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NHK津放送局

NHK津放送局(エヌエイチケイつほうそうきょく)は三重県を放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局であり、総合テレビとFM放送で県域放送を行っています。1940年(昭和15年)9月1日に名古屋中央放送局津出張所として開設され、受信機相談および料金業務などを行いました。その後、1942年(昭和17年)10月15日に上野臨時放送所が設置され、県下初のラジオ第1放送の電波を発射しました。1945年(昭和20年)には上野臨時放送所が上野中継放送所に改称され、1946年(昭和21年)には呼出符号JOCK4が割り当てられました。1948年(昭和23年)に津出張所は津支局に改称され、上野中継放送所の呼出符号がJOCTに変更されました。1950年(昭和25年)には津市大門町に局舎を新築し、津支局から津放送局に改称されました。

1970年(昭和45年)にはFMラジオ放送が開局し、1973年(昭和48年)には津市丸之内養正町に新築された津放送会館に移転しました。同年4月には総合テレビで県域ローカルの番組を開始し、三重県内の総合テレビ中継局を名古屋局から移管しました。2005年(平成17年)には三重テレビとともに地上デジタル放送を開始し、特別番組を共同制作しました。2011年(平成23年)にはアナログ放送が終了し、2017年(平成29年)にはFM放送が終日ステレオ放送となりました。2020年(令和2年)には津市広明町にあった旧三重県立博物館跡地の売却契約を締結し、津放送会館の移転新築が予定されました。2021年(令和3年)には旧三重県立博物館跡地の用地を三重県から取得し、2023年(令和5年)には部制からセンター制に見直され、コンテンツセンター、経営管理企画センターへ再編されました。同年4月には名古屋局と岐阜局の合同キャンペーン「I LOVE 東海」が開始され、5月にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
津放送局ではさまざまな番組が制作されており、現在の主な番組には「ちょこっと!みえ」(平日 11:50 - 12:00)や「まるっと!みえ」(平日 18:30 - 19:00)があります。「ちょこっと!みえ」は平日の11:50から12:00に放送され、11:54から11:57は東京発の全国の気象情報を内包して放送しています。「まるっと!みえ」は平日の18:30から19:00に放送され、NHK名古屋放送局では「まるっと!」を引き続き放送しています。また、FM放送では「みえDE川柳」(毎月最終金曜日 18:00 - 18:50)や「ニュース・気象情報・お知らせ」(平日 18:50 - 19:00)が放送されています。土日祝日や年末年始は名古屋局からの放送となります。
過去の番組には「NHK津640」(1976年4月5日 - 1982年4月2日)や「NHK津630」(1982年4月5日 - 1988年4月1日)、および「ヤアになる日~鳥羽・答志島パラダイス~」などがあります。また、FM放送では「夕べのひととき」や「FMリクエストアワー」などが放送されていました。BSプレミアムでは「三重発地域ドラマ ラジカセ」(2016年12月21日、名古屋局と共同制作)なども制作されていました。
NHK津放送局は、長い歴史の中で多くの変遷を経てきました。開局当初は名古屋中央放送局津出張所として設立され、戦時中には上野臨時放送所を設置し、戦後には津支局に改称されました。その後、津放送局となり、FMラジオ放送の開局や総合テレビでの県域ローカル番組の開始、地上デジタル放送の開始など、多くの重要な節目を迎えてきました。現在では、地域に根ざした放送局として、さまざまな番組を通じて三重県内の情報を発信し続けています。

アナウンサー・気象予報士