広坂安伸

広坂安伸アナウンサーは、NHK神戸放送局に所属する愛知県出身の男性アナウンサーである。愛知県名古屋市に生まれ、東海市で育った。愛知県立半田高等学校を卒業後、北海道大学法学部に進学し、その後1988年にNHKに入局。以来、スポーツアナウンサーとしての活躍が目覚ましい。特に野球やウインタースポーツの中継では、高い評価を得ている。長野オリンピックの実況を皮切りに、トリノオリンピックやバンクーバーオリンピックといった大規模な冬季スポーツイベントでも、その実況技術を遺憾なく発揮した。
広坂安伸アナウンサーは、野球実況でも有名で、全国高等学校野球選手権大会の決勝戦実況を2度担当している。これまでに春夏合わせて8回の甲子園開会式実況を担当しており、これはNHKの現役アナウンサーとして最多記録である。また、2012年のロンドンオリンピックではバレーボール女子3位決定戦の日本対韓国戦を実況し、日本が28年ぶりに銅メダルを獲得した瞬間を「探していた、見失っていた光はロンドンの風の中にありました」という名セリフで伝えた。また、2013年にはプロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスの初の日本一の瞬間も実況し、「東北の夢、ここに叶いました」という言葉でその感動を伝えた。
広坂安伸アナウンサーの趣味には、ランニングや山歩き、写真撮影、ダーツ、音楽や絵画の鑑賞、パソコンの操作が含まれている。特に風景写真の撮影に力を入れており、美しい景色を目にすることが彼のリフレッシュ方法でもある。また、彼はダーツにおいて日本代表に選ばれた経験があり、これをプチ自慢としている。リフレッシュ方法としては、美しい風景を眺めたり、良い音楽を聴いたり、魂のこもった芸術作品に触れることを挙げている。音楽や絵画への関心も深く、感性を磨くことを大切にしていることが窺える。
彼の座右の銘は「神は細部に宿る」という言葉で、どんな些細な部分にも気を配り、全体の完成度を高める姿勢を大切にしている。また、「意志あるところに縁あり」という言葉も信じており、同じ志を持つ人々と年齢や性別を超えて必ず出会えるという考えを持っている。これは、アナウンサーとしての活動だけでなく、広坂安伸アナウンサーの人生観そのものを表している。
食べ物に関しては、蕎麦パスタやチーズ、ニンニク料理が特に好きだと語っている。また、兵庫県に関しても食へのこだわりが強く、丹波栗や大納言小豆、黒豆などが特に気に入っていると述べている。さらに、淡路の玉ねぎや明石焼、香住のカニ、出石そばなどもお気に入りの食材として挙げており、兵庫県内の食文化にも深い関心を抱いている。
思い出深い出来事としては、旭川局時代のエピソードがある。新人時代、隣町の美瑛町に出かけ、丘の上の大木の下に寝転んで、小麦畑や十勝岳連峰を眺めた際に、仕事に対するプレッシャーが和らぎ、「なんとかなる」と思えたという。この経験は、広坂安伸アナウンサーにとって大きな意味を持つものだった。
また、兵庫県内で最もおすすめの景色としては、新温泉町のシワガラの滝を挙げている。この滝は、険しい斜面を降りた先にある洞窟の中に流れ落ちる滝で、その迫力に感動したという。兵庫県の自然景観に対しても深い愛着を持っていることがうかがえる。
広坂安伸アナウンサーは、現在NHKのエグゼクティブアナウンサーとして活動しており、視聴者に対して役立つ情報を楽しみながら提供することを心掛けている。