TV
TVQ 九州放送
株式会社TVQ九州放送(ティー・ヴィー・キューきゅうしゅうほうそう、英: TVQ Kyushu Broadcasting Co., Ltd.)は、福岡県を放送対象地域とするテレビジョン放送の特定地上基幹放送事業者であり、略称はTVQ(TV Q-shu)、愛称は『テレQ』(テレキュー)で知られています。TXNネットワーク加盟局であり、テレビ東京系列です。コールサインはJOTY-DTV(福岡 26ch)、リモコンキーIDはテレビ東京と同じ「7」を使用しています。
福岡県における在福民放テレビ局として5番目に設立され、TXNネットワーク(テレビ東京系)加盟局としては6番目で、いずれも最後発のテレビ局です。キー局のテレビ東京にとっては、TVQの開局により、日本縦貫ネットワークが完成しました。テレビ東京系列局の名前は、「テレビ」と地域名を組み合わせることが一般的ですが、本局は「テレビ九州」または「テレビ福岡」とならず、既に佐賀県のケーブルテレビ局が「テレビ九州」という社名を使用していたため、株式会社ティー・エックス・エヌ九州(TXN九州)として開局しました。しかし、開局当初からクレジットや番組内では「TXN九州」名義は使われず、愛称及びクレジットは「TVQ(テレキュー)」が使用されています。
2019年4月に「テレQ」が公式に使用され始めても、Gガイド局名は「TVQ九州放送」の表記を継続しています。福岡本社前の西鉄バスやJR九州バス(直方線)の停留所名称は、当初『TVQ前』でしたが、「テレQ」に変更した翌年の西鉄バス福岡地区のダイヤ改正から『テレQ前』に変更されましたが、JR九州バス側の停留所名は『TVQ前』のままです。TVQは「TVQテレビ九州」および「TVQテレビ福岡」という名称を商標登録しており、2001年1月1日に社名を「株式会社ティー・ヴィー・キュー九州放送」に改め、2010年10月1日には「株式会社TVQ九州放送」に再改称しました。TXNネットワーク加盟局の中で唯一「テレビ○○」ではない局であり、唯一「○○放送」を名乗る局でもあります。2011年4月1日に開局20周年を迎えました。
マスコットキャラクターは、2001年1月から2005年3月までは宇宙人の「ミチャリー」とロボットの「キーテン」でしたが、2005年4月からは顔がテレビの形をした犬「モニ太」に変更されました。キャッチコピーは2度目の社名変更とともに開局20周年のキャンペーンとして「直Q勝負!」に改められ、2015年10月から2019年3月までは開局25周年を記念して「少し違うがクセになる」と改められました。2019年4月からは「テレQ」に変更と共に「7ちゃんは、いろいろ見てみる やってみる。」を使用し、2021年4月現在は開局30周年記念の「サンキュー!テレQ30th」を使用しています。略称に「Q」を用いるのは、当局と沖縄県の琉球朝日放送(QAB、テレビ朝日系列)のみです。
製作表記については、テレビ東京との共同製作では「TVQ」表記ですが、自社製作番組の場合は「TVQ九州放送」となっていました。報道番組での系列局テロップは開局以来一貫して「TVQ」となっています。現社名に変更する前の製作著作表記は単に「TVQ」でしたが、2019年4月からは「テレQ」に変更されました。
本社は福岡市博多区にありますが、北九州市にも本社が設けられており、これは福岡市と北九州市が本社設置を争った結果、両市に本社を設けることになったためです。北九州本社にはスタジオも備えられていますが、実際に使用されることは少なく、事実上の支社として扱われています。
1986年に全国民放4局化政策との兼ね合いから、福岡と北海道の民放5局化が決定されました。テレビ東京と日本経済新聞社が福岡にテレビ東京系列局の開局構想を打ち出しており、1989年のテレビ東京25年史には「九州新局」として仮表記されていました。1990年6月18日にテレビ予備免許が交付され、同年9月1日に株式会社ティー・エックス・エヌ九州(TVQ)が設立されました。本社完成までは博多区博多駅前のヒロカネビル別館に開局準備室を置き、北九州本社は1992年の社屋完成まで小倉北区米町の小倉朝日三井ビルに置かれていました。
1991年1月16日に福岡親局・久留米中継局の試験放送を開始し、同年3月25日からサービス放送を開始しました。4月1日から本放送を開始し、第一声は「JOTY-TVこちらはTXN九州です。ただいまから、福岡局UHF19チャンネルで放送を開始いたします。」でした。開局当時のキャッチフレーズは「熱中賛成」であり、開局当時の送信所・中継局は基幹3局(福岡・北九州・久留米)のみでした。1991年12月20日に宗像中継局が開局し、1992年4月3日からはテレビ東京との共同制作アニメ『サラダ十勇士トマトマン』を放送開始しました。
その後、行橋中継局や大牟田中継局など、複数の中継局が開局し、1997年にはテレビアニメ『ポケットモンスター』における演出が原因となったポケモンショックにより、視聴者の一部が体調不良を訴えました。2001年1月1日に社名を「株式会社ティー・ヴィー・キュー九州放送」に変更し、初代マスコットキャラクターとして「ミチャリー」と「キーテン」がデビューしました。2003年には『プロ野球日本シリーズ・福岡ダイエーVS阪神』の最終第7戦の放映権をテレビ東京系列が獲得し、TVQも制作に関与しました。2005年4月には2代目マスコットキャラクターとして「モニ太」がデビューし、2006年7月1日に地上デジタル放送を開始しました。2010年10月1日には社名を「株式会社TVQ九州放送」に変更し、2011年7月24日に地上アナログ放送を終了しました。2019年4月1日には愛称およびロゴを「テレQ」に変更し、各紙のラテ欄やテレビ情報誌の表記も「テレQ」に変更されました。2020年10月1日にはグループ会社「株式会社TVQ九州放送ネクスト」を設立し、2021年4月1日に開局30周年を迎えました。