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TUY テレビユー山形
株式会社テレビユー山形は、山形県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者であり、JNN系列のフルネット局として1989年10月1日に開局した。略称はTUY、コールサインはJOWI-DTVで、放送センターを山形市に、本社と庄内センターを酒田市に置いている。
テレビユー山形の開局は、山形県内では3局目、全国の民放テレビ局では104局目となった。当初は「山形県民テレビ」という社名で開局を目指していたが、TBSの意向により「テレビユー」を社名に採用することとなった。開局時には、鶴岡、新庄、米沢、長井、東山形、東沢の6局が中継局として設置された。
2002年から2005年にかけて、キャプテントライとサボテンチューイというイメージキャラクターを使用し、「TRY TUY」をキャッチフレーズとして採用した。2005年からはCI導入によりイメージキャラクターをぴぴたんに変更し、新しいキャッチフレーズとして「きになっちゃう。」を採用している。
テレビユー山形は、2005年12月1日にNHK山形放送局と山形放送(YBC)と共に地上デジタルテレビ放送の本放送を開始した。2006年6月1日にはワンセグ放送を開始し、2007年10月1日には終夜放送を開始したが、2009年3月31日に終夜放送を終了している。2011年7月24日には地上アナログ放送が終了した。
イメージソングとして「一瞬一秒の君」が存在し、かつては局名告知に使用されていたが、一時期使用されなくなっていた。しかし、2018年度より開局30周年を記念して復活し、リメイク版が早朝オープニングと深夜クロージングに使用されている。
テレビユー山形の開局により、山形県内のテレビ番組編成に大きな変化が生じた。多くの番組が山形放送(YBC)から移行し、一部が山形テレビ(YTS)から移行した。また、山形放送・山形テレビの編成から外れたテレビ朝日系列の番組も、番組販売扱いで一部をネットしていた。
1993年4月1日には山形テレビがフジテレビ系列からテレビ朝日系列のフルネット局となったため、テレビ朝日系列の番組が移行し、代わって視聴者保護の観点から、一部のフジテレビ系列の番組を番組販売でネット開始した。1997年4月1日にさくらんぼテレビ(SAY)が開局したことにより、フジテレビ系列の番組が同局へ移行した。
テレビユー山形の資本構成には特徴がある。当初は開局に反対していた山形新聞も、JNNの原則(地元に本社がある新聞社の資本参加を要する)の関係もあり資本参加している。全国紙では毎日新聞との資本関係が強く、朝日新聞、日本経済新聞、読売新聞、パナソニックとも資本関係がある。また、県内13市のうち11市が出資しているという特徴もある。
このように、テレビユー山形は山形県のメディア環境に大きな影響を与え、地域に根ざした放送局として発展してきた。開局から30年以上が経過した現在も、地域の情報発信や文化振興に重要な役割を果たし続けている。