TX テレビ東京

テレビ東京は全国6局の系列局とともにTXNネットワークを形成し、日本の総世帯数の約7割をカバーしています。系列外の放送局への番組販売（番販）も行っており、ケーブルテレビ（CATV）事業者によるTXN系区域外再放送の増加やBSジャパン（現：BSテレ東）の開局に伴い、番販取引が減少傾向にあるため、一部のCATV事業者に対して区域外再放送に同意しない事例も見られます。
1991年に当時のTXN九州（現：TVQ九州放送）が開局した後、テレビ東京の業績が低迷し、既存局による1局2波も含めて新規系列放送局の開局を行っていません。BSテレ東やAT-X、日経CNBCなどの関連局が開局し、全国展開が完了したとの判断が一時なされました。これにより、プロ野球やJリーグの取材のために宮城県、静岡県、広島県に常駐取材拠点を設けたいという希望もありました。
平均視聴率は2010年以降、全日で2パーセント台、ゴールデンタイムおよびプライムタイムで5 - 6パーセント台を推移しており、他の在京キー局に比べて全体の視聴率は低いです。しかし、中高年層向けの番組編成が広告波及効果の高いと評価されています。2000年代以降はバラエティ番組を強化し、2013年の年間平均視聴率はゴールデンタイムで7.0パーセント、プライムタイムで6.6パーセントと上昇傾向にあります。
2010年にはテレビ東京ホールディングスに移行し、テレビ東京は同社の完全子会社となりました。BSジャパン（現：BSテレ東）の開局により、同時放送を目玉とする計画がありましたが、日本音楽事業者協会からの猛抗議を受け縮小され、一部の番組は時差放送にせざるを得なくなりました。
2007年、菅谷定彦社長は宮城県、静岡県、広島県、京都府、兵庫県へのエリア拡大構想を示しましたが、具体的な進展はありませんでした。東京12チャンネルの開局時には、科学技術教育番組を主とし、CMを流さない運営を行っていましたが、財政難から経営形態を変更し、日本経済新聞社の支援を受ける形で再スタートを切りました。
1973年には株式会社東京十二チャンネルプロダクションが設立され、1981年に株式会社テレビ東京に商号を変更しました。以降、放送時間や番組内容を改善し、視聴者層を広げていきました。テレビ東京は、その独自性を持ち続けながら、現在に至っています。