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NBN 名古屋テレビ (メーテレ)

名古屋テレビ放送株式会社(Nagoya Broadcasting Network Co.,Ltd.、略称:NBN)は、中京広域圏を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者であり、オールニッポン・ニュースネットワーク(ANN)に属しています。コールサインはJOLX-DTVで、リモコンキーIDは「6」。2003年3月31日からは局の愛称として「メ~テレ」を採用し、電子番組ガイドやウォーターマーク、放送ではこの愛称を統一して使用しています。「メ~テレ」の「メ~」は名古屋の頭文字「名(めい、めー)」に由来し、名古屋テレビを略した「名テレ」が転じたものです。

名古屋テレビはトヨタ自動車と朝日新聞社グループがそれぞれ3分の1強を出資する持分法適用会社です。かつては毎日新聞社と読売新聞社も出資していましたが、現在は読売グループが一定の資本関係を維持しています。また、独立局のテレビ神奈川(tvk)および岐阜放送(ぎふチャン・GBS)と友好協力関係協定を結んでおり、tvkの筆頭株主である神奈川新聞社は朝日新聞社の関連会社です。
名古屋テレビの歴史は1959年11月24日に中京テレビ放送としてテレビジョン放送局免許を申請したことから始まります。1961年7月10日に競願者と申請を一本化し、改めて中京テレビ放送として免許申請を行い、7月14日に予備免許が交付されました。1962年3月20日に本免許が交付され、3月25日にサービス放送を開始し、4月1日に本放送を開始しました。当初は日本テレビと日本教育テレビ(NET、現・テレビ朝日)のクロスネット局としてスタートしました。
名古屋テレビは、1963年から東海3県の緑化推進運動「グリーンキャンペーン」を展開し、2002年にはISO14001を認証取得しました。2010年にはUSENが運営していた衛星放送「シーエスGyao」の事業譲渡を受け、衛星放送「エンタメ~テレ☆シネドラバラエティ」を展開しました。これは在名局運営の衛星放送局として初の事例であり、現状唯一の事例です。
名古屋テレビは、2020年3月から在名民放テレビ4社が共同で開始した配信サービス「Locipo」に唯一参加していませんでしたが、2023年10月2日より参加しました。
本社は愛知県名古屋市中区橘2丁目10番1号にあり、その他にも豊橋、岐阜、三重、東京、大阪に支社を持っています。1965年には名古屋市中区下茶屋町に本社・スタジオ・演奏所を一体化した新社屋が完成しましたが、2010年に解体されました。
名古屋テレビは、1970年に中京テレビとともにANNに加盟し、1973年にはNET(現・テレビ朝日)との単独ネットとなりました。1977年には自社発による全国ネットのテレビアニメ『無敵超人ザンボット3』が放送開始され、その後も『機動戦士ガンダム』シリーズなどの制作が続けられました。1982年には全日本大学駅伝対校選手権大会のテレビ中継放送を開始し、以降毎年恒例となっています。
1987年には社名を正式に名古屋テレビ放送に変更し、愛称を「NagoyaTV」としました。同時に和文ロゴも変更され、開局以来初の自社制作による朝ワイド番組『おはよう名古屋テレビです』が放送開始されました。1988年には全日本大学駅伝対校選手権大会をテレビ朝日との共同制作により長時間生中継し、以降毎年恒例化しています。
名古屋テレビは、地域に根ざした放送局として、視聴者に親しまれる番組制作を続けています。特にニュースや情報番組では、テレビ朝日系列の制作協力クレジットや報道記者のテロップ、新聞のテレビ欄などで「メ~テレ」の表記が広く使用されています。また、衛星放送や配信サービスなど新たなメディアにも積極的に取り組んでおり、今後も地域に密着した放送局としての役割を果たしていくことが期待されています。

アナウンサー・気象予報士