タイトル | 白と黒 |
ふりがな | しろとくろ |
放送日時 | 月曜日~金曜日 13:30 |
制作著作 | 東海テレビ |
放送局 | フジテレビ系列局 |
初回 / 最終回 | 2008年6月30日 / 2009年9月26日 (全13週・全64話) |
プロデュース | 奥村正彦、村松弘之、堀口明洋 |
脚本 | 坂上かつえ (1-2、5-11)、岡崎由紀子 (3-4)、遠藤彩見 (8-10) |
演出 | 奥村正彦 (1-2、5-7、10)、村松弘之 (3、6、8、11)、堀口明洋 (4、9) |
音楽 | 岩本正樹 |
主題歌 | 砂川恵理歌 「ひかり」 |
◆白と黒のストーリー
信州の山中にある創薬研究所を舞台とした作品。全64話。
ヒロインの礼子 (西原亜希) は研究所の所長・和臣 (山本圭) の長男・章吾 (小林且弥) と婚約する。その矢先、幼なじみの一葉 (大村彩子) の車に同乗した礼子は事故に巻き込まれ、その事故がある波紋を呼び起こす。一葉は礼子を危険な事故車の中に置き去りにして事故現場を離れたのだ。礼子は一葉が自分の死を願って事故現場から逃げたのか、その真相を確かめようとする (第1話) 。
その後、桐生家に章吾の弟・聖人 (佐藤智仁) が4年ぶりに帰ってくる。聖人は礼子を事故車から救出した人物だった (第2話) 。
多額の借金を抱える聖人は、借金を返済するために価値の高い研究データに目をつける。研究データを奪おうとする聖人はある企みから、礼子に協力し、その行動が結果的に章吾と一葉が交際していた過去を明らかにする (第6話) 。礼子は章吾に過去の交際を秘密にされたことにショックを受け、章吾との婚約を白紙に戻そうとする (第12話) 。そして、一葉が例の事故当時、礼子を置き去りにしたのは礼子に死を願う気持ちがあったからだと認める (第15話) 。
一時は婚約破棄になりかけた章吾と礼子。だが、章吾が礼子に再び愛情を示したことで婚約は破棄されず、その一方で聖人と心惹かれあうのも確かで、彼からの横恋慕を感じ、礼子は気持ちが揺れる。そんな中、 「青の館」 という洋館の女主人・彩乃 (小柳ルミ子) が現れる (第21話) 。
運命的なことに、彩乃は死んだとされていた桐生家の兄弟の 「母親」 だと発覚する (第26話) 。それが発覚してまもなく彩乃は病気に倒れ、急逝する (第34話) 。
聖人は過去のいさかいを理由に彩乃を救おうとしなかった父・和臣を怨み、毒殺しようとする (第35話) 。毒を飲まされた和臣は一命を取り留めるが、後遺症がのこる。聖人は自らの通報によって、殺人未遂で逮捕されてしまう (第36話) 。
礼子と章吾は結婚。その3年後、仮釈放された聖人から手紙が届く。その手紙によって、聖人と一葉が結婚したことが明らかに (第37話) 。まもなく礼子は 「青の館」 で聖人と一葉に再会する。礼子は想像もしなかった2人の結婚に胸騒ぎを覚える (第38話) 。
◆白と黒 第1話 「疑惑の瞬間」 6月30日 (月)
信州の桐生創薬研究所で働くことになった神室礼子 (西原亜希) は研究所の野外パーティーの合間、所長・桐生和臣 (山本圭) の長男・章吾 (小林且弥) から突然のプロポーズを受ける。礼子は章吾のプロポーズにその場で承諾し、章吾と婚約する。そこへ礼子の親友で章吾の幼なじみ・秋元一葉 (大村彩子) が現れる。2人の婚約を知り、祝福の言葉をかける一葉……。
しかし、野外パーティー終了後のことだった。礼子が一葉の運転する車に同乗したところ、一葉は運転操作を誤り、車は横転。助手席の礼子は左足を負傷し、事故車から出られなくなってしまう。その時、礼子の視線の先には、事故車から脱出した一葉が……。礼子は一葉に大声で助けを求めるが、思いもよらないことに一葉は礼子を事故車内に置き去りにし、よろめく足取りでその場を離れてしまう。周囲は事故車から滴り落ちるガソリンの匂いが充満している危険な状況。もしもガソリンに引火すれば礼子の命はない。
すると、そこへ幸運にもバイクに乗った男性が通りかかり、礼子は事故車から救出される。しかし、バイクの男性は携帯電話で救急車を呼ぶと、名前も告げずに走り去ってしまう。意識を失った礼子は救急車によって病院に運ばれ、搬送先の病院で意識を取り戻す。すると、一葉が礼子の病室に悲壮な面持ちでやってくる。一葉は礼子を事故車に置き去りしたことについて 「助けを呼びに行った」 と弁解する。
だが、礼子には疑問が残った。あの時、一葉は確かに自分を無視し、事故現場から逃げたのだ。礼子は一葉の心の中に自分の死を願う気持ちがあったのではないかという疑念を抱く。
◆白と黒 第2話 「覗き見」 7月1日 (火)
◆白と黒 第3話 「命の恩人」 7月2日 (水)
◆白と黒 第4話 「誘惑の罠」 7月3日 (木)
◆白と黒 第5話 「協力者」 7月4日 (金)
事故で左足の骨にヒビが入るケガを負った礼子 (西原亜希) は一葉 (大村彩子) の心理をさぐるために、一葉に身の周りの世話を手伝ってもらう。こうして退院後、桐生創薬研究所に隣接する桐生家で療養することになった礼子。サポートする一葉と顔を合わせる機会が増えるが、一葉は昔のままの優しい一葉。礼子は事故当時の一葉は幻覚だったのかとさえ思い始める。
そんなある日、章吾 (小林且弥) の弟・聖人 (佐藤智仁) が恋人のサリナ (桂亜沙美) を連れて4年ぶりに桐生家に現れる。そして、礼子は事故当時、車から救い出してくれたバイクの男性が聖人だと気付く。
聖人は父・和臣 (山本圭) の承諾を得て、桐生家の裏にある古びた蔵でサリナと住み始めることに。父・和臣と兄・章吾は4年ぶりの聖人の帰郷について好意的な言葉をかけるわけでもなく突き放した様子。一方、礼子は命の恩人である聖人が思いのほかクセのある人物であることに戸惑う。聖人は蔵での生活を始めると、事故当時、一葉が礼子を置き去りにしたことに興味を持ち、たびたび礼子のまえに姿を現すようになる。
そんな中、礼子は一葉が学生時代、章吾に想いを寄せていたことに気付いてしまう。その証拠に章吾の部屋から一葉のプレゼントとされるネーム入りのタオルとメッセージカードが見つかったのだ。さらに、一葉が章吾にラブレターを渡したことがあるということも明らかに……。礼子が一葉にそのことを尋ねると、一葉はあっさりと認める。一葉が章吾に恋愛感情を抱いたことがある……、それは礼子が初めて知る新事実だった。
◆白と黒 第6話 「婚約者の過去」 7月7日 (月)
◆白と黒 第7話 「邪悪な愛」 7月8日 (火)
◆白と黒 第8話 「正しい父親」 7月9日 (水)
◆白と黒 第9話 「汚れた金」 7月10日 (木)
◆白と黒 第10話 「地下室の会話」 7月11日 (金)
聖人 (佐藤智仁) が礼子 (西原亜希) のもとにやってきて、事故当時、一葉 (大村彩子) に殺意があったのかを解き明かす協力者になろうと申し出る。
早速、聖人は一葉と章吾 (小林且弥) に沖縄への旅行歴があることを調べる。2人が想像以上に親しい間柄だったことを知り、絶句する礼子。
礼子は意を決して章吾に一葉との過去を尋ねることに……。すると、章吾は一葉と交際していたことを認め、沖縄旅行を最後に別れたと話す。すでに 「過去」 と割り切っているという章吾。それを聞いた礼子は 「終わった過去なら秘密にしていた理由がわからない」 と章吾に疑問をぶつける。
その後、事の成り行きを知った一葉が礼子の部屋に訪ねてきて、自らの口で章吾との交際の過去を釈明。 「友情にキズをつけたくなかった」 という一葉の言葉を礼子はそのまま信じる気にはなれず……。
そんな中、研究員の水口珠江 (斉川あい) が地主から無料で借りている湿原への水やりを怠るというミスを犯し、湿原の植物を枯らせてしまう。しかし、このミスが発端となって一葉の父 (浜田晃) が湿原を1500万円で買い取ろうとしている計画が浮上。地主の安達 (ト字たかお) の話によると、一葉の父は湿原を買い取ってゴルフ場にしようとしているという。だが、この湿原は桐生創薬研究所にとって重要な場所。死守しようと奔走する所長・和臣 (山本圭) だったが……。
しかし、結果的に地主・安達の好意で研究所が湿原を手放すことは免れ、月々の使用料を支払うことで湿原の研究利用は継続されることになった。
一方、礼子はその騒動に揺れる桐生家で、一葉の父と所長・和臣の不仲を知ってしまう。そして、章吾が一葉と別れた理由も……。かつて章吾が一葉に別れを告げた理由、それは父・和臣が2人の交際に反対していたことが原因だったのだ。
◆白と黒 第11話 「殺意の真相」 7月14日 (月)
◆白と黒 第12話 「別れの手紙」 7月15日 (火)
◆白と黒 第13話 「二度目の求婚」 7月16日 (水)
◆白と黒 第14話 「天才的嘘つき」 7月17日 (木)
◆白と黒 第15話 「愛の執念」 7月18日 (金)
礼子 (西原亜希) の左足が完治しかけたころ、礼子は再び一葉 (大村彩子) に問いかける。事故当時、一葉には殺意のような感情があったのでは? と。しかし、一葉は改めて否定するとなぜそんな風に考えるのかと激昂し、礼子の頬をひっぱたく。
何にせよ、礼子にはもはや章吾 (小林且弥) と結婚する気は薄れていた。一葉との交際を秘密にされていただけでなく、父・和臣 (山本圭) の意向で彼は自分との結婚を決めたのだ。礼子は別れの置き手紙を残し、桐生家を去ることを決意する。だが、その手紙を見つけた聖人 (佐藤智仁) はひそかに手紙を読んで燃やしてしまう。聖人には何か狙いが……?
一方、手紙を燃やされたことを知らない礼子。礼子は東京のアパートに戻り、一からやり直すつもりでいた。するとアパートに聖人が現れ、おもむろに礼子の口唇を奪う。礼子はとっさに平手打ちを見舞うが、礼子の手のひらには血が……。聖人はバイクで転倒したという。礼子は聖人を部屋にあげ、彼の手当てをする。
そこで2人は初めて自分たちの生い立ちを話し合う。礼子は幼い頃に母に捨てられ老夫婦に引き取られたこと、一方、聖人は物心ついた頃には母は死んでおり、写真ですら母の顔を見たことがないということを……。その夜、礼子は寝床を別々にして、聖人をアパートに泊めることにする。
そして、その翌朝のこと。聖人が一旦出かけている間に章吾がアパートに訪問してくる。別れの手紙に彼を試すメッセージをこめた礼子は、章吾がそれを読んで来てくれたと思い込み、嬉しくなる。しかし、章吾はその手紙を読んでいないという。思わぬ返事に言葉を失う礼子……。
一方、桐生家では聖人が心理ゲームを楽しむかのようにある仕掛けを……。美術のセンスに長けた聖人は章吾のレポート用紙の余白に一葉の似顔絵を描き、一葉にそれを発見させ、章吾が一葉に恋焦がれているように演出する。その似顔絵を見た一葉は聖人の罠にはまり、章吾に好意的な反応を示す。
その矢先、一葉が章吾への愛情表現をあからさまに表し始め、礼子への対抗心をあらわにする。なんと、一葉は研究所にとって重要な湿原を2000万円で父に買い取ってもらったと告白する。地主の安達 (ト字たかお) によると、妻が2000万円と聞いて売却を即決してしまったのだという。一葉は章吾にラブレターを渡した思い出の湿原は誰にも渡さないと言い放つ。
そして、一葉は例の事故当時、礼子を置き去りにしようとする心理が働いて逃げたことを認め、思いがけない秘密を告白する。なんと、元恋人・章吾の子を妊娠・中絶したことがあるという……。
◆白と黒 第16話 「愛と誠実」 7月21日 (月)
◆白と黒 第17話 「届かない愛」 7月22日 (火)
◆白と黒 第18話 「正直な生き方」 7月23日 (水)
◆白と黒 第19話 「知りたかったもの」 7月24日 (木)
◆白と黒 第20話 「月光」 7月25日 (金)
一葉 (大村彩子) が章吾 (小林且弥) の子を妊娠・中絶した過去を明らかにする。
誰にも話せずに一人きりで悩んでいたという一葉。章吾はその告白を聞いて以来、一葉に同情的になる。
一方、礼子 (西原亜希) は妊娠と中絶の話を今になって切り出した一葉に疑問を抱く。それは聖人 (佐藤智仁) も同じだった。
翌日、聖人は一葉に直接尋ねる。妊娠発覚当時、なぜ妊娠を告白して章吾の心が動く可能性に賭けなかったのか。父・和臣 (山本圭) の反対があるとはいえ、章吾が妊娠を知って結婚を断るとは思えない。和臣も妊娠となれば同意したかもしれない……と。聖人は返す言葉を失った一葉の態度から 「ウソ」 だと確信する。
結局、一葉はウソを認める。章吾の気を引こうとした一葉による単純なウソだった。
一葉がそれを認めると、章吾も最初から一葉のウソに気付いていたと告白。ウソでつくられた幸せやウソで人を動かそうとすること、それがいかに虚しいことか一葉に気付いてほしかったと諭す。
そして 「礼子を愛している」 と言う章吾。一葉はもはや章吾を愛情で振り向かせることができないことを痛感して、桐生家を去っていく。
◆白と黒 第21話 「別荘の女」 7月28日 (月)
◆白と黒 第22話 「いつか描く絵」 7月29日 (火)
◆白と黒 第23話 「女の正体」 7月30日 (水)
◆白と黒 第24話 「悪魔」 7月31日 (木)
◆白と黒 第25話 「男の正体」 8月1日 (金)
数日後、礼子 (西原亜希) は聖人 (佐藤智仁) が見知らぬ男と洋館 「青の館」 に入っていくのを目撃する。
礼子はその夜、聖人に昼間一緒にいた男について尋ねる。聖人の話によると、男は吉住 (松原正隆) という金融ブローカーで、洋館には彼に初めて連れて行かれたのだという。 (のちに、聖人に金を貸している人物とわかる)
翌日、礼子は再び洋館を訪れることに。女主人・大貫彩乃 (小柳ルミ子) と顔を合わせるのは2回目。昨日は 「客のことは話せない」 と門前払いに近い訪問に終わったが、礼子が館内に飾ってある婦人画と研究所に飾ってある婦人画が同じものだと気付き、それについて質問すると彩乃は礼子に興味を持つ。なんと、彩乃は研究所の婦人画を知っているらしく……。
そんな中、一葉 (大村彩子) が栄養失調で一時入院する。礼子と章吾が見舞いに行くと、一葉は先日、ウソの中絶話をつくってまで章吾の気を引こうとしたことを2人に詫びる。章吾は 「昔のように仲の良かった3人に戻ろう」 と一葉に告げ、一葉もその言葉に頷く。さらにその後、一葉の意向で湿原を無料で研究所に貸してくれることになったという朗報が伝えられ、所長の和臣 (山本圭) は一葉に感謝する。
一方、研究員の小林透 (白倉裕二) は聖人の恋人・サリナ (桂亜沙美) の誘惑の罠にはまり、半裸で下着姿のサリナに抱きついている現場を聖人に撮影される。聖人はその写真を脅しのネタに使い、小林に研究所の和臣のパソコンから研究データを盗ませようとする。その夜、小林は脅しに屈して研究所に忍び込んだものの、和臣が一人残って仕事をしており、小林は何も盗らずにその場を後にする。
翌日、小林は良心の呵責に耐えられなくなり、彼の変化に気付いた礼子だけに悪事を吐露。聖人から脅されて盗みに入ったと涙ながらに話す。聖人の企みに怒りを覚える礼子。
礼子は聖人のもとに向かい、小林に盗みを働かせようとしたことを責める。すると、聖人は淡々と白状する。そもそも研究データが目的で桐生家に4年ぶりに帰ってきたことを……。闇ルートに売れば金になるし、少年時代から厄介者のように扱われてきた父への復讐にもなる……。
そして聖人は、以前、例の事故で 「一葉に殺意があったのかを解き明かす協力者になろう」 と言ったあの申し出も、一葉の弱みを握って章吾に研究データを盗ませることが目的だったと話す。ただ、脅すほどの確かなネタも浮上せず、章吾も一葉をかばうほどの愛情があるとも思えず、徒労に終わったが……。
そんな告白の後、聖人は礼子に 「面白いものを見せてやる」 と言い、礼子を洋館 「青の館」 に連れて行く。そして聖人は女主人の彩乃に自分の母親ではないかと声をかける。礼子は彩乃のことを唐突に母親だと言い出した聖人に驚く。
◆白と黒 第26話 「隠し事」 8月4日 (月)
◆白と黒 第27話 「家族の一員」 8月5日 (火)
◆白と黒 第28話 「破綻」 (1) 8月6日 (水)
彩乃 (小柳ルミ子) は礼子 (西原亜希) が桐生家の兄弟……章吾 (小林且弥) と聖人 (佐藤智仁) に親しい人物だと見極めて、自分が兄弟の母親だと告白する。元夫・和臣 (山本圭) とは兄弟が幼いうちに離婚したという。兄弟の間で 「母親は死んだことになっている」 ということも知っているらしい。そして彩乃は別れ際、礼子にある伝言を託す。 「私のことは忘れ、もう二度と館に来ないように聖人に伝えておいてほしい」 と……。
その夜、礼子は聖人を部屋に呼び、彩乃からの伝言を伝える。するとその直後、章吾が怒りに満ちた表情で部屋に入ってくる。聖人が礼子の部屋に入っていくところを一葉 (大村彩子) が目撃し、章吾に連絡したのだ。聖人は母親の話をごまかすために 「礼子を口説いていた」 とウソをつくが、それがますます章吾の怒りに火をつける形となり喧嘩に発展。 「油断ならない聖人を部屋に入れるな」 と礼子に忠告する章吾。それに対し、殴られながらも 「礼子を兄貴から奪ってやる」 と言い放つ聖人の言葉に礼子はハッとする。
その後、聖人は 「母親のことは章吾には内緒にする」 と礼子に話す。母親が死んだと思い込んでいる章吾にわざわざ伝えることではないという聖人。
翌日、礼子は彩乃のもとを訪ねることに。聖人が研究員の小林 (白倉裕二) を脅迫し、研究データを盗ませようとしていることについて相談するためだ。相談を受けた彩乃は、聖人が吉住 (松原正隆) への借金返済のために研究データを金に換えようとしていると推測。彩乃は聖人のためなら借金を肩代わりしても良いという。翌朝になり、彩乃が協力してくれることを聖人に伝える礼子。聖人はそれを素直に喜び、小林への脅迫をやめることを約束する。
ところが、前日、そんな展開になるとは知る由もないサリナ (桂亜沙美) から新たな恥辱写真を見せられ、研究所への再度の侵入を試みた小林が侵入の痕跡を残してしまう。小林は警察沙汰になるまえに 「聖人さんに脅されてやった」 と自白。小林の自白を聞き、激怒する和臣は小林に解雇を言い渡す。さらに和臣の怒りは盗みを強要した聖人に向けられ、聖人に 「親子の縁を切る、出て行け」 と言い放つ。
そこへ事態に気付いた礼子が駆けつけ、小林とともに和臣に土下座をする。礼子は小林が恥ずかしい写真を片想いの研究員・珠江 (斉川あい) に見られたくなかったから脅迫に屈したと釈明、そして自分自身もそれを知っていたにも関わらず報告しなかったことを謝罪する。後日、珠江も小林を許してほしいと和臣に直談判。結局、小林の解雇は撤回される。
一方、和臣の聖人への怒りは収まらず、聖人は桐生家を出て行くことになった。その時、章吾は礼子が聖人の許しを請おうとしている姿を見て憤りを覚える。
◆白と黒 第28話 「破綻」 (2) 8月6日 (水)
◆白と黒 第29話 「嘘のない音色」 8月7日 (木)
◆白と黒 第30話 「黒い森」 8月8日 (金)
◆白と黒 第31話 「消えた手紙」 8月11日 (月)
◆白と黒 第32話 「幽霊を助ける」 8月12日 (火)
◆白と黒 第33話 「すれ違うもの」 8月13日 (水)
◆白と黒 第34話 「ラストダンス」 8月15日 (金)
桐生家を出る前日、聖人 (佐藤智仁) はサリナ (桂亜沙美) に別れを告げる。そして、彩乃 (小柳ルミ子) に 「自分の借金を肩代わりしなくていいからサリナに手切れ金を渡してやってほしい」 と頭を下げる。彩乃はそれを快諾し、500万円をサリナに手渡す。聖人が礼子 (西原亜希) に想いを寄せ始めていたことに気付いていたサリナは別れを受け入れ、信州を去っていく。
その夕方、礼子は蔵で聖人がスケッチブックに描いた自分のいくつもの似顔絵を目にする。聖人の秘めた想いにふれ、涙する礼子。その矢先、礼子は聖人から 「遠くで一緒に暮らさないか」 と告白を受ける。章吾 (小林且弥) との結婚式も迫っており、礼子は自分の気持ちが整理できず戸惑う。
そんな中、彩乃が病に倒れ、搬送先の病院で末期の肝臓がんと診断される。母・彩乃の重病を知り、聖人はショックを受ける。
彩乃が助かる方法が肝臓移植しかないと知った聖人はプライドを捨て、父・和臣 (山本圭) に土下座をして名医を紹介してくれと頼む。しかし、和臣は過去のいさかいを理由に 「知ったことではない、彩乃は死んだ存在だ」 と言って突き放す。
聖人が絶望する中、彩乃が退院したいと言い出す。聖人は彩乃の好きなようにさせたいとして、主治医に退院させてほしいと申し出る……。
……洋館に帰宅した彩乃は病気を感じさせない明るさを見せる。そんな中、礼子はたびたび彩乃の様子を伺いに洋館を訪れる。彩乃は幼い頃に礼子を捨てた母のことに触れ (第13話で話題)、親を恨まないであげてほしいと話す。礼子は実母とされる川嶋葉子の自宅に電話をかけ、元気な声を確認すると間違い電話を装って受話器を下ろす。 (連絡先は第20話で今亡き養父母の遺品のオルゴールの中から聖人が見つける)
一方、章吾も彩乃が自分の母親であることを知ってしまう。死んだと思っていた母親の存在を認めたくない気持ちと、絶対的な存在である和臣に逆らいたくない気持ちから一時は否定するが、最期には自分の母親だと認める。
数日後、礼子のもとに彩乃が息を引き取ったとの連絡が……。最期は聖人と2人きりでダンスを踊り、聖人の腕の中で逝った彩乃。遺体は聖人が病院に運んでくれたらしい。 「聖人が看取ってくれて良かった」 と呟く章吾。
その頃、聖人は彩乃亡き後の洋館にいた。皮肉なことに当日の新聞の一面記事は父・和臣による医学界の歴史的発見を伝える記事だった。
◆白と黒 第35話 「祝杯」 8月18日 (月)
◆白と黒 第36話 「決着」 8月19日 (火)
◆白と黒 第37話 「音信」 8月20日 (水)
◆白と黒 第38話 「疑い」 8月21日 (木)
彩乃 (小柳ルミ子) の死後、聖人 (佐藤智仁) は彩乃を見捨てた和臣 (山本圭) に殺意を抱く。
聖人はパーティーが行われている桐生家に赴き、医学界の偉業を成し遂げた和臣を祝福する素振りをみせながら、毒を仕込んだワインを和臣に飲ませる。毒が効き、崩れ落ちる和臣。和臣は一命は取り留めたものの、左半身は麻痺、言語障害の症状が現れる。
聖人は自ら警察に通報、殺人未遂の容疑で逮捕される。
3年後、夫婦生活3年目を迎えた礼子 (西原亜希) と章吾 (小林且弥) 。桐生創薬研究所は東京にも事務所を構え、その日も3年前に和臣が発見した薬効成分 「A115」 に興味を持った製薬会社の社員が訪れていた。
そんな中、聖人から突然の手紙が届く。その手紙には 「半年前に仮釈放され、一葉 (大村彩子) と結婚した」 と書いてあり、礼子は予想外の2人の結婚に驚く。
その手紙が届いた翌日のこと、礼子と章吾は導かれるように車で洋館 「青の館」 のまえを通りかかる。門扉が開かれ、誰かが使用している形跡がある。そこに洋館の主人・大貫 (大出俊) が現れ、2人を招待。大貫とは3年前に彩乃の病気が発覚して以来の対面である。
大貫から館内に招かれた2人。大広間ではワインの試飲会が行われており、20人近くの客がいる。
その時、2人はスーツ姿の聖人が客にワインをふるまっているのを目にする。大貫が言うには、聖人は刑務所で模範囚として認められ、刑期より早く仮釈放されたのだという。出所後はワインの勉強に積極的に取り組んでおり、その姿に大貫も感心していると話す。そこに聖人の妻となった一葉が現れ、礼子は再会の挨拶を交わす。
こうして、礼子と章吾、聖人と一葉の4人は3年ぶりに一同に介す。新婚夫婦であることを見せつけるようにベッタリする聖人と一葉。礼子は3年前にはあまり関わりのなかった2人が結婚をしたこと、そして、聖人の印象が昔と随分異なることに妙な胸騒ぎを覚える。
キャスト | 役 | 初回 |
西原亜希 | 桐生礼子 (神室礼子) | 1 |
佐藤智仁 | 桐生聖人 | 1 |
小林且弥 | 桐生章吾 | 1 |
大村彩子 | 桐生一葉 (秋元一葉) | 1 |
久ヶ沢徹 | 中村秀則 | 1 |
白倉裕二 | 小林透 | 1 |
斉川あい | 水口珠江 | 1 |
桂亜沙美 | サリナ | 2 |
仲本工事 | 篠塚 | 2 |
浜田晃 | 秋元 | 8 |
ト字たかお | 安達 | 2 |
長克己 | 矢島 | 8 |
金井茂 | 小野 | 8 |
針原滋 | 藤田 | 1 |
松原正隆 | 吉住 | 1 |
小川隆市 | 広田医師 | 30 |
川島美津子 | 良美 | 21 |
鈴木美香 | 朋子 | 21 |
山本郁子 | 幸江 | 21 |
佐藤一平 | 畑野 | 27 |
黒沼弘己 | 1 | |
築山万有美 | 1 | |
累央 | 1 | |
森喜行 | 1 | |
石丸ひろし | 8 | |
青木和代 | アパートの大家 | 12 |
児玉頼信 | 青木先生 | 14 |
相川武俊 | 25 | |
星野晶子 | 25 | |
亀山助清 | マンションの管理人 | 14 |
伊藤力 | 青の館の客 | 21 |
熊倉功 | 青の館の客 | 21 |
榊英訓 | 青の館の客 | 21 |
森渉 | 青の館の客 | 21 |
辞本直樹 | 青の館の客 | 21 |
佐々木亮 | 青の館の客 | 21 |
横田和也 | 青の館の客 | 21 |
山岸史卓 | 青の館の客 | 21 |
野仲イサオ | 25 | |
しゅん | カメラマン | 34 |
坂井寿美江 | 34 | |
金井節 | 34 | |
森富士夫 | 桐生家の客 | 35 |
本多晋 | 桐生家の客 | 35 |
春延朋也 | 桐生家の客 | 35 |
深田将之 | 33 | |
吉田伊吹 | 33 | |
蓮見黎明 | 桐生章吾 (幼少時代) | 14 |
立石翔大 | 桐生聖人 (幼少時代) | 14 |
定野晃大 | 32 | |
滝田匠 | 32 | |
木村真那月 | 25 | |
大出俊 | 大貫 | 21 |
越村公一 | 佐久間恒生 | 50 |
北見誠 | 田辺 | 50 |
浜近高徳 | 橋本 | 57 |
西ノ園達大 | 名倉 | 57 |
桜井聖 | 榎本 | 34 |
池田良 | 谷口 | 41 |
眞野裕子 | 長谷川真紀 | 45 |
徳永淳 | 37 | |
佐藤祐四 | 37 | |
古澤蓮 | ソムリエ | 37 |
デニス | 65 | |
サイモン・ラウソン | 65 | |
セーラ・ブランチ | 65 | |
谷本一 | 38 | |
谷川俊 | 38 | |
浜田大介 | 44 | |
吉野家菊之介 | 小谷 | 45 |
徳井広基 | 53 | |
大橋寛展 | 8 | |
中田博之 | 54 | |
永井裕久 | 53 | |
喜山茂雄 | 57 | |
綾貴士 | 55 | |
阿部六郎 | 59 | |
井上浩 | 58 | |
浜田道彦 | 65 | |
茂木和範 | 65 | |
伊佐山ひろ子 | 桐生路子 (鈴木路子) | 2 |
小柳ルミ子 | 大貫彩乃 | 21 |
山本圭 | 桐生和臣 | 1 |