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UMK テレビ宮崎

株式会社テレビ宮崎(テレビみやざき、Miyazaki Telecasting Co., Ltd.)は、宮崎県を放送対象地域としたテレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者であり、略称はUMK(UHF Miyazaki K.K.)です。呼出符号はJODI-DTVで、宮崎の16ch、出力1kWで放送されています。この局は、日本国内で唯一、FNN、NNN、ANNの3つのニュースネットワークに属したクロスネット局です。

UMKのシンボルマークでありイメージキャラクターでもある「みるるん」、地上デジタル放送PRキャラクターの「デジみる」、そしてマスコットキャラクターのイルカ「ゆっぴー」は、視聴者に親しまれています。また、現在のキャッチフレーズは「You&UMK」です。
1970年4月1日に、宮崎県で2番目の民放テレビ局として開局しました。その後、2006年12月には地上デジタル放送とワンセグの本放送を開始しました。開局当初、ネット比率はフジテレビ6、日本テレビ2、テレビ朝日2であり、現在はフジテレビ5、日本テレビ3、テレビ朝日1、その他1という構成です。このクロスネット編成により、フジテレビ系列を中心としつつ、プライムタイムには他系列の番組も放送されています。
関連放送局にはエフエム宮崎があり、1984年の開局から2024年3月末までの演奏所(スタジオ)はUMK本社敷地内にある「UMKスポーツスタジオ」に置かれていました。また、宮崎日日新聞とも深い関係があり、開局当初の5年間は宮崎日日新聞取材のニュース番組が放送されていました。しかし、UMKは朝日新聞との関係は薄く、テレビ朝日とは資本関係があるものの、アナログ放送時代には九州朝日放送をキー局に文字多重放送を行っていました。
UMKの放送は、宮崎県内のほとんどの地域、および鹿児島県の大隅半島東部、種子島の一部、熊本県球磨地方、四国西南部の愛媛県愛南町から高知県土佐清水市の一部でも直接受信が可能です。アナログ放送のサービス放送時には、鹿児島県開聞町や高知県大月町からの受信報告もありました。電波の到達範囲は広く、デジタル放送では福岡県久留米市でもワンセグ受信が常時可能なほどです。
UMKはクロスネット局であるため、同県内のケーブルテレビ局では他県のフジテレビ系列局(鹿児島テレビ・テレビくまもと)の再送信を行っていません。しかし、2008年にケーブルテレビの区域外再放送に関する意見募集の際、宮崎ケーブルテレビは「クロスネットで放送される系列すべてを区域外再送信の対象とするべき」と意見を提出しましたが、これは実現していません。また、2010年から2015年まで実施されていた地デジ難視対策衛星放送の対象地域では、UMKはフジテレビ系列と見なされ、フジテレビの受信が可能でしたが、日本テレビやテレビ朝日の受信はできませんでした。
UMKの事業所は、宮崎本社(宮崎県宮崎市祇園2丁目)、都城支社(宮崎県都城市上町)、延岡支社(宮崎県延岡市日の出町)、日南通信部(宮崎県日南市材木町)、東京支社(東京都中央区銀座)、大阪支社(大阪府大阪市北区梅田)、福岡支社(福岡県福岡市中央区天神)に設置されています。
UMKの歴史は1968年に宮崎県にUHF民放局の第2次チャンネルプランが割り当てられたことから始まります。翌年、一局化調整が完了し、1970年に宮崎県2番目の民放テレビ局として開局しました。開局初期には、宮崎日日新聞がニュース番組の製作を担当していましたが、その後UMK自身がニュース製作を行うようになりました。1975年にはUMK初の報道番組『UMKニュース6:45』が開始され、これがUMKの報道の基礎を築きました。
1980年代には、視聴率三冠を達成し、1984年にはエフエム宮崎が開局しました。1990年代には、音声多重放送や衛星中継の導入、また韓国・大田放送や中国・大連電視台との友好関係の調印など、技術と国際交流の面で大きな進展がありました。
2000年代に入ると、地上デジタル放送への移行が進み、2006年には地上デジタル放送とワンセグの本放送が開始されました。また、UMKのシンボルマーク「みるるん」と地上デジタル放送PRキャラクター「デジみる」が制定され、視聴者に親しまれる存在となりました。
2011年のアナログテレビ放送終了に伴い、デジタル放送へ完全移行し、新たな時代を迎えました。近年では、UMK初のゴールデンタイム自社制作番組『火曜ゴールデン よかばん!!』の開始や、自社制作ドラマ番組『ひまわりっ 〜宮崎レジェンド〜』の放送など、地元密着型の番組制作にも力を入れています。2020年には、開局50周年を迎え、新しいロゴマークとともに新しいCIを導入しました。さらに、2021年には国連の「SDGsメディア・コンパクト」に加盟し、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みも積極的に行っています。

アナウンサー・気象予報士