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BBT 富山テレビ
富山テレビ放送株式会社(Toyama Television Broadcasting Co., Ltd.、略称BBT)は、富山県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者です。1969年に開局し、フジニュースネットワーク(FNN)系列の民放テレビ局として、地域に根ざした放送を行っています。
開局当初の略称は、基幹局のチャンネル番号(34ch)を用いた「T34」でした。その他にも「TUB」「TUS」「UTV」などの案がありましたが、チャンネルを象徴する特異性のある「T34」が選ばれました。現在の略称「BBT」は、"Best Being Toyama television"から来ており、その後"Best Broadcast"に変更されています。
富山テレビは、当初フジテレビを主体としつつ他局の番組も取り入れるクロスネット形式での運営を計画していましたが、最終的にはフジテレビ系列のシングルネット局として開局しました。株主構成では、東海テレビ放送が21.0%、中日新聞社が19.9%の株式を保有しており、北陸中日新聞および朝日新聞と協力関係にあります。また、北日本新聞との共催行事も多く、富山新聞(北國新聞)とも天気予報の番組スポンサーとして友好関係を築いています。
本社社屋は、分譲住宅地や水田の一部を買収して建設されました。かつては高さ39mの煙突状の電波塔がありましたが、現社屋の増改築に伴い6階の屋上に新電波塔が設置され、旧電波塔は取り壊されました。現在の「富山テレビ」のロゴは3代目で、初代は開局時から使用されていたもの、2代目は1981年から使用された太めのデザインのものでした。
富山テレビは、1970年代から1990年代にかけて、CMの空き時間に静止画で番組案内や道徳啓発(交通安全、火災予防、自然保護など)を流していました。2008年8月1日からはデジタル放送において局ロゴのウォーターマーク表示を開始し、当初は大きかったため8月11日正午から縮小されました。
富山テレビは、フジテレビ系列の番組を多く放送していますが、特定の番組については放送実績がありません。例えば、フジテレビ系列のアニメ枠「ノイタミナ」は北陸地方および本州の系列局では唯一放送実績がなく、他のフジテレビ系列の深夜アニメも基本的には放送されません。一方で、『じゃじゃじゃじゃ~ン!』はフジテレビ以外では最初にネット開始した地上波ネット局となりました。
富山テレビの事業所は、本社・演奏所が富山県富山市新根塚町にあり、高岡支社、新川支社、砺波支社、金沢支社、東京支社、大阪支社、名古屋支社があります。これらの支社・支局を通じて、地域に密着した報道や情報提供を行っています。
富山テレビの歴史は、1964年に『テレビ富山』として設立申請が行われたことに始まります。その後、1967年に予備免許を取得し、1968年に正式に設立されました。1969年には試験電波を発射し、同年2月13日からサービス放送を開始、4月1日に正式に開局しました。開局当初は、全放送番組中57%がカラー放送でした。
1970年代には、金沢支局を設置し、ローカルニュースを全面カラー化しました。1980年代には、社屋の増改築やENG送出システムの完成、音声多重放送の開始など、技術面での進化を遂げました。1994年には略称をT34からBBTに変更し、局キャラクター「ビーちゃん」を導入しました。2006年には地上デジタル放送を開始し、2009年には県内でのデジタル中継局の整備を完了しました。2011年には地上アナログ放送を終了し、完全に地上デジタル放送に移行しました。
このように、富山テレビは地域に根ざした放送局として、技術革新や社会貢献活動を通じて成長を続けています。視聴者に質の高い情報とエンターテインメントを提供し、地域社会との強い結びつきを維持しながら、今後もその役割を果たしていくことが期待されています。