『花子とアン』ネタバレ あらすじ

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『花子とアン』ネタバレ あらすじ

花子とアン

タイトルNHK 連続テレビ小説(90作目)「花子とアン」
初回 / 最終回2014年3月31日 / 2014年9月27日(全26週・全156回)
放送局 / 時間NHK総合 / 月曜日~土曜日 8:00 ほか・再放送あり
制作統括加賀田透
プロデューサー須崎岳
演出柳川強、松浦善之助、安達もじり
原案村岡恵理「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」(原作ではない)
脚本中園ミホ
音楽梶浦由記
主題歌絢香「にじいろ」
語り美輪明宏
ロケ地山梨県甲府市、韮崎市、カナダ
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『花子とアン』最終回までのあらすじ・ネタバレ・結末

花子とアン・原案 全体のあらすじ・ストーリー

 花子とアンの原案作品・村岡恵理「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」より。

 1893年6月21日、安中花子は山梨県甲府市で誕生した。
 本名は、安中はな。「安中花子」というのは、のちに自身に付けたペンネームで、公私ともに花子を名乗るようになり、結婚して姓が変わると「村岡花子」として知られるようになった。父・安中逸平がクリスチャンだったことから、花子も2歳の頃にキリスト教の洗礼を受けた。
 1903年の春、9歳の花子は東京のカナダ系メソジスト派のミッション・スクール「東洋英和女学校」に編入学し、寄宿舎で生活を始める。東洋英和女学校は華族の子供たちが多く通っている名門の女学校である。「華族の娘に負けるな」、父は花子を見送るときにこう言った。のちに翻訳家となる花子だったが、入学当時はアルファベットの読み方すらも知らなかった。
 女学生時代は、校長先生のミス・ブラックモアの着任、生涯の友となる華族の柳原あき子、歌人・片山廣子らとの出会いがあった。
※「柳原あき子」の「あき」は機種依存全角文字なので平仮名表記としています。

 花子は片山廣子の本棚にあった近代文学の原書を借りて帰っては読みふけるようになる。花子は森鴎外が翻訳した「即興詩人」(アンデルセン作)の翻訳の妙に感動し、上質な家庭文学の翻訳こそが将来の日本に必要ではないかと思うようになる。
 1913年、花子は東洋英和女学校を卒業。この頃、親友のあき子とは仲違いを起こして疎遠になっていたが、和解。あき子は歌人・柳原白蓮として名を馳せた。また、花子はのちに外交官となる澤田廉三と交際するが、1916年に破局した。
 1914年、第一次世界大戦が勃発する。花子はこの年から1919年まで、山梨県甲府市の「山梨英和女学校」で英語教師として勤務していた。
 1919年、花子は東京の日本基督教興文協会(のちの教文館)の編集者になる。そんな花子を運命の出会いが待っていた。花子が翻訳した「モーゼが修学せし國」の印刷にあたった福音印刷、その後継者・村岡敬三と恋に落ちたのだ。その年に結婚、翌年には第一子・村岡道雄が誕生した。
※「村岡敬三」の「敬」の漢字は正しくは「イ」(人偏)に「敬」。

 1923年9月1日、関東大震災が発生する。この震災の影響で、福音印刷は倒産。敬三の肉親も犠牲となった。
 1926年、夫婦は再興の第一歩として「青蘭社書房」という出版社及び印刷所を創立。喜びに湧くが、同年、花子と敬三のひとり息子・道雄が急死する。流行していた疫痢による病死だった。
 花子は失意の底に落ちるが、ここで転機が。片山廣子が紹介してくれた「ザ・プリンス・アンド・ザ・ポーパー」(マーク・トウェイン作)を翻訳、「王子と乞食」というタイトルで刊行したことから、翻訳家の道へ。花子は婦人参政権獲得運動にも力を入れ、また、ラジオ番組「子供の時間」にレギュラー出演するなどして人気を博した。
 1945年、第二次世界大戦が終戦。1952年、花子が戦時中、必死の思いで翻訳作業にとりかかっていた「アン・オブ・グリン・ゲイブルズ」(ルーシー・モード・モンゴメリ作)が「赤毛のアン」として刊行される。赤毛のアンはベストセラーになり、多くの人々に親しまれる。
 1968年、花子は脳血栓により倒れ、永眠。75年の生涯だった。
 花子とアン・原案を少し詳しく

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※無断転載を禁じます。

8月 / 19週・20週・21週・22週
9月 / 23週・24週・25週・26週(最終週・最終回)

第1週
花子とアンのはじまり

 1945年(昭和20年)4月15日、東京の空をB29が飛来し、大田区の大森の街も爆撃を受けた。
 戦火の中、命よりも大切なある一冊の洋書を抱え、避難する女性がいた。
 これは、この主人公・村岡花子が「赤毛のアン」と出会い、日本中の人々に夢と勇気を送り届けるまでを描いた物語である。

 1900年(明治33年)、山梨県・甲府。
 貧しい農家に生まれた安東はな(山田望叶)は、幼い頃から家事や子守の手伝いをしていた。
 経済的事情から尋常小学校にも通えず、悪ガキたちはそんな彼女を見ては、しばしば悪口を浴びせたが、はなはまったく動じなかった。
 ある日、行商人の父・安東吉平(伊原剛志)が久しぶりに家に帰ってくる。吉平は甲府特産の生糸を東京に売りに行き、代わりに日用品を買い付けて甲府で売る行商の仕事をしていた。
 はなは吉平から「おやゆび姫」の本をプレゼントされる。はなは大喜び。
 識字ができないはなのために、吉平ははなを尋常小学校に入学させることを決める。木場朝市(里村洋)と同じ学級になり、小さな誤解から喧嘩してしまうが、仲直りする。
 一方、吉平と本多先生(マキタスポーツ)の間で一悶着あり、吉平は「あんな田舎教師に任せられん」と憤慨する。

東京のミッションスクール

 父・吉平ははなを厳しい英語教育で知られる東京のミッションスクール・修和女学校に編入させようと考える。
 そんな中、地主の徳丸甚之介(カンニング竹山)が小作料を上げると言い出し、一帯の農家に激震が走る。
 安東家の家計は火の車で、母・安東ふじ(室井滋)ははなの東京行きに猛反対している様子。両親の口論を聞いてしまったはなは、学校に行きたい本音を隠して「東京の学校なんてちっとも行きたくねえ」と言い出す。
 兄・安東吉太郎(山崎竜太郎)が家計を楽にするために長野の材木問屋の奉公に出た頃、はなが独学で日本語の読み書きを習得していたことがわかり、吉平は「神童だ」とはなを褒める。
 はなを修和女学校に編入させたい吉平は、森牧師(山崎一)に協力を頼んでみるも、まだ森牧師の心を動かすには至らなかった。
 3年の月日が流れた1903年(明治36年)、奉公を終えた吉太郎が逞しくなって帰ってくる。
 母・ふじははなの熱意に心を打たれ、はなの東京行きに理解を示すように。反対していた祖父・安東周造(石橋蓮司)を説得してくれる。
 こうして、10歳のはなは東京の修和女学校に編入することになった。
 家族、小学校の同級生たち、本多先生との別れ。
 はなは吉平に連れられ、故郷を旅立った。
(花子とアン 第1週「花子と呼んでくりょう!」の結末まで~あらすじ・ネタバレ~/今週からのキャスト:吉高由里子(村岡花子/安東はな)、山田望叶(安東はな)、伊原剛志(安東吉平)、室井滋(安東ふじ)、マキタスポーツ(本多正平)、山崎竜太郎(安東吉太郎)、里村洋(木場朝市)、高澤父母道(徳丸武)、三木理紗子(村岡美里)、木村心結(安東かよ)、福島花香(サト)、舩崎飛翼、松本祐介、山岸倖太朗、大矢悠人、吉田はるき、上神田らら、松本明子(木場リン)、カンニング竹山(徳丸甚之介)、山崎一(森牧師)、酒向芳(三郎)、ハンナ・グレース(スコット先生)、サラ・マクドナルド(フィリップス先生)、長江英和(寅次)、瀬川亮(浅野中也)、祖父江進、池浪玄八、須田理央)

第2週
修和女学校の人々

 はなは甲府から上京し、優れた英語教育で有名なミッションスクールの修和女学校に編入。
 生徒の多くは、華族や富豪といった特権階級の令嬢たちばかりだが、はなは学費免除の給費生として幸運にも入学が許可された。
 寄宿舎で生活することになったはなは、寮母の茂木のり子(浅田美代子)や友人となる醍醐亜矢子(茂内麻結)と出会う。
 日常会話が英語のため、英会話ができなければ話にならない。醍醐は英語を難なく使うが、はなは理解できず戸惑う。図書室に本がたくさんあるのを見つけるも、洋書ばかりで到底理解できない。
 ところで、毎夕の食事は礼拝堂で全生徒合同で行われる。しかし、言語矯正会の会長役・白鳥かをる子(近藤春菜)がマナー違反をしないかと常に目を光らせており、安らげる時間もない。おまけに、この白鳥という教育係は寄宿舎でも同室で寝泊まりするときたから運がない。
 そんな中、実家から届けられた手紙を読んだはなは家族の愛情を思い出し、ホームシックになってしまう。英語の勉強など上の空で、空を見上げては甲府まで飛んで帰りたいと空想するのだった。
 はながアルファベットをようやく覚えた頃、英語教師の富山タキ(ともさかりえ)の提案で、厳格な校長・ブラックバーン(トーディ・クラーク)に英語で手紙を書くことになった。
 その時、はなはズルをして、スコット先生(ハンナ・グレース)の外国の恋人との手紙を彼女のゴミ箱から発見し、それを丸写しにして提出してしまう。給費生は落第すれば即退学が待っており、それを避けるための苦肉の策だった。

不正が見つかって・・・

 はなはスコット先生の恋文を丸写しにして提出するが、その不正は程なく富山先生に知られてしまう。
 ただでさえ学力が劣っているのに、この愚行。はなは退学を覚悟するが、「スコット先生にはどうしても謝りたい」という。
 そんなはなにブラックバーンは告げる。
「ここにいたければ、英語を学びなさい。そうすれば、あなたは強くなれます」
 その言葉を聞いたはなは謝罪のための英語を一心不乱に猛勉強し、数日後、スコット先生に謝りにいく。はなの英語はスコット先生に通じ、スコット先生ははなを許すと「ありがとう」と微笑む。
 はなは初めて英語が通じたことに自信を覚え、それから修和女学校で英語漬けの日々を送る。
 それから5年後、15歳になった安東はな(吉高由里子)は修和女学校の本科に進み、英語が大好きな女学生になっていた。
(花子とアン 第2週「エーゴってなんずら?」の結末まで~あらすじ・ネタバレ~/今週からのキャスト:近藤春菜(白鳥かをる子)、トーディ・クラーク(ブラックバーン校長)、茂内麻結(醍醐亜矢子)、佐藤みゆき(一条高子)、ともさかりえ(富山タキ)、浅田美代子(茂木のり子)、那須佐代子(綾小路先生)、タニア・ザッキドニアク、菅谷幸美、天野勝弘、石橋蓮司(安東周造)、塩見大貴(佐々木))

第3週
初恋

 1908年(明治41年)12月、はなは横文字の本がなくては夜も日も明けぬほど英語が好きになっていた。
 毎週日曜日には孤児院に出向き、恵まれない子供たちのために奉仕活動を行っていた。
 そんな中、醍醐亜矢子(高梨臨)から、帝大一の秀才・北澤司(加藤慶祐)を紹介されたはなは胸がときめき、彼の優しさに心惹かれる。
 はなは幼少から「花子」を自称していたが、「花子さん」と呼んでくれたのは北澤が人生で初めてだった。
 北澤から裕福な家庭の育ちだと誤解されたはなは、本当のことを言えず、貿易会社の社長令嬢であるかのように話を合わせてしまう。
 年の暮れ、はなたちは孤児院のクリスマス会で紙芝居を演じることになり、はなと北澤は孤児のミニーのために英語で紙芝居「親指姫」を披露する。
 しかし、その日の夜、はなは寄宿舎の門限に遅れ、富山先生たちからこっぴどく叱られる。
 ブラックバーン校長から「冬休み中、一人で学校と寄宿舎の大掃除をせよ」という罰を与えられたはなだったが・・・。

5年ぶりの帰郷

 はなが門限に遅刻した本当の理由が明らかになる。はなは孤児のために紙芝居をしていたのだ。
 その理由に心を打たれたブラックバーンはご褒美の給金として、はなに3円を手渡す。5年間、一度も帰郷していないはなを慮って「甲府までの往復の切符を買いなさい」というブラックバーンの粋なはからいだった。
 こうして、甲府に帰郷したはなは、両親と祖父、成長した兄・安東吉太郎(賀来賢人)、妹・安東かよ(黒木華)安東もも(須田理央)たちと再会する。だが、それぞれ悩みを抱えている様子。木場朝市(窪田正孝)の話によれば、かよは学校に通いたいのに製糸工場の女工に就職するという。
 はなは自分だけが優遇されているようで申し訳なく思い、一時は学校をやめて働こうとする。
 16歳の冬、家族の応援を受けて東京に戻ってきたはなは、家族に報いるためにも脇目もふらず勉学に邁進することを心に決める。
 そんな中、はなは北澤からプロポーズされるが、自分の家が貧乏な小作農家であることを明かすと、北澤からの求婚を断ってしまう。
(花子とアン 第3週「初恋パルピテーション!」の結末まで~あらすじ・ネタバレ~/今週からのキャスト:窪田正孝(木場朝市)、高梨臨(醍醐亜矢子)、加藤慶祐(北澤司)、大西礼芳(畠山鶴子)、義達祐未(松平幸子)、井上尚(岩田裕作)、ミニーメイエラ・フィースティング、川中健次郎(牧師)、鈴木奈緒、村松利史(山田国松)、賀来賢人(安東吉太郎)、黒木華(安東かよ)、矢本悠馬(徳丸武)、渡邊れいら(安東もも)、堀田勝)

第4週
葉山蓮子

 1909年(明治42年)4月、修和女学校に24歳の編入生・葉山蓮子(仲間由紀恵)が現れる。蓮子は伯爵の妹で、はなよりも8歳も年上だ。これが「腹心の友」となる蓮子との出会いだった。
 はなは蓮子からの指名で彼女の世話係を命じられる。授業中、国語の教師を言い負かして教室を飛び出したりと、高飛車な態度をとる蓮子にはなは圧倒される。
 ある日、はなが蓮子の持参してきた「滋養強壮の薬」として出された葡萄酒を飲んだところ、はなは泥酔して教師たちに見つかってしまう。当然、飲酒は校則違反である。
 この飲酒騒動、蓮子は「はなさんが勝手に飲んだ」と証言し、はなが退学させられるかという事態に。父・吉平はブラックバーン校長に土下座をして謝るが・・・。
 そんな中、蓮子の兄・葉山晶貴(飯田基祐)が学校を訪れる。晶貴は蓮子に手切れ金を渡して帰っていく。蓮子にも複雑な家庭の事情があるようだ。
 このまま退学になるワケにはいかないと思ったはなは蓮子と直接話し合い、飲酒騒動の真相を明かすように糾弾する。家族に報いたいと語るはなに、蓮子は切ない思いを抱く。

飲酒騒動の処分

 はなの処分が決定する日、蓮子が真実を語ってくれたことで、はなは退学は免れる。
 一方、蓮子は責任をとって退学を覚悟する。しかし、ブラックバーンは蓮子を退学させない代わりに「今後は令嬢だからといって特別扱いはしない。集団行動を守って規則正しく生活をし、勉学に励むように」と告げる。
 蓮子の過去が明らかになる。蓮子は一度は結婚したが、揉め事を起こして離縁されたという。はなは何も知らずに蓮子に酷い事を言ってしまったことを悔いる。
 その日の夜、蓮子が初めて集団行動を守り、夕食をとるために食堂にやってくる。高飛車で誰にも感謝を表したことがなさそうな蓮子が初めて「ありがとう」と口にする。はなは蓮子の変化を見て嬉しく思うのだった。
(花子とアン 第4週「嵐を呼ぶ編入生」の結末まで~あらすじ・ネタバレ~/今週からのキャスト:中別府葵(大倉澄子)、冨手麻妙(竹沢昌代)、中村優里(梅田淑子)、高原靖典、仲間由紀恵(葉山連子/嘉納蓮子)、飯田基祐(葉山晶貴))

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NHK連続テレビ小説 花子とアン