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CTV 中京テレビ

中京テレビ放送株式会社は、中京広域圏を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者として、1968年に設立されました。通称は中京テレビまたはCHUKYO TV、略称はCTVで、「あなたの真ん中へ。」というステーション・キャッチコピーを掲げています。日本テレビ放送網をキー局とするNNN・NNSの基幹局として、中部地方の放送界で重要な役割を果たしています。
中京テレビの歴史は、1964年に名古屋民放テレビ4局目の免許申請から始まりました。当初はVHF7chとUHFを併願しましたが、最終的にUHFでの開局が決定しました。1969年4月1日に放送を開始し、日本テレビ系列とNETテレビ(現テレビ朝日)系列のクロスネット局としてスタートしました。その後、1973年にはANNとのクロスネットを解消し、日本テレビ系列のフルネット局となりました。

中京テレビは、技術革新にも積極的に取り組んできました。1979年には音声多重放送の実用化試験放送を開始し、2003年には地上デジタル放送の本放送を開始しました。2011年7月24日には地上アナログ放送を終了し、デジタル放送に完全移行しました。
社屋の変遷も中京テレビの歴史を物語っています。2011年に新社屋建設計画を発表し、2015年12月に新社屋が竣工しました。2016年11月21日には全面移転を完了し、新たな拠点から放送を開始しました。新社屋は在名局で初の免震構造を採用し、災害時の帰宅困難者のための避難場所としても機能するよう設計されています。
中京テレビは、地域に根ざした放送局として様々な取り組みを行っています。2000年にはマスコットキャラクターのチュウキョ~くんを導入し、2005年にはフリーマガジン『チュッ!プレス』の発行を開始しました。また、2017年からは新社屋横のキャナルパークささしまで『24時間テレビ』のメイン会場を開催するなど、地域との結びつきを強化しています。
経営面では、日本テレビホールディングスと名古屋鉄道が主要株主となっています。2024年3月期の業績では、売上高343億1,600万円、営業利益22億7,300万円、経常利益46億4,200万円、純利益37億3,900万円を計上し、安定した経営基盤を維持しています。
中京テレビは、放送事業だけでなく、放送番組の制作・販売、出版物・グッズの販売、文化・スポーツ事業など、多角的な事業展開を行っています。また、子会社として株式会社中京エレクトロン、株式会社CTV MID ENJIN、株式会社中京テレビクリエイション、株式会社アクアリングを有し、グループ全体で放送関連事業を推進しています。
今後も中京テレビは、「あなたの真ん中へ。」というブランドステートメントのもと、地域に密着した放送局として、視聴者のニーズに応える質の高い番組制作と情報提供を続けていくことでしょう。デジタル時代の変化に対応しながら、中京広域圏の文化や経済の発展に貢献し、地域社会との強い絆を築いていくことが期待されています。

アナウンサー・気象予報士