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NHK山形放送局

NHK山形放送局は、山形県を放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局です。テレビとラジオの両方で県域放送を行っています。放送局の概要としては、1936年11月30日に開局し、東北で3番目に設立された地域放送局で、コールサインは総合テレビがJOJG、教育テレビがJOJCです。庄内地域を管轄していた鶴岡放送局を現在は支局として管理しています。ラジオ第1の出力は5kWですが、ラジオ第2は1kWとされています。これは、隣接する秋田のNHK第2放送が500kWで放送されているためです。

NHK山形放送局の沿革は、1936年11月30日に社団法人日本放送協会山形放送局が開局し、ラジオ放送を開始したことから始まります。当時の所在地は山形市緑町四丁目でした。1948年12月1日にラジオ第2放送を開始し、1950年6月1日に放送法施行に伴い、社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会が設立されました。1952年4月27日には米沢中継放送局が開局し、1954年3月26日には新庄中継放送局が開局しました。1959年12月19日に総合テレビジョンが開局し、1961年3月31日に宮町ラジオ放送所へ移転しました。
1962年には、旧山形放送会館が完成し、11月1日には教育テレビジョンが開局しました。また、同年12月24日にはFM実用化試験局が開局しました。1966年3月20日には、総合および教育テレビのカラー放送が開始され、1968年3月24日には現在の放送会館が完成し、桜町へ移転しました。1969年3月1日にはFM放送の本放送が開始され、1971年10月には総合テレビが全面的にカラー化されました。1986年2月21日には総合テレビの音声多重放送が開始され、1991年3月21日には教育テレビの音声多重放送が開始されました。
2005年12月1日には地上デジタル放送の本放送が開始され、2007年1月24日には「今夜はなまらナイト」が初放送されました。2009年9月4日にはテレビ放送開始50周年を記念し、酒田市のご当地アイドル“SHIP”の結成からメジャーデビューまでを描いたドラマ「スキップ!~商店街が生んだアイドル~」が制作・県内向けに放送され、9月20日の『地域発!ぐるっと日本』で全国放送されました。2011年7月24日にはアナログ放送が終了し、2016年4月29日からは大型連休より祝日・年末年始のローカルニュース枠・天気予報が仙台からの東北ブロックニュースに統一されました。
2017年2月6日には酒田支局の男性記者が強姦致傷と住居侵入罪で山形県警察に逮捕され、周辺では同様の被害が報告されており、彼はNHK甲府放送局時代から犯行を重ねていた疑いが持たれています。山形地方検察庁は逮捕容疑の事件について同月27日に山形地方裁判所に起訴しました。また、山梨県警察は甲府放送局在任中の事件について3月15日に強姦と住居侵入の容疑で再逮捕しました。この事件を受け、上田良一NHK会長の役員報酬が3ヶ月30パーセント自主返納され、副会長や専務理事、理事も役員報酬を3ヶ月10パーセント自主返納しました。
2020年4月の改編より、土日のローカルニュースや気象情報は原則として選挙・災害時等を除き仙台発のブロックニュースに統一され、山形からの県域ニュースや気象情報は平日のみに限定されました。2023年4月1日には令和改革により、部制からセンター制に見直され、コンテンツセンターや経営管理企画センターへ再編されました。同年6月5日にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
山形局が制作する主な番組には、平日の朝に放送される「NHKニュースおはようやまがた」、平日の夕方に放送される「やままる」、平日の夜に放送される「やままる845」などがあります。また、土曜日には「やまホリ」、不定期には「やまがたスペシャル」や「今夜はなまらナイト」なども放送されています。ラジオ第1では、「山形ひるどきラジオ なにしったのや~?」が金曜日に放送されています。過去の制作番組には、「テレフォンネットワークやまがた」から「ネットワークやまがた」、「YYほっとチャンネル」、「やまモリ!」までの一連の番組や、「ゆうYOUやまがた」、「きょうのやまがた」から「やまがた630」、「イブニングネットワークやまがた」、「NHKニュースやまがた610」、「やまがたゆうがた600」、「ニュースワイドやまがた」、「やまナビTODAY」、「やまがたニュースアイ」、「ニュースやまがた6時」などのニュース番組があります。これらの番組は、それぞれの時代に応じて県民に親しまれ、多くの視聴者に情報を提供してきました。

アナウンサー・気象予報士