆がアメリカ兵の子供を妊娠していることがわかり、真帆は中絶手術をします。ところが中絶手術に不手際があり、真帆は子宮を摘出され、子供を産めない身体になってしまいます。
運命をねじ曲げられた真帆は双子の妹・澪と別れ、加賀友禅の修業のために金沢に旅立ちます。そこで真帆は呉服屋の長男・羽嶋将士 (眞島秀和) と出会い恋に落ちますが、忌まわしい過去が枷となり、結婚に踏み切ることなく別れてしまいます。
そんな中、さらなる運命の悪戯によって、双子の妹である澪が将士と結婚、出産をします。しかし、真帆と将士はお互いのことを忘れがたく、澪に複雑な心境を抱きながらも再び惹かれ合っていきます。やがて真帆と将士が不倫関係に及んだことが明らかになり、それは澪の心を強く乱していきます。そして、彼女に思いもよらない行動を取らせてしまうのでした。
二人は不倫を解消することを決意し、一人になった真帆にある男性との結婚話が訪れます。しかし、将士への想いは消えることなく、くすぶり続けます。そんなある日、将士が恐ろしい病魔に侵されていることが発覚してしまいます。そして、やがて訪れる運命の日を迎えるのですが……。
記述するにあたって、真帆と澪と将士に焦点をしぼり、周囲の重要人物などのエピソードは省略させていただきました。
◆花衣夢衣 第1話 「双子姉妹の絆」 (1) / 3月31日 (月)
⇒ 17歳の双子の姉妹が主人公。ある日、妹の澪は姉の真帆あてのラブレターを幼なじみの俊彦から間違って手渡される。
昭和25年 (1950年) の東京。
17歳の沢木真帆 (尾崎亜衣) と沢木澪 (尾崎由衣) は双子の姉妹。姉が真帆、妹が澪である。2人の見分け方は、姉の真帆にのみ 「左目の下にホクロがある」 ことである。
ある日、澪は幼なじみの辻俊彦 (吉岡毅志) からラブレターをもらう。あまりに熱烈な文面に澪は胸が熱くなるが、なんと、それは真帆に宛てたラブレター。俊彦は真帆と間違えて、澪にラブレターを渡してしまったのである。
◆花衣夢衣 第1話 「双子姉妹の絆」 (2) / 3月31日 (月)
⇒ 双子姉妹の父・圭二郎と親友・万平の関係について。
真帆 (尾崎亜衣) と澪 (尾崎由衣) の父・圭二郎 (長谷川初範) は才能にあふれた画家だった。しかし、戦争から帰還した圭二郎の身体は、結核に蝕まれ、圭二郎はほぼ寝たきり状態となっていた。
アメリカ兵のオブライエン (Wayne Doster) の屋敷に雇われている真帆は、オブライエンに結核を治す薬をもらえないかと相談する。しかし、軍 (GHQ) の内部管理が厳しくなり、薬を持ち出せなくなったという。
そんな中、沢木家に圭二郎の親友である画商の辻万平 (斉木しげる) がやってくる。万平は親切にも圭二郎に高級の絵の具を手渡し、 「なんでも好き放題に言ってくれ」 という。万平はたびたび経済的にも圭二郎を援助しており、圭二郎はそんな彼に感謝しきりである。しかし、圭二郎は愛する妻・和美 (萩尾みどり) と万平が 「ある関係」 で結ばれていることには気付いてはいなかった。
◆花衣夢衣 第1話 「双子姉妹の絆」 (3) / 3月31日 (月)
⇒ 澪はラブレターを間違えて手渡してきた俊彦を痛烈に貶す。一方、圭二郎の病状が悪化し、転地療養の話がもちあがる。
沢木家に万平 (斉木しげる) とやってきた息子の俊彦 (吉岡毅志) に対し、澪 (尾崎由衣) は間違えて渡されたラブレターの話をぶり返す。そして、万平たちの目の前で 「不潔な手紙は迷惑だからやめてほしい」 と言ってのけ、俊彦に恥をかかせる。真帆 (尾崎亜衣) はすぐさま俊彦に澪の無礼を詫び、澪の頬をひっぱたく。
一方、沢木家では圭二郎 (長谷川初範) が吐血。担当の小田医師 (蔵内秀樹) は転地療養をしたほうが良いと話す。しかし、沢木家だけではどうすることも出来ないほど、転地療養には高額なお金がかかる。すると、その時、万平が和美 (萩尾みどり) のまえに現れ、和美を自宅へ誘う。
「転地療養の費用は心配いりませんよ。私に任せて下さい」 とささやきながら、万平は和美と抱き合いもつれあう。2人は不倫の関係にあったのである。しかし、その現場を俊彦が目撃してしまう。
◆花衣夢衣 第2話 「親たちの秘密」 / 4月1日 (火)
⇒ 俊彦は父・万平と双子姉妹の母・和美が愛人関係にあることを知る。
俊彦 (吉岡毅志) は万平 (斉木しげる) と和美 (萩尾みどり) の情事の現場を目撃してしまう。だが、万平のまえでは平静を装い、何も見なかったふりをする。
俊彦は母・雅代が一年前、不審な首吊り自殺を遂げたことを思い出し、雅代の遺品から 「もうこれ以上の侮辱には耐えられません。あなたと和美さんを恨みます」 と書かれた遺書を発見。雅代が2人の関係を恨んで自殺したことを知り、衝撃を受ける。そして、その衝撃はひそかな怒りに変わる。
一方、万平が費用を用立ててくれたおかげで、圭二郎 (長谷川初範) が転地療養のために軽井沢に出発することが決定する。そして、少しずつ活力を取り戻しつつある圭二郎は久しぶりに絵を描き始め、家族を喜ばせる。
澪 (尾崎由衣) は万平から 「家計を助けるために自分が経営する辻堂で働いてみないか」 と誘われ、返事を保留していたが、絵を描き始めた圭二郎に刺激を受けてその誘いを受けることを決める。しかし、その先には俊彦が仕掛けた罠が待ち受けていた。
◆花衣夢衣 第3話 「入れ替った双子」 (1) / 4月2日 (水)
⇒ 辻堂で働き始めた澪は、俊彦からアメリカ兵とのデートを頼まれる。一方、圭二郎は転地療養のために軽井沢に旅立つ。
澪 (尾崎由衣) は 「辻堂」 で働き始めて早々、客のアメリカ兵に絡まれ、俊彦 (吉岡毅志) に助けられる。しかし、それは俊彦が澪から信頼を得るための自作自演の罠だった。俊彦はアメリカ兵に一芝居打つように取り引きをしていたのだった。俊彦の狙い通り、澪は俊彦にひどい言葉をぶつけたことを反省し、俊彦のことを信用し始める。
そんな心境の変化に乗じて、俊彦は澪にアメリカ兵のフランク (Daniel Joshua) と一回だけデートをしてほしいと頼む。俊彦が通訳として同行すると聞いてしぶしぶ引き受けるが、澪の心中は不安でざわつく。
一方、圭二郎 (長谷川初範) は俊彦が言い放った 「父は友情で援助をしない。ちゃんと担保をとっているからだ。奥様にお聞きになったらどうですか」 という意味深な言葉から、妻・和美 (萩尾みどり) と万平の関係を疑いだす。その翌日、圭二郎は転地療養のために和美と軽井沢に旅立つ。
◆花衣夢衣 第3話 「入れ替った双子」 (2) / 4月2日 (水)
⇒ 真帆は澪の代わりにアメリカ兵とのデートに出かける。
澪 (尾崎由衣) は真帆 (尾崎亜衣) にフランク (Daniel Joshua) とのデートの予定を打ち明け、不安で仕方ないとつぶやく。真帆はそんな澪の様子を見かねて 「自分が澪のふりをしてデートをしてあげる」 と助け舟を出す。澪はそんな真帆の気持ちに感謝。翌日、真帆は左目の下にあるホクロを化粧で隠し、フランクとのデートに出発する。
そして一通りのデートが終わり、 「澪」 のふりをしている真帆、フランク、俊彦 (吉岡毅志) の3人は座敷で休憩をする。しかし、俊彦が用事を理由に席を立ち、その間に真帆はフランクに襲われる。真帆の頬を殴り、布団に押し倒すフランク。その時、襖の向こうでは 「澪のやつ、ざまあみろ」 と吐き捨てるように呟く俊彦の姿があった。
◆花衣夢衣 第4話 「忌まわしい事件」 / 4月3日 (木)
◆花衣夢衣 第5話 「十七歳の傷」 / 4月4日 (金)
◆花衣夢衣 第6話 「母への憎しみ」 / 4月7日 (月)
⇒ 真帆は澪になりすましてデートに出かけ、アメリカ兵に強姦される。そして、それは沢木家に恨みを抱いた俊彦が仕組んだものと判明。その2ヶ月後、真帆の妊娠が発覚。中絶手術を受けるが、その手術で子宮が傷つき、真帆は子供を産めなくなってしまう。
真帆 (尾崎亜衣) はフランク (Daniel Joshua) に強姦される。その事実を知った澪 (尾崎由衣) は途中で消えた俊彦 (吉岡毅志) が事情を知っていると察して、俊彦のもとへ向かう。澪が真帆と入れ替わっていたことを告げると、俊彦は動揺し、本当は澪を襲わせようとしていたと言い放つ。そして、万平 (斉木しげる) と和美 (萩尾みどり) が不倫していることを口走り、錯乱した俊彦は澪を襲おうとする。澪はとっさに反撃し、俊彦の足にケガを負わせ、逃げるように帰る。真帆は様子がおかしい澪から母の不倫の疑惑を聞き出し、強いショックを受ける。
やがて、事件から2ヶ月後、真帆が妊娠していることが発覚する。真帆は中絶手術を受けるが、やぶ医者にかかったために子宮内が炎症、腹膜炎の兆候がみられ子宮摘出手術を受けざるを得なくなる。一刻を争う事態を受け、澪は真帆の子宮摘出手術に承諾。無事に手術は成功するが、真帆は子供を産めなくなった事実に愕然とする。そして、病んだ身体をおして駆けつけた父・圭二郎 (長谷川初範) も真帆が強姦されたうえに子宮を失ったことを知って衝撃を受ける。
◆花衣夢衣 第7話 「十七歳の成人式」 / 4月8日 (火)
◆花衣夢衣 第8話 「清らかな姉妹」 / 4月9日 (水)
⇒ 真帆は和美の不倫を知り、和美に憎しみを抱く。一方、澪は家計を助けるためにバーで働き出す。
和美 (萩尾みどり) と万平 (斉木しげる) の不倫、及び、俊彦 (吉岡毅志) の母がふたりを憎んで自殺したことは周知の事実となり、圭二郎 (長谷川初範) は和美に沢木家から出て行けと言い放つ。そして、真帆 (尾崎亜衣) も和美がすべてのいさかいの原因をつくったとして憎しみをぶつけるようになる。しかし、澪 (尾崎由衣) は和美の不倫が経済的援助を受けるために仕方なくやったことだと真帆に理解を促す。
和美の不在によって生活費のあてがなくなり、澪はひそかに沢木家の2階を間借りしている娼婦のゆかり (西慶子) の紹介を受け、バーで働くことを決める。男性客を相手に慣れない接客をし、時にゆかりに助けられながら生活費を稼ごうとする澪。そんな中、澪はママ (水木薫) から座っているだけで構わないから客の相手をしてほしいと頼まれる。すると、そこに偶然にも俊彦が来店する。俊彦はバーで働く澪の姿に目を疑うが、沢木家姉妹の境遇をなじると強引に澪の口唇を奪う。そして、俊彦はママに大金を手渡し、ある取り引きをもちかける。
◆花衣夢衣 第9話 「姉妹の肖像」 / 4月10日 (木)
◆花衣夢衣 第10話 「一人の決意」 / 4月11日 (金)
⇒ バーで働きだした澪は俊彦に襲われるが、駆けつけた真帆に助けられる。そんな中、圭二郎が息を引き取る。
澪 (尾崎由衣) はバーのママ (水木薫) から一晩だけ男性客の相手をするように頼まれ、現れた俊彦 (吉岡毅志) から強引に酒を飲まされる。澪は真帆 (尾崎亜衣) と同じように男に穢されようと身を委ねるが、そこへ真帆が駆けつけ、澪を助け出す。俊彦は 「お前達はふしだらな宿命を背負っている」 と捨て台詞を残し、二人のまえから消える。
その夜、二人は清らかな姉妹を描きたいという父・圭二郎 (長谷川初範) の意思を受けて、絵のモデルとなる。一夜明け、二人が目を覚ますと絵は完成していたが、それと同時に圭二郎が吐血して倒れていることに気付く。もはや薬では手の施しようがない。真帆は 「辻堂」 に出向き、憎き和美 (萩尾みどり) に土下座をして医師を呼んでほしいと頼む。
和美はすぐさま医師を呼ぶが、医師でも回復させる手立てがない。圭二郎は和美の名前をささやきながら息を引き取る。臨終の際、和美が圭二郎の伸ばした手を握ってやらなかったことで真帆は和美への不信感を増すが、葬儀の夜、和美が圭二郎の遺骨を抱きながら嗚咽を漏らしているところを目撃し、複雑な心境になる。そんな中、真帆が雇われているオブライエン (Wayne Doster) がアメリカに帰ることになり、真帆はオブライエンから 「アメリカに同行しないか」 という話を持ちかけられる。
一方、俊彦は 「辻堂」 で買い取った圭二郎の絵を床に並べ、和美や万平 (斉木しげる) の制止を退けて、額縁もろとも松葉杖で破壊する。和美は傷ついた圭二郎の絵を抱いて涙を流す。
◆花衣夢衣 第11話 「別々の道」 / 4月14日 (月)
◆花衣夢衣 第12話 「運命の出会い」 / 4月15日 (火)
◆花衣夢衣 第13話 「ときめき」 / 4月16日 (水)
◆花衣夢衣 第14話 「求婚」 / 4月17日 (木)
◆花衣夢衣 第15話 「消せない過去」 / 4月18日 (金)
⇒ 真帆は金沢で加賀友禅染の見習いをすることになり、弟子入りから3年後、真帆は呉服屋の若旦那・将士と出会う。真帆は将士に惹かれるものを感じて交際を始めるが、そんなある日、将士からプロポーズされる。しかし、将士が子供を欲しがっていることを知ると子供を産めなくなった忌まわしい過去がよみがえり、真帆は一方的に別れを切り出してしまう。
真帆 (尾崎亜衣) はアメリカ行きの誘いに心が揺れる。
一方、澪 (尾崎由衣) は母・和美 (萩尾みどり) から石川県の金沢にある実家の話を聞く。母の実家・水上家は代々、加賀友禅染を伝承しており、澪はかつて真帆が加賀友禅染の職人になりたいと言っていたことを思い出す。翌日、澪は金沢に旅立ち、水上家を訪問。母の兄・和幸 (宮内洋) に 「真帆に弟子入りさせてやってほしい」 と嘆願する。 「真帆本人が頼みに来るのが筋だろう」 と拒絶する和幸だが、澪は懸命に食い下がり、和幸に真帆の弟子入りを認めてもらう。
帰郷した澪がそのことを伝えると最初は戸惑う真帆だったが、澪の思いやりに心を動かされ、加賀友禅染の職人になることを決意する。こうして、澪に見送られて金沢に旅立つ真帆。
それから3年後の昭和28年 (1953年) 。真帆は厳しい修業に逃げ出すことなく、水上家の工房で加賀友禅染の見習いをしていた。そんなある日、真帆は東京の呉服屋 「よね屋」 の若旦那・羽嶋将士 (眞島秀和) と出会う。真帆は名前も働く場所も言わずにそっけなく接するが、将士は真帆の白生地の反物を汚したことを気に病んで、金沢に来るときはいつも詫び用の反物を持ち歩いていたり、呉服屋の視点から染め方のアドバイスをし、水上家まで押しかけて積極的に出会いを求めてきたりと、真帆にとって気になる存在となっていく。
やがて将士に恋心を抱き始める真帆。交際を始めてしばらくが経ったある日、真帆は将士からプロポーズされる。しかし、将士が子供を欲しがっていることを知ると、子供を産めなくなった忌まわしい過去が頭をよぎり、真帆は将士に一方的に別れを切り出してしまう。
その頃、東京の沢木家。着物の仕立屋として生計を立てる澪のもとに、その上々な評判を聞きつけて呉服屋 「よね屋」 の女将・羽嶋いより (田岡美也子) が訪ねてくる。注文を受けると迅速に仕立てを済ませ、よね屋に届ける澪。いよりは澪の仕事ぶりに感心し、高い料金を支払うことを匂わせてさらなる注文をしようとする。しかし、澪は 「近所の馴染みの客からの先約を大事にしたい」 と注文に断りを出す。
いよりは情に厚く粗末な仕事をしない澪にさらに感心し、長男の将士の嫁になってよね屋に来ないかと見合い話をもちかける。
◆花衣夢衣 第16話 「降り止まぬ雪」 / 4月21日 (月)
⇒ 真帆は 「最後に一目会いたい」 という将士に会いに行くが、抱かれることを拒絶してしまう。そんな中、将士の母が見合いの話をもってくる。
真帆 (尾崎亜衣) は交際していた呉服屋 「よね屋」 の若旦那・将士 (眞島秀和) が子供を欲しがっていることを知ると一切の連絡を絶ち、会わないようにする。
それに対し、真帆の過去などまったく知らない将士は、真帆の気持ちが理解できず、 「最後に一目会いたい。来てくれるまで兼六園で待っている」 と書いた手紙を真帆の兄弟子・安藤 (長谷川朝晴) に預けて帰る。
その手紙を読んだ真帆は動揺するが、会わないことを決意。だが、将士への想いを絶ちがたく、大雪が降り始めたという知らせに突き動かされ、真帆は兼六園まで将士に会いにいく。
こうして2人は再会。冷えきった身体を震わす将士のために宿を借り、隣で添い寝をする真帆。だが、将士が着物を脱がせようと帯に手をかけたその時、真帆は抱かれることを拒んで宿を出て行ってしまう。
独り残された将士は呆然。真帆の心を読めずに苦しむが、そんな将士に母・いより (田岡美也子) が見合いの話をもってくる。そして、いよりから見合い相手の写真を見せられた将士は驚愕する。なんと、写真の女性は真帆とそっくりだったのである。
◆花衣夢衣 第17話 「実らない愛」 / 4月22日 (火)
◆花衣夢衣 第18話 「運命の悪戯」 / 4月23日 (水)
◆花衣夢衣 第19話 「破談」 (1) / 4月24日 (木)
⇒ 将士は母に紹介された見合いの相手が真帆の妹・澪だと知り驚く。将士は真帆と交際していた過去を隠し、澪に結婚を前提とした交際を申し込む。
将士 (眞島秀和) のことが頭をよぎり、修業に身が入らない真帆 (尾崎亜衣) は嫁入りが決まった従姉妹・淳子 (民部良子) の晴れ着を汚してしまい、怒れる伯母・喜久代 (南一恵) から子供を産めない身体であることを罵倒される。そして、居合わせた師匠の和幸 (宮内洋) や兄弟子・安藤 (長谷川朝晴) たちにもそんな身体の秘密を知られてしまう。
真帆は迷惑をかけたことを詫び、一時は修業をやめて水上家を出て行こうとするが、真帆の傷ついた心を知った澪が 「自分だけが幸せになるわけにはいかない」 と見合いを断ろうとする事態に。真帆は澪に見合いを受けてもらうために修業に復帰し、以前、和幸から紹介された紋屋の男性との見合いに前向きになっていることを伝える。そして、そんな真帆の様子を見て安心した澪は、予定通りに見合いを受けることを決める。
こうして澪は見合いの日を迎え、見合い相手の将士と初めて対面。澪は将士に好印象を抱く。
一方、将士は澪から 「真帆という双子の姉がいる」 と言われ、澪が真帆の妹であることを確認する。しかし、真帆と交際していたことは澪には黙っておき、ある女性に今でも未練があるとだけ伝える。
澪は将士が好きな女性がいると告白したことで、この見合いが破談に向かうものだと考えていた。ところがそんな矢先、澪は将士から結婚を前提とした交際を申し込まれる。
実は見合い後、将士はこれが最後と心に決めて真帆のもとを訪ね、交際を拒絶されて帰って来たのだ。好きな女性への未練を断ったという将士に、澪はその女性の代わりかと問うが、将士は問いに答えず澪に口づけをする。
◆花衣夢衣 第19話 「破談」 (2) / 4月24日 (木)
◆花衣夢衣 第20話 「柱の傷」 / 4月25日 (金)
⇒ 将士の母が見合いを破談にすると言い出す。だが、 「澪と必ず結婚する」 という将士の熱意によって、澪が女将修業に合格すれば結婚を認めることに。
帰宅した将士 (眞島秀和) は 「僕の愛を拒んだことを後悔する」 と真帆 (尾崎亜衣) への怨み節を呟きながら飲酒する。
すると、そこに母・いより (田岡美也子) が現れ、突然 「見合いは破談にする」 と言い出す。澪 (尾崎由衣) の母・和美 (萩尾みどり) が画商・万平 (斉木しげる) の愛人として金銭的援助を受けていることが発覚したのだという。澪もそんな愛人の血を受け継いでいるために信用できないと言い放つ。
一方、将士に惹かれていく澪だったが、そこに見合いを破談にするという話が飛び込み、澪はショックを受ける。そして、それが和美のせいだと知ると、澪は和美に冷たくあたる。
だが、将士は何としても澪と結婚するという。たとえ羽嶋家から絶縁されても、澪と一緒になるという将士。将士から求婚され、澪はその言葉にうなずく。
翌日、将士は澪と結婚することをいよりに報告。結婚はさせないと断言していたいよりだったが、将士の熱意に折れ、一つの条件を出す。澪に 「よね屋」 の女将修業をさせて女将になる資格がなければ結婚はあきらめてもらうという。
一方、澪は将士と結婚の約束を交わしたことを水上家の真帆に報告しにいく。澪がまさか将士と交際しているなどとは思いもしない真帆だが、交際相手として将士の写真を見せられ……。
◆花衣夢衣 第21話 「慟哭」 / 4月28日 (月)
◆花衣夢衣 第22話 「悲しい決心」 / 4月29日 (火)
◆花衣夢衣 第23話 「結婚しない決意」 / 4月30日 (水)
◆花衣夢衣 第24話 「結婚の理由」 / 5月1日 (木)
⇒ 真帆は澪の交際相手が将士だと知り、衝撃を受ける。一方、澪は女将修業の成果を認められ、結婚の許しをもらう。そんな中、澪は将士の昔の恋人のことが気になりだす。
真帆 (尾崎亜衣) は澪 (尾崎由衣) の交際相手が将士 (眞島秀和) だと知り、衝撃を受ける。真帆と将士の過去を知る兄弟子・安藤 (長谷川朝晴) はそんな真帆を気にかけ、苦しい胸のうちを吐き出させる。
一方、いより (田岡美也子) のもとで女将修業を始めた澪はひたむきに修業に励み、私生活では将士の病弱な弟・祐輔 (溝呂木賢) から信頼を得るように努める。いよりはそんな澪の熱心な姿勢を見て、よね屋を任せられると判断。澪と将士の結婚を認める。
2人の結婚の知らせを聞いた真帆は、将士と澪が夫婦になるという現実がつらく、将士のことを忘れるために見合い相手として紹介された紋屋の職人・西山 (山崎秀樹) に抱かれようとする。しかし、西山から本意ではないことを見抜かれ、見合いを断られる。そして、真帆はこれをきっかけに友禅作家として独身を貫くことを決意する。
そんな中、沢木家に帰ってきた真帆は思いがけないことに将士と久しぶりの再会をする。そこに澪が現れ、2人はとっさに初対面のふりをする。真帆は将士が 「自分の身代わり」 として双子の澪と交際したのではないかという疑いが消えず、翌日、よね屋の近くの喫茶店で将士にそのことを尋ねる。しかし、将士はそれを否定し、 「真帆さんとの交際は無かったも同然」 と答える。
一方、将士の悲恋を知っている弟・祐輔は将士と真帆が一緒にいるところを目撃。2人の会話の内容を知らない祐輔は 「兄さんは昔の恋人 (=真帆) のことを忘れられないんじゃないか? 」 と将士に尋ね、それを否定する将士と言い争いになる。
するとその時、偶然にも澪がその話を聞いてしまい、澪は将士が 「昔の恋人」 に未練があるのではないかと気になりだす。そして、仕事に集中できない澪は客のふりをした盗っ人に高価な着物を盗まれてしまう。
澪は疑惑を明らかにするために 「昔の恋人」 からの手紙があるという将士の机の引出しを開けることを決意する。すると、そこに祐輔が現れ、事情を察した祐輔は澪の思い込みを否定する。しかし、それを信じられない澪は激しく取り乱し……。
◆花衣夢衣 第25話 「嫁入り衣装」 / 5月2日 (金)
⇒ 澪と将士の結婚式。真帆は二人を祝福する。
心臓に疾患を抱える祐輔 (溝呂木賢) が澪 (尾崎由衣) の目の前で発作を起こして倒れてしまう。
幸いにも大事には至らなかったが、澪は自分のせいだと感じ、それを詫びる書き置きを残して羽嶋家を出て行ってしまう。
その夜、澪は真帆 (尾崎亜衣) に会いに水上家を訪ね、ひどいことをしてしまったと泣きつく。発端が将士 (眞島秀和) の 「昔の恋人」 にあると知った真帆はその女性が自分であることを隠し、今すぐ羽嶋家へ戻るように告げる。真帆から説得され、将士を信じることを決めた澪は改めて将士と結婚の誓いをする。
こうして澪は将士と結婚式を挙げる。真帆は自分が初めて染めた反物を澪に手渡し、将士に 「澪と一緒に幸せになってほしい」 と告げる。
◆花衣夢衣 第26話 「狂おしい真実」 / 5月5日 (月)
◆花衣夢衣 第27話 「紅の痕…」 (1) / 5月6日 (火)
⇒ 13年後、友禅作家として独立した真帆は、澪・将士と再会する。その夜、将士は澪から 「真帆が子供を産めない身体」 だという思いがけない事実を聞く。13年前、真帆が子供を産めない身体ゆえに自分との結婚をあきらめたと知った将士は真帆に会いに行く。
13年後の昭和41年 (1966年) 。
真帆 (吉田真希子) は友禅作家として独立。金沢の水上家を離れ、兄弟子・安藤 (長谷川朝晴) が東京で開いた工房に創作拠点を移す。
一方、双子の妹・澪 (吉田真由子) は老舗呉服屋 「よね屋」 の若女将として奮闘中。夫・将士 (眞島秀和) との間に長女・莉花 (伊倉愛美)、長男・晃一 (渡辺哲史) を授かり、心臓に疾患を抱える義弟・祐輔 (溝呂木賢)、女将の義母・いより (田岡美也子) も健在である。
真帆は澪とは第2子・晃一の誕生以来7年ぶりに、将士とは13年ぶりに再会する。真帆は将士と澪が幸せそうに暮らしているのを見て安心する。一方、将士も友禅作家して独立した真帆を激励し、2人は13年前の出会いを懐かしむ。
そんな再会の日の夜、将士は澪から思いがけない話を聞く。
「真帆は子供を産めない身体なのよ。真帆には心から愛していた人がいたけど、その人とは幸せな家庭は築けないって身を引いたらしいの」
将士は13年の時を経て、真帆が妊娠できない身体だという秘密を初めて知る。真帆が子供を産めない身体ゆえに自分との結婚をあきらめたと知った将士は、途端に真帆への愛情がよみがえり、13年前の記憶がちらつき始める。
数日後、将士は意を決して真帆のもとへ13年前の真実を確かめに行く。真帆は子供を産めないことがプロポーズを断った理由だと認めたものの、自分がそうしているように過去は過去としてその時の愛情は胸にしまっておいてほしいと涙ながらに話す。
それを聞いた将士は過去を振り切り、家族に一生の愛情を捧げることを心に決める。
◆花衣夢衣 第27話 「紅の痕…」 (2) / 5月6日 (火)
◆花衣夢衣 第28話 「悲しみの家」 / 5月7日 (水)
◆花衣夢衣 第29話 「天国への手紙」 / 5月8日 (木)
◆花衣夢衣 第30話 「禁断の愛」 / 5月9日 (金)
⇒ ≪おもな流れ≫将士は真帆から 「過去の愛情はしまっておいてほしい」 と言われ、一生の愛情を家族に捧げることを決意する。そんな矢先、長男・晃一が事故死する。将士は妻・澪に事故の責任を感じ、ショックから立ち直れず毎夜のように酔いつぶれる。一方、辻堂に俊彦が16年ぶりに現れ、万平に同居しないかと誘う。それをきっかけに万平と和美は別れることに。そんな中、俊彦が将士に真帆が子宮を失った経緯を語る。その夜、真帆と将士は初めて結ばれる。
将士 (眞島秀和) は家族に一生の愛情を捧げることを自分の心に誓う。
ところが、その矢先に長男・晃一 (渡辺哲史) が交通事故に遭い、死亡する。突然の晃一の死に羽嶋家は深い悲しみに包まれる。そして事故当時、澪 (吉田真由子) が手を離した直後に晃一が自動車にはねられたとあって、将士は澪を激しく責めたて 「お前が殺した」 とまで言い放つ。
それから数日が経ち、しばらくは塞ぎこんでいた澪だったが、長女・莉花 (伊倉愛美) が天国の晃一のために書いた手紙に励まされ、澪は悲しみから立ち直ろうとする。
だが、将士は愛する跡継ぎ息子が急死したショックから立ち直れず、繁華街のバー 「小夜」 で毎夜のように酔いつぶれ、ママの波江 (江口ナオ) とも一時の深い関係になる。
そんな中、仕事を休んで羽嶋家を手伝っていた真帆 (吉田真希子) は将士のポケットからバーのマッチ箱を見つけ、それをもとに将士が通うバーを突き止める。真帆は事故の責任をめぐって澪を責め続ける将士に 「澪を許してやってほしい」 と頭を下げる。
一方、双子の母・和美 (萩尾みどり) は愛人・万平 (斉木しげる) との関係を続けていたが、数年前に万平が病に倒れてからは看病が中心の生活になっていた。ある日、そんな2人が暮らす辻堂に万平の息子・俊彦 (吉岡毅志) が16年ぶりに現れる。現在、俊彦は都内に不動産会社を興し、妻子もいるという。俊彦は家庭を持つことで心境に大きな変化があったと話し、万平に同居しないかと誘う。
万平は俊彦が親子関係を修復しようとする狙いが 「辻堂の土地の権利を得ること」 にあると見抜く。だが、これを機会に看病で迷惑をかけ通しだった和美と別れ、俊彦の同居の誘いに応じることを決意。和美に別れ話を切り出すと遺産を半分預けることを告げ、万平は和美のもとを去る。こうして2人の長年の関係は終わりを迎える。
そんな中、真帆は将士が羽嶋家にしばらく帰宅していないことを澪から聞き、将士を連れ戻しにバー 「小夜」 へ向かう。そこで真帆は亡き息子の思い出に浸りながら酒を飲んでいる将士を見つけるが、その時、あの俊彦がバーに姿を現す。そして、
「16年前、妹の澪に恥かかされましてね。それどころか母親の和美のせいで私の家族は空中分解。腹立ちまぎれに知り合いの野郎に澪を襲わせたんですが、真帆と澪は入れかわっていたんですよ……」
俊彦は真帆が子宮を失うまでの忌まわしい経緯を将士に話してしまう。
俊彦の話を聞いた将士は動揺するが、どうしてそれを話してくれなかったのかという思いが先にたち、 「その過去があったからといって別れる理由にはならなかった」 と真帆を抱く。すると、 「愛しているからこそ言えなかった」 という真帆。お互いの気持ちを確かめあった2人はその夜、初めて結ばれる。
◆花衣夢衣 第31話 「一夜だけの愛」 / 5月12日 (月)
◆花衣夢衣 第32話 「憎しみの防波堤」 / 5月13日 (火)
◆花衣夢衣 第33話 「秘密の幸せ」 / 5月14日 (水)
◆花衣夢衣 第34話 「約束の夜」 / 5月15日 (木)
⇒ ≪おもな流れ≫真帆は将士の愛人になる。一方、澪は将士の浮気に気付き、その相手が波江ではないかと疑う。将士の誕生日の夜、澪は将士がいると思われる波江の店に向かう。
真帆 (吉田真希子) は将士 (眞島秀和) と結ばれるが、澪 (吉田真由子) を裏切ったことに心が痛み、一夜だけの秘め事にすることを告げる。しかし、しばらくして将士からの会いたいという思いに応じ、またしても2人きりで会ってしまう。
「澪を傷つけたくない。自分たちのことは絶対に澪には気付かれないようにしてほしい」 と真帆。最初は澪に引け目を感じていた真帆だったが、次第にわずかな時間でも将士と一緒にいられることを望むようになる。
一方、澪は将士の帰宅が遅いことなどから将士の浮気を疑いだす。
その頃、よね屋の周辺では将士がバー 「小夜」 のママに入れこんでいるという悪い噂が広まっており、澪は将士の浮気相手がその女性ではないかと思い始める。だが、相手が水商売の女性なら酒を交えた一時の気晴らしなのだろう、と澪は将士の心変わりを待って静観することを決める。
そんな中、将士の誕生日が訪れる。将士は長女・莉花 (伊倉愛美) が企画してくれた誕生日パーティーが終わり次第、すぐに真帆のもとに駆けつけると約束。それに対し、真帆は客に作品を知ってもらう絶好のチャンスである加賀友禅染の披露会を休んでまでして、将士の誕生日を祝おうとする。
だが、誕生日パーティーの直前、風邪をこじらせて熱を出した莉花が倒れてしまう。一時は 「莉花の看病のために今夜は行けそうもない」 と真帆に断りの電話をかける将士だったが、莉花の熱が下がったのを確認すると、真帆に会いたいという一心で沢木家に急ぐ。
一方、澪は将士の外出に気付き、浮気相手に会いに行ったのだと直感。莉花の具合が悪い状況でも出かけたことから、将士がその女性に相当の愛情を寄せているのだと確信する。そして、澪はついに浮気相手と思われるバーのママ・波江 (江口ナオ) のもとを訪れるが……。
◆花衣夢衣 第35話 「偽りの誓い」 / 5月16日 (金)
⇒ ≪おもな流れ≫波江は将士の浮気相手であることを一時は否定するが、将士の嘘に従って浮気相手のふりをする。
澪 (吉田真由子) は将士 (眞島秀和) の浮気相手と思われる波江 (江口ナオ) のバー 「小夜」 を訪れるが、そこに将士の姿はなく、波江は将士について 「最近は来店していない」 という。
浮気相手の見当が外れ、動揺する澪。そんな澪の苦悩を知った義弟・祐輔 (溝呂木賢) は、バー 「小夜」 で飲酒する将士のもとに駆けつけ、 「浮気相手はもしや真帆 (吉田真希子) さんじゃないのか!? 」 と詰め寄る。真帆との関係は秘密にしたい将士は 「相手は波江だ」 と嘘をつく。
するとその時、波江がとっさに機転を利かせ、将士に濃厚なキスをすると、 「私が若旦那の愛人ですなんて面と向かって奥さんに言えると思う? 昨夜、奥さんに言ったことは嘘に決まってるでしょう? 」 と将士の浮気相手であるかのように一芝居打つ。
祐輔は波江の嘘をすっかり信じ込み、 「やはり浮気相手は波江だった」 と澪に伝える。将士はその場をやり過ごすために 「もう波江とは別れる。許してくれ」 と澪に土下座をして謝罪。澪は病弱な祐輔が自分たちのために取った行動に心を打たれ、将士に 「過ちを繰り返さないことを祐輔さんの命に誓って」 と告げる。将士は 「一生をかけて澪を幸せにする」 と祐輔の命にその場しのぎの誓いをたてる。
◆花衣夢衣 第36話 「秘密の旅」 / 5月19日 (月)
◆花衣夢衣 第37話 「過去の事実」 (1) / 5月20日 (火)
⇒ ≪おもな流れ≫将士の愛人騒動が収まったかに思えた矢先、澪は将士と真帆が一緒に金沢に旅立つところを目撃。澪は将士の愛人が真帆なのではないかという疑う。そんな中、澪は妊娠2ヶ月だと診断される。我が子の誕生にそなえて押入れの玩具を整理する澪。だが、その時、澪は押入れで13年前に真帆と将士が交際していた頃の手紙を見つけてしまう。
澪 (吉田真由子) は波江 (江口ナオ) に手切れ金を渡し、将士 (眞島秀和) と別れるように告げる。
一方、将士は波江が愛人のふりをしてくれたおかげで、真帆 (吉田真希子) との愛人関係の発覚は避けられ、波江に救われる形となる。
そんなある日、真帆は工房の安藤 (長谷川朝晴) から染物の図案が以前とは著しく異なっていることを指摘される。将士をめぐる複雑な心境が影響したためか、作風に変化が生じたのだ。真帆は安藤から金沢で加賀友禅染の勉強をしてくるように勧められ、金沢に旅立つことを決める。
真帆は将士に電話をかけ、 「金沢に行くことになったので、ついてきてほしい」 と誘う。将士は真帆からの突然の誘いに戸惑うが、 「金沢に営業に出かける」 と澪に嘘をつき、翌日、真帆と金沢に出発する。
そんな中、澪は偶然にも真帆と将士が一緒に金沢に出かけるところを目撃してしまう。さらに真帆の不在のすきに沢木家を訪ねたところ、夫婦茶碗を発見。真帆に男がいる気配を感じる。そして、その男が将士なのではないかという疑惑が浮上。澪は衝動的に夫婦茶碗を床に叩きつけて割ってしまう。だが、2人の関係を認めたくない澪はすぐにその疑惑を振り切ると、友禅作家と呉服屋の仕事の付き合いで会っているだけなのだと自分に言い聞かせようとする。
その翌日、澪は思いがけないことに医師から妊娠2ヶ月であることを告げられる。
澪はその子が事故死した晃一 (渡辺哲史) の生まれ変わりではないかと喜び、早速、将士が宿泊している金沢の旅館に電話をかけ、妊娠を報告しようとする。しかし、受話器の向こう側では真帆の声が。澪は2人が一緒に宿泊していることを知り、ショックを受ける。
「男と女ですもの、たまたま魔が差したのよ」
澪は動揺する気持ちを抑えて、これは一時の過ちなのだと思い直す。
しかし、その直後、我が子の誕生にそなえて押入れの玩具を整理していたところ、澪は何通もの手紙の束を見つけてしまう。それはすべて将士に宛てた手紙で差出人は 「沢木真帆」 とあり、13年前、2人が交際中にやりとりしていた手紙だと発覚。澪は2人の過去を知り、激しく取り乱す。
◆花衣夢衣 第37話 「過去の事実」 (2) / 5月20日 (火)
◆花衣夢衣 第38話 「嫉妬のかけら」 / 5月21日 (水)
⇒ ≪おもな流れ≫澪は13年前の真帆と将士の交際を知ってしまう。13年の歳月を経て2人が再接近したことにも気付くが、自分が真帆に不幸を背負わせてしまったのだと気に病んで、知らないふりをする。
澪 (吉田真由子) は義弟の祐輔 (溝呂木賢) から2人の過去を聞き出し、真帆 (吉田真希子) と将士 (眞島秀和) が13年前に交際していたことを知ってしまう。
すべてを知った澪は、13年前、真帆が妊娠できないことを理由に将士と別れたのだと悟り、真帆が身を切る思いで将士との結婚をあきらめたことを察して涙を流す。
「自分を犠牲にして……ごめんなさい、真帆」
真帆が自分の身代わりで強姦された日の記憶がよぎり、自分を責める澪。
その翌日、将士が金沢から帰宅するが、澪は将士と真帆の関係について何も知らないふりをする。
嫉妬心との板ばさみに苦しむ澪は、 「こうちゃんが生まれてくれば、きっとまた昔みたいな幸せな家庭が戻ってくるわ」 と、亡き長男・晃一 (渡辺哲史) の遺影と位牌を枕元に置いて将士にすり寄り、過去の幸せだった時代に逃避しようとする。しかし、将士は澪をはらいのけると、怯えながら 「晃一、成仏してくれ。澪はおまえの手を離したことを後悔して今でも自分を責めている、だから変なことを言い出すんだ。頼むから成仏してお母さんを楽にしてやってくれ」 と、晃一の位牌に手を合わせて拝む。
一方、真帆は金沢で師匠への挨拶を怠ったことを工房の安藤 (長谷川朝晴) から注意され、将士と一緒だったことを言い当てられる。
「おまえは愛に溺れて自分を見失ったんだ。澪さんの家庭を土足で踏み荒らして」
安藤は真帆に生半可な気持ちで仕事を続けるなら、友禅作家をやめるように促す。
その翌日、羽嶋家では祐輔 (溝呂木賢) が素知らぬ顔で嘘をつく将士に激怒。澪が2人の関係をすでに知っていることを明かす。
◆花衣夢衣 第39話 「異常な嫉妬」 / 5月22日 (木)
◆花衣夢衣 第40話 「憎みあう姉妹」 / 5月23日 (金)
⇒ ≪おもな流れ≫澪は自殺を図る。間一髪のところで澪は祐輔に助けられるが、その衝撃で流産してしまう。澪の苦悩にはじめてふれた真帆もまた、思い悩んで自殺を図ろうとするが安藤に救われる。
澪 (吉田真由子) が突然、真帆 (吉田真希子) が暮らす沢木家に訪れる。澪は真帆の名前は出さず、 「将士さんの愛人には身を引いて欲しい」 とだけ告げて、真帆に心変わりを促そうとする。そして、澪は 「特製オムレツ」 としてオムレツの中に割れた夫婦茶碗を忍ばせ、さらに郵便受けにはバラバラに切り刻んだ手紙を放り込み、真帆を驚愕させる。
「澪はすべてを知っていてこれを……」
青ざめた真帆は将士 (眞島秀和) に電話をかけ、3時に神社で会おうと約束。2人はその会話を澪に聞かれていることにも気付かず、神社で待ち合わせをする。
「澪に全部知られたようだ」 と将士も激しく動揺し、真帆に 「別れたくない。僕はすべてを捨てるから君もすべてを捨ててくれ」 と告げる。その言葉に真帆もうなずくが、その時、背後で女性の悲鳴が。ハッとなり振り向いた2人は、澪に一部始終を聞かれたことに気付く。
「いいのよ、気にしないで。私にはこうちゃんがいるから……」
澪はその場を離れると、放心状態のまま晃一が死んだ事故現場に吸い寄せられるように訪れる。
晃一は逝き、将士の気持ちも離れ、幸せだった日々に戻れない悲しみに打ちひしがれた澪は、晃一の幻を追いかけて車道に飛び出し、自殺を図ろうとする。と、その時、そこを通りかかった祐輔 (溝呂木賢) が間一髪のところで澪を助け出す。しかし、激しく転倒した衝撃で澪は流産してしまう。
一方、将士は家族との電話で澪が病院に運ばれたことを知り、真帆と病院に急行する。そこで2人は澪が自殺未遂の末、流産したことを知って強いショックを受ける。澪の妊娠さえも知らなかった将士は、澪が夫の浮気をまえにして妊娠の報告をためらっていた状況を察して絶句する。
その夜、真帆は澪を自殺に追い込んだのは自分だと思い詰め、沢木家で自分の命を絶とうとする。が、包丁で手首を切ろうとしたその時、心配して訪ねてきた安藤 (長谷川朝晴) によって自殺を止められる。
◆花衣夢衣 第41話~第65話 (最終話) までのストーリー
真帆 (吉田真希子) と澪 (吉田真由子) はお互いの苦悩をわかちあう。真帆は澪の幸せのために将士 (眞島秀和) との縁を切ろうとするが、それに対して澪は真帆と将士が一緒になることを望み、将士の衣服など一式を沢木家に送りつけ、沢木家で真帆と暮らすように将士を羽嶋家から追い出す。
そんな中、澪は祐輔 (溝呂木賢) から愛の告白を受ける。祐輔の想いを受け入れた澪は祐輔と愛し合う仲になり、やがて祐輔の子を妊娠してしまう。その後、妊娠発覚からまもなくして祐輔が病死する。澪は生前の祐輔と話したとおり、誕生した 「幸雄」 を将士の子として育てていくことを決める。
一方、将士と暮らし始めてから友禅作家の仕事をためらっていた真帆だったが、そんな真帆に対して、将士は友禅作家を続けてほしいという思いから別れを切り出す。
8年後、羽嶋家ではかつての夫婦の姿を取り戻した澪と将士の姿があった。しかし、幸雄 (阿久津賀紀) の出生の秘密をめぐってまたも嵐のような日々が訪れる。ある日、将士は重大な秘密を知ってしまう。 「幸雄」 という名前は祐輔が考えた名前であり、すなわち 「幸雄」 は祐輔の子なのだと……。祐輔の遺品からそれに気付いた将士は激しく取り乱す。
傷心とやり場のない愛の矛先。真帆への愛情がまたもよみがえった将士は真帆のもとへ駆けつけ、愛し合おうと迫る。しかし、真帆には燃え上がるようなかつての想いはなく、そんな真帆の姿から将士は我に返り、またも家族への裏切りに転じかけた自分を恥じる。
時を同じくして、友禅作家として活躍する真帆は安藤 (長谷川朝晴) と再会する。安藤は妻・泰子 (松井涼子) と幸せな夫婦生活をおくっており、その姿を垣間見た真帆は自分のことのように喜ぶ。しかし、かつて真帆と安藤の二人が友禅作家を目指して共に修業する関係だったという思わぬつながりを知った泰子は一方的に嫉妬心を募らせていく。
そんなある日、安藤の子を妊娠していた泰子が長女・亜紀子 (石井心愛) を出産した矢先に急逝する。真帆は泰子の代わりに亜紀子を育てさせてほしいと懇願し、安藤と暮らし始める。
一方、澪は幸雄をかばって交通事故に遭い、軽傷を負う。将士が 「幸雄」 の出生の秘密をめぐって自分のことを許せないでいることを知った澪は、記憶喪失のふりをし、すべてを無に戻して一人きりで生きていこうとする。だが、真帆は澪の記憶喪失の芝居に気付き、将士のもとへ向かうと、 「幸雄」 の出生の秘密について澪を許してやってほしいと頭を下げる。真帆の懸命な想いを聞き入れた将士は、澪を許すことを約束する。
3年後、将士が末期の胃がんに侵されていることが発覚する。真帆と澪は悲しみをこらえて揃いの着物姿で病室を訪れ、将士の死を見届ける。
将士の死からしばらくが経ったある日、安藤までもが飛行機事故に遭い、死す。お互いに愛する男を失った双子の姉妹は、静かな海を見つめながら波乱の半生の記憶を深く穏やかに胸におさめる。≪終≫
企画 | 鶴啓二郎 (東海テレビ) |
原作 | 津雲むつみ 「花衣夢衣」 (集英社 漫画文庫) |
脚本 | 田部俊行、楠本ひろみ |
音楽 | Rin'、コーニッシュ |
音楽制作 | インスパイア・ホールディングス |
技術プロデューサー | 石井勝浩 |
TD | 白田龍夫 |
カメラ | 篠田忠史 |
音声 | 山成正巳 |
照明 | 高瀬隆治 |
VE | 山根晋 |
VTR | 久米田俊裕、林航太郎 |
MA | 蜂谷博、亀山貴之 |
編集 | 大森寛之 |
VTR編集 | 古谷如弘 |
選曲・効果 | 田中稔 |
美術プロデューサー | 山路廣 |
デザイン | 金子幸雄 |
美術進行 | 羽鳥夏樹 |
装飾 | 京極友良 |
衣裳 | 目代博昭 |
持道具 | 東野敦 |
メイク | 那須野詞 |
大道具 | 手塚常光 |
建具 | 阿久津正巳 |
造園 | 松島文夫 |
美術デスク | 佐藤康 |
出演者協力 | 稲川素子事務所、トライアルプロダクション、セントラル子供タレント、サラエンターテイメント、エヌワイプロモーション、金沢市のみなさん |
衣裳協力 | きものやまと |
美術協力 | override、HIDEO WAKAMATSU TOKYO、KYOWA、MDM TOKYO、 (株) マスダ、ギャラリー四季、ROCKPORT、京乃屋、株式会社シカタ、きものや ろふてい、履匠みゆき、安田多七株式会社、株式会社高島織物 |
撮影協力 | 株式会社すずのき、株式会社カネヒサコーポレーション、紙芝居 「鞍馬天狗」 大佛次郎 平岡秀幸 (志滋海社中)、アルティメット・スタント、サラエンターテイメント |
写真提供 | 毎日新聞社、アーカイブ出版 |
ロケ協力 | 赤坂氷川神社、金沢兼六園、平塚総合公園、NOCE ANGE 日本閣 |
金沢ロケコーディネート | 西森央市 |
友禅染監修 | 東京友禅学院 |
医事監修 | 梅内正勝 |
看護指導 | 石田喜代美 |
協力 | ケイエッチケイアート、バスク、TMC-1スタジオ |
主題歌 | 池上ケイ 「ひとひら、ふたひら」 (EMIミュージック・ジャパン) |
スケジュール | 櫻庭信一 |
記録 | 増田ゆみ |
制作担当 | 坪井力、佐藤大樹 |
制作主任 | 中島勇樹、樹カズ |
演出補 | 岡野宏信 |
スチール | 藤平清史 |
広報 | 庄野俊哉、山本章子 (東海テレビ) |
プロデューサー | 市野直親 (東海テレビ)、小池唯一、佐藤禎剛 (泉放送制作) |
演出 | 島崎敏樹、金子与志一、福田誠 |
制作 | 東海テレビ放送、泉放送制作 |
キャスト | 役 |
尾崎亜衣 | 沢木真帆 |
尾崎由衣 | 沢木澪 |
吉田真希子 | 沢木真帆 |
吉田真由子 | 羽嶋澪 |
眞島秀和 | 羽嶋将士 |
溝呂木賢 | 羽嶋祐輔 |
吉岡毅志 | 辻俊彦 |
南一恵 | 水上喜久代 |
松井涼子 | 安藤泰子 |
松永裕子 | 羽嶋莉花 |
江口ナオ | 波江 |
田口主将 | 医者 |
真由子 | 女性客 |
伊倉愛美 | 羽嶋莉花 (少女時代) |
阿久津賀紀 | 羽嶋幸雄 |
渡辺哲史 | 羽嶋晃一 |
民部良子 | 水上淳子 |
西慶子 | ゆかり |
増田嵐樹 | 江原 |
河内隆志 | 番頭の伊藤 |
宮内洋 | 水上和幸 |
藏内秀樹 | 小田医師 |
麻生敬太郎 | 総合病院・医師 |
水木薫 | バーのママ |
山崎秀樹 | 西山 |
Cynthia Cheston | メアリー |
Wayne Doster | オブライエン |
Daniel Joshua | フランク |
Christian Torres | ジミー |
Ruby Mccollum | アメリカ兵 |
Markoff Daniel | アメリカ兵 |
Sebastian Plata | ボビー |
松田章 | 大家 |
後藤はるか | 産婦人科・看護士 |
松室信一 | 産婦人科・医師 |
熊田ちか | 総合病院・看護士 |
中村真知子 | 明美 |
石井梨子 | 幼少の真帆 |
石井杏子 | 幼少の澪 |
鈴木美也子 | 中年の女性 |
石田哲也 | 番頭 |
木幡美佳 | パーラーの店員 |
工藤時子 | 旅館の仲居 |
須藤典子 | 老婦人 |
中農康祐 | 配達員 |
宮崎裕子 | 客 (盗人) |
内海修宏 | 医師 |
河野弘樹 | 小山 |
小林奨 | 斉藤 |
清水季里子 | 中年女性 |
清水理恵 | 女性客/生徒 |
早瀬俊行 | 医師 |
串田絵美 | 客 |
水野貴以 | 女性客の妹 |
岩崎秀夫 | 産婦人科医師 |
満利江 | 婦人客 |
島ひろ子 | 婦人客 |
緒方美穂 | 看護士の声 |
須永慶 | 泰子の父親 |
松田真知子 | 泰子の母親 |
西田圭 | スナックの客 |
岡本牧子 | よね屋の客・声 |
松村穣 | 医師 |
池上ケイ | 看護士 |
小林音子 | 看護士 |
石井心愛 | 安藤亜紀子 |
加世幸市 | 医師 |
田岡美也子 | 羽嶋いより |
斉木しげる | 辻万平 |
長谷川朝晴 | 安藤卓也 |
長谷川初範 | 沢木圭二郎 |
萩尾みどり | 沢木和美 |