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NHK福井放送局
NHK福井放送局は、日本放送協会(NHK)の地域放送局として、福井県を放送対象地域にテレビとラジオの県域放送を行っています。その歴史は1933年7月13日に社団法人日本放送協会福井放送局が開局し、ラジオ放送(JOFG)を開始したことから始まります。同年10月には県下で行われた陸軍特別大演習を実況中継し、全国で放送されました。
1945年7月19日、福井空襲により局舎が焼失するという困難に見舞われましたが、その後も放送を続けました。1948年6月28日には福井地震により一時的に放送不能の状態となりましたが、12月1日にラジオ第2放送(JOFC)が開始されました。
1950年6月1日、放送法の施行に伴い社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会が設立されました。1959年8月3日には総合テレビ(JOFG-TV)の放送が開始され、1962年7月21日には総合テレビのカラー放送が開始されました。同年11月1日には教育テレビ(JOFC-TV)の放送も開始されました。
1964年3月には福井放送局新会館が落成し、4月1日には教育テレビのカラー放送が開始されました。1965年2月5日にはFM実験放送が開始され、1969年3月1日にはFM放送(JOFG-FM)が本放送を開始しました。1970年11月9日にはローカルニュースのカラー放送が開始され、1971年12月3日にはローカル番組のカラー放送が開始されました。
1977年2月16日にはFM放送のローカル放送でステレオ放送が開始され、1978年11月23日にはラジオ放送の周波数が一斉変更されました。1985年7月7日には総合テレビで音声多重放送が開始され、1986年6月12日には文字多重放送が開始されました。1989年6月1日には衛星放送の本放送が開始され、1991年3月21日には教育テレビで音声多重放送が開始されました。
2006年5月1日には地上デジタルテレビ放送(JOFG-DTV & JOFC-DTV)が開始され、2011年7月24日には地上アナログテレビ放送が終了しました。2023年4月1日には令和改革により部制からセンター制に見直され、コンテンツセンターと経営管理企画センターへ再編されました。同年5月29日にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
NHK福井放送局の局舎は福井市宝永3丁目3-5に位置し、開局以来地域に密着した放送を続けています。2010年3月にはマスコットキャラクター「一福丸」が誕生しました。恐竜をモチーフとしたこのキャラクターは卵から生まれたという設定で、鼻には骨を乗せた状態で描かれています。「ふくふく~」という鳴き声を出すことでも知られています。
現在の福井局の主な制作番組には、総合テレビの『おはよう福井』、『ニュース(福井)』、『ニュースザウルスふくい』、『ニュースザウルス845』、『ニュースザウルス645』、『福井ザクザク!掘らナイト』などがあります。また、ラジオ第1放送とFM放送では、ニュース・気象情報が放送され、『Dino★ラジ!』などの番組も放送されています。これらの番組は、平日のみならず土日や祝日にも福井ローカルとして放送されており、地域の情報を提供しています。
過去には、総合テレビで『くらしのガイド福井』、『ほやほや情報BOX』、『ほやほや情報昼前便』、『ゆうがたチャンス!福井』、『640ふくい』、『ネットワークふくい』、『630ふくい』、『イブニングネットワークふくい』、『もぎたて!情報市場』、『LIVE610』などの番組が放送されてきました。BSプレミアムでは地域発ドラマとして『恐竜せんせい』や『シューカツ屋』が制作されました。これらの番組は地域社会におけるNHK福井放送局の存在感を高め、地域住民に親しまれてきました。
このように、NHK福井放送局は開局以来、多くの変遷を経ながらも福井県の情報発信拠点としての役割を果たし続けています。福井局の歴史は地域の発展と共にあり、その時々の社会情勢や技術革新に対応しながら、地域に根ざした放送を続けてきました。