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TVO テレビ大阪
テレビ大阪株式会社(テレビおおさか、英: Television Osaka, Inc. 略称 : TVO)は、大阪府を放送対象地域とするテレビジョン放送事業者で、コールサインはJOBH-DTV(大阪 18ch)、リモコンキーIDはTXNのキー局・テレビ東京と同じ「7」です。1982年に開局した関西地方で最も新しい民放テレビ局で、TXN(テレビ東京系列)に属しており、その性質上「準キー局」とされることもありますが、他の在阪テレビ局とは異なり、大阪府のみを対象にした府域放送です。
現在のイメージキャラクターは、大阪名物のたこ焼きをモチーフにした「たこるくん」(本名・なにわ流たこる)で、相棒にタコの「タコベエ」がいます。TXNでは唯一、自社製作番組で文字多重放送を行う際に句点を使用せず、また、在阪民放テレビ局では唯一製作クレジットに正式社名を使用しています。
テレビ大阪の事業所は、大阪市中央区大手前の本社をはじめ、東京都中央区築地に東京支社、名古屋市中区栄に名古屋支社、福岡市博多区に九州支社があります。特に福岡市に支社を設置しているのは、在阪民放テレビ局では唯一の例です。
テレビ大阪の開局の経緯は1966年から1967年にかけて、日本経済新聞社が大阪地区での新たな放送局の開局を目指して免許取得運動を行ったことに始まります。実現には至らなかったものの、1974年に日経と東京12チャンネル(現在のテレビ東京)の思惑が一致し、再度免許獲得運動に乗り出しました。紆余曲折を経て、1982年3月1日に日本経済新聞大阪本社の隣で念願のテレビ東京系列のフルネット局・第1号として開局しました。
開局当初、テレビ東京の番組をサンテレビ(兵庫県)とKBS京都(京都府)から引き継ぎましたが、現在では両局ともテレビ東京の番組をほとんどネットしていません。そのため、BSテレビ東京を受信できなければ、各府県でテレビ東京の番組を視聴するのは難しい状況となっています。また、テレビ東京の菅谷定彦社長(当時)は、地上デジタル放送全面移行後にテレビ大阪の放送エリアを京都府と兵庫県に拡大する計画を発表しましたが、その後新たな動きはありません。
社屋の老朽化や放送設備の更新、防災面の強化を理由に、テレビ大阪は現社屋の東隣に新たに建設される複合施設へ移転することを決めました。新社屋の設計・監理は大和ハウス工業が担当し、建物は2021年8月に着工し、2023年12月に竣工しました。2024年5月13日から新社屋での放送を開始し、新社屋はセキュリティーや防災性を高め、放送機能の更新と放送の継続性を一層強化しました。また、社屋や周辺でのイベントの開催、毎年7月の天神祭の生中継などを通じて地域の活性化を図っています。
スタジオは旧社屋時代には第1スタジオ(80坪)、ニューススタジオ(40坪)の2つがありましたが、新社屋への移転により設備が一新されました。情報カメラは本社屋上、関西国際空港、大阪市中央区西心斎橋、大阪駅、京都川端四条(カモガワビル屋上)、和歌山県串本町に設置されています。
テレビ大阪の歴史には様々な出来事があります。1981年にテレビ大阪株式会社が設立され、1982年3月1日にテレビ東京のメガTONネットワーク(現在のTXNネットワーク)初の系列テレビ局として放送を開始しました。開局当初はカラー放送・音声多重放送を同時に開始し、阪神・淡路大震災の際には近隣のテレビせとうちとテレビ愛知から中継車が駆けつけ、連日報道を行いました。
その後も、1996年には京都放送、サンテレビジョンと協力し「祇園祭」「神戸まつり」「天神祭」を中継し、相互ネットを行うなど地域との連携を深めました。2003年12月1日には地上デジタル放送を開始し、2006年にはゴールデンタイムに全国ネットとして初のレギュラー1時間枠を持ちました。
2011年7月24日にはデジタル放送への完全移行に伴いアナログ放送を終了しました。2016年には開局35周年を迎え、新たなキャッチコピー「それ、テレビ大阪やろ。」を採用しました。2020年には日曜朝9時30分枠のアニメが復活し、2021年には新社屋の建設が始まりました。
2022年3月1日には開局40周年を迎え、記念書籍やベストアルバムの発売が行われました。2024年5月13日から新社屋での放送が開始され、放送機能の更新と地域活性化に取り組んでいます。