TV
GTV 群馬テレビ
群馬テレビ株式会社(英: Gunma Television Co., Ltd.)、通称GTV、愛称「群テレ」は、群馬県を放送対象地域とするテレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者です。1971年4月16日に開局し、本社は群馬県前橋市に位置しています。コールサインはJOML-DTVで、現在のキャッチフレーズは「ポチっと群テレ」。この局のマスコットは「ポチッとくん」で、顔がテレビのモニターになっている犬をモチーフにしています。群馬県内が主な視聴エリアで、広範囲にわたる地元密着型の放送を提供しています。
群馬テレビは関東地方初の独立テレビ放送局として誕生しました。その設立の背景には、1960年代に民放中波放送局の開局が断念されたことがありました。このため、テレビ周波数割当て及び免許申請の一本化を進める中で、県政財界が一丸となって働きかけた結果、独立局としての設立が実現しました。設立時の資金面では群馬銀行が大きな役割を果たし、初代社長を務めた諸田幸一(第8代群馬銀行頭取・第6代全国地方銀行協会会長)の尽力によるものです。歴代の社長は主要株主である群馬銀行出身者が務めており、群馬県職員OBも常勤役員として就任しています。
地元紙の上毛新聞や読売新聞との関係も深く、高校サッカー中継や自主制作ドラマなど、多岐にわたる番組制作を行っています。昭和天皇崩御時にはNNNネットの受けを行うなど、独立局としての役割を果たしてきました。関東の独立局では唯一、開局当初からの局名ロゴを使用している点も特徴的です。放送終了後のフィラータイムには『ミッドナイトウェザー』として終夜で気象情報を放送するなど、視聴者に役立つ情報を提供し続けています。
群馬テレビの受信可能エリアは群馬県のほぼ全域に加え、埼玉県、栃木県、茨城県、千葉県、長野県、新潟県の一部地域にも広がっています。本社・演奏所は群馬県前橋市上小出町にあり、高崎支社や東京支社なども運営していますが、2023年11月30日には東毛支社が閉鎖されました。
群馬テレビの歴史は1969年に始まり、1971年の開局以来、多くの技術革新とともに歩んできました。地上デジタル放送は2006年に開始され、スタジオのハイビジョン化やワンセグ放送、データ放送の開始など、視聴者に高品質な映像と情報を提供するための取り組みが続けられています。2022年には主調整室(マスター)設備の更新により、サブチャンネルである「GTVプレミアム」の放送が開始されました。
群馬テレビのネットワーク変遷としては、開局当初から近畿広域圏・中京広域圏のテレビ局のキー局未ネット分と独自番組を中心に編成され、関東圏の他の独立放送局とも徐々に関係を築いてきました。1982年には近畿放送(現:KBS京都放送)・サンテレビジョンと関係を結び、現在も独立放送局としての役割を担っています。東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)発のレギュラー番組『5時に夢中!』の同時ネットも行っています。
群馬テレビのマスコットキャラクター「ポチッとくん」は、視聴者に愛される存在として定着しています。顔がテレビのモニターになっている犬で、「ポチッ・・・と群馬テレビをつけてほしい」という願いを込めて命名されました。『5時に夢中!』の番組セットにも、群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」と共にポチッとくんのぬいぐるみが飾られており、その人気ぶりが伺えます。
群馬テレビは地域に根ざした独立放送局として、視聴者に役立つ情報を提供し続けており、その歴史とともに多くの人々に愛され続けています。