枠 | ドラマ30 (夏休みドラマスペシャル) |
タイトル | ナツコイ |
ふりがな | なつこい |
放送日時 | 月曜日~金曜日 13:30 |
制作著作 | 毎日放送 |
制作協力 | ホリプロ |
放送局 | TBSテレビ系列局 |
初回 / 最終回 | 2008年6月30日 / 2009年8月29日 (全9週・全44話) |
制作統括 | 薮内広之 |
プロデュース | 川上裕 (毎日放送)、井上竜太 (ホリプロ) |
脚本 | 武田有起 |
演出 | 中村和宏 (1、3、6、9)、芝崎弘記 (2、4-5、7)、府川亮介 (8) |
音楽 | 遠藤浩二 |
主題歌 | みつき 「夏のモンタージュ」 |
◆ナツコイ 第1話~第5話 (6月30日~7月4日)
夏の群馬県桐生市。
ある日、小学4年生の後藤なつき (佐々木麻緒) は5年生の佐々木和真 (深澤嵐) という男の子と出会う。
なつきは和真からガラス細工のジグソーパズルをプレゼントされ、大喜び。そのジグソーパズルを見た母・由紀子 (ちはる) は10年以上前、大学生時代の恋人がそっくりのジグソーパズルを持っており、自分もそれをプレゼントされたことを思い出す。
そんなある日のこと、由紀子は和真の父・浩介 (前川泰之) と出会い、息がとまるほど驚く。浩介は由紀子の大学生時代の恋人だったからだ。しかし、浩介はお互いの子供たちのためにも、親同士の過去はわざわざ話すことはないとして、 「恋人だったことは内緒にしよう」 と由紀子に頼む。由紀子もそれを了承する。
由紀子は明るく親しみやすい性格だった浩介が、今では笑顔を一切見せないことが気になりだす。さらに、4年前にガンで亡くなったという妻・茉莉 (森田亜紀) の死を隠していたことも……。
そんな中、和真に母親がいない寂しさを感じとった由紀子は積極的に佐々木家を訪れ、手料理を振舞う。しかし、それが浩介の怒りを買う。
◆ナツコイ 第6話~第10話 (7月7日~7月11日)
なつき (佐々木麻緒) が不幸にも火傷を負う。だが、症状は軽く、浩介 (前川泰之) がとっさに適切な処置を施してくれたおかげで事なきを得る。
そんな中、なつきが市役所主催の 「子供フォトコンテスト」 に興味を持つ。なつきは母を7月7日に亡くした和真 (深澤嵐) のために、七夕の夜に最高の天の川を撮りたいと話す。
由紀子は大学生時代にカメラマンを志していた浩介になつきの思いを伝え、サポートを申し出る。しかし、浩介は 「写真はもう撮らない」 と言い、由紀子になつきへのプレゼントとしてカメラだけを手渡す。
一方、後藤家に由紀子の夫・篤郎 (尾美としのり) の母・タツ子 (上村香子) が突然顔を出す。由紀子のことが気に入らないタツ子は由紀子のあら探しを始め、浩介がなつきにプレゼントしたイニシャル入りのカメラから男の気配を感じ取る。さらに由紀子と浩介の会話を偶然耳にしたことから、疑惑を深めていく。
タツ子はそれを篤郎に密告。その後、なつきが篤郎に 「浩介と恋人同士だった過去」 を内緒にするためについたあるウソに矛盾が生じていることが判明し、篤郎は由紀子と浩介が深い関係にあるのではないかと疑いだす。
◆ナツコイ 第11話~第15話 (7月14日~7月18日)
篤郎 (尾美としのり) は由紀子 (ちはる) と浩介 (前川泰之) の会話を立ち聞きし、単なる保護者同士ではない雰囲気から2人の過去につながりがあるのではないかと思い始める。
そんな中、篤郎は以前、浩介がなつき (佐々木麻緒) の火傷を処置した時に落とした運転免許証のことを思い出す。浩介の免許証の本籍地住所は由紀子が通っていた東京の大学近辺の住所だったのだ。仮に、由紀子と浩介が東京で関わりがあったとしたら……?
ふと、由紀子と浩介が同じ大学に通う者同士だったのではないかという疑惑に行き当たった篤郎は、同窓会名簿を頼りに当時の由紀子の友人に電話をかけてみることを決意。男友達を装い、由紀子と浩介について尋ねたところ、電話に出た友人は恋人同士だった2人の過去を語りだす。2人の秘められた過去の交際を知り、ショックを受ける篤郎。篤郎は2人が今になってヨリを戻したと思い込み、由紀子を激しい剣幕で怒鳴りつける。そして、浩介にも電話をかけ、由紀子に近づくなと激怒。篤郎から暴力を振るわれた由紀子は家を飛び出し、浩介のもとへ向かう。
◆ナツコイ 第16話~第20話 (7月21日~7月25日)
怒りに震える篤郎 (尾美としのり) が待つ後藤家に、由紀子 (ちはる) と浩介 (前川泰之) がやってくる。
浩介は 「由紀子には手を出していない、ちょっかいを出して、からかってやっただけ」 と言い、篤郎の怒りの比重を自分に向けようとする。由紀子を弄ばれたと感じた篤郎は、浩介に暴力をふるい、殴り倒された浩介は頭を柱で強打してしまう……。
数日後、疑惑を拭いきれない篤郎は浩介のことを調べようとする。そして、浩介の妻が亡くなった東京の熊沢病院にて、彼女の死の経緯を知った篤郎は思いがけない行動に出る……。
ある日、町に 「佐々木浩介は妻を殺した」 と書かれた怪文書が出回る。浩介が勤務している運送会社の営業所にもその紙が届き、浩介は衝撃を受ける。その怪文書を出回らせたのは篤郎だった。町に悪い噂をたて、浩介を桐生から追い出そうとしたのだ。
だが、怒りにまかせてとんでもない過ちをしたことに気付いた篤郎は浩介にだけその過ちを告白し、謝罪する。すると、浩介はその謝罪を受け入れ、篤郎を責めるようなことは一切言わず、篤郎を許す。
妻殺しの怪文書は浩介にとってみれば真実だった。実は4年前、浩介は闘病中の妻よりも目先の仕事に気をとられ、そのあいだに妻は病気を苦に自殺したのだった。浩介は妻の力になれなかった自分を4年間、毎日のように責めていたのだ。
……数日も経たぬうちに悪い噂は町中に広まり、浩介は従業員の仲間からもその疑惑を囁かれ、白い目で見られるようになる。浩介の周囲ではまだ営業所の人物しかその噂を知らないようだが、そのうち和真 (深澤嵐) も知ってしまい、恐らく相当なショックを受けるはず……、和真の姿を見つめながら懸念する浩介。
浩介は自分は桐生にいるべきではないと感じ、和真と一緒に桐生を離れることを決意。ある日、ひっそりと町を出て行く。由紀子となつき (佐々木麻緒) にとって、それは突然の別れだった。
◆ナツコイ 第21話~第25話 (7月28日~8月1日)
6年後の神奈川県鎌倉市。
中学3年生になったなつき (高畑充希) は父の仕事の都合で引っ越してきた鎌倉で、学業に部活動に忙しく暮らしていた。いつも一緒にいるのは同級生の平田佐和子 (梶原ひかり) 。佐和子は何でも話せる親友で、写真部の部員仲間でもある。
ある日、なつきは和真 (兼子舜) と6年ぶりの再会を果たす。運命的なことに、この鎌倉には和真も引っ越してきていたのだ。しかし、和真はなつきと交流を持つことを避けている様子。なつきは和真の本心がわからない……。だが、2人が幼なじみだと知った佐和子の思いやりによって、2人はまたも接近する。
一方、母・由紀子 (ちはる) はステンドグラス作りに興味を持ち、その趣味がきっかけで手塚良美 (吉村涼) という女性と出会う。良美は風鈴工房で職人の世話をしており、自身も風鈴作りに詳しいようで、由紀子と意気投合する。
そんな中、良美に紹介された風鈴工房で浩介 (前川泰之) が働いていることを知り、由紀子は驚愕する。
◆ナツコイ 第26話~第30話 (8月4日~8月8日)
夏祭りに向かう海岸通りで、なつき (高畑充希) と和真 (兼子舜)、由紀子 (ちはる) と浩介 (前川泰之) の4人は期せずして一同に顔を合わせる。しかし、由紀子と浩介はほぼ無言のまま通り過ぎる。
6年前、由紀子の不倫疑惑に荒れる篤郎 (尾美としのり) を見た由紀子は、誤解を招くのを恐れ、篤郎には知られまいとする。
しかし、篤郎がなつきの携帯電話の送信者 「和真」 の表示を偶然見てしまう。さらに風鈴工房の良美 (吉村涼) との出会いなどから篤郎は早くも4人の接点に気付く。6年前の再現だと直感した篤郎は浩介に会いに行き、後藤家に関わらないように頼む。
そんなある日の夜、篤郎はなつきに和真との交際をやめさせるために部下・小島 (迫田孝也) にある芝居をさせる。
◆ナツコイ 第31話~第35話 (8月11日~8月15日)
なつき (高畑充希) は父・篤郎 (尾美としのり) と部下・小島 (迫田孝也) の会話から、和真 (兼子舜) の父・浩介 (前川泰之) が妻を殺したという悪い噂が6年前に出回っていたことを知る。
なつきは真相を調べるために和真と群馬県桐生市に6年ぶりに向かい、浩介の当時の勤務先を訪ねる。そこでなつきは所長の妻・大里富子 (山田スミ子) から当時、 「佐々木浩介は妻を殺した」 という怪文書が出回っていたことを聞く。
なつきは怪文書を流した張本人が父・篤郎 (尾美としのり) とは知らず、その人物へ憎しみを抱く。
一方、怪文書の内容を絶対に認めたくない和真。だが、浩介は怪文書がデマだと断言しない。その態度が余計に和真を追い詰めていく。
その様子を見かねた良美 (吉村涼) は浩介の妻が入院していた東京の熊沢病院を訪れ、浩介の妻が病死ではなく、自殺していたことを知る。良美は真実をなぜ和真に話さないのかと浩介に詰問。その時、そこに和真が現れ、和真は母が自殺で亡くなったということを知ってしまう。
一方、なつきは偶然が重なり、母・由紀子 (ちはる) と浩介の大学生時代の交際を知る。なぜ母は6年間も秘密に? 母の過去の交際を6年越しで知ったことがかえってなつきの不安を煽り、なつきは母が浩介と不倫していたのではないかという疑いを抱く。
母を信じられなくなったなつきは家を飛び出し、とぼとぼと湘南の海岸にやってくる。すると、そこに2人組の若い男が現れ、なつきは暴行されそうになる。その時、間一髪のところで和真が助けにやってきて、男たちを追い払う。
◆ナツコイ 第36話~第39話 (8月18日~8月21日)
なつき (高畑充希) が母のことで思い悩む一方、路上で意識を失って倒れた浩介 (前川泰之) は医師から 「頭部に血だまりがあるため、早急な手術が必要」 と診断される。しばらく原因不明の頭痛に悩まされてきた浩介だったが、過去のこめかみのケガがその頭痛を引き起こしていることが判明する。医師に心当たりはないかと言われ、ふと浩介の脳裏にある出来事がよぎる。6年前、浩介は篤郎 (尾美としのり) に殴り倒され、こめかみを強打したのだ (第16話) 。
時を同じくして、なつきは母・由紀子 (ちはる) の友人・美智子 (ふせえり) から、6年前、不倫疑惑が発端で父・篤郎 (尾美としのり) が浩介を殴り倒したことを知る。当時、なつきが帰宅すると床に血痕があり、何らかの事情で篤郎が浩介を殴ったことは知っていたのだが、母の不倫疑惑が原因だったのだ。だが、この話には続きがあり、母の不倫は事実無根だという。疑惑が晴れ、なつきは母を信じる気持ちを少しずつ取り戻していく。
そんな中、なつきは浩介が病院に通院していることを知る。浩介の様子からただならぬ雰囲気を察するなつき。誰にも話せず、悩んだすえになつきはその病院を訪れ、浩介の身内を装って浩介が侵されている病気を医師から聞き出す。そして、浩介の脳の病気はこめかみのケガが原因だと知る。
なつきは6年前、篤郎が浩介を殴りつけた時のケガがその原因ではないかと直感。父が犯した罪の重さに耐えられないなつきは夜の海に入水し……。
◆ナツコイ 第40話~第43話 (8月25日~8月28日)
なつき (高畑充希) は命を絶とうとしたところを和真 (兼子舜) に助けられる。
一方、再び病気に倒れた浩介 (前川泰之) が病院に入院し、浩介が侵されている脳の病気は彼を取り巻く全員の知るところとなる。
なつきは由紀子 (ちはる) に6年前、篤郎 (尾美としのり) が浩介を殴り倒した日のことにふれ、あの時のケガが原因じゃないかと話す。それを聞いた由紀子は出来る限り、浩介の力になろうと決意する。
翌日、由紀子は病院の屋上でたたずんでいる浩介の寂しげな姿を目にし、浩介が思いつめる妻・茉莉 (森田亜紀) の死の真相を再び確かめようとする。由紀子は茉莉の母・圭子 (日向明子) のもとを訪れ、圭子から茉莉の遺書を受け取る。圭子は茉莉を見捨てられた恨みの深さから、遺書の存在を秘密にしていたという。
茉莉の遺書はまもなく浩介の病室に届けられ、浩介は10年の時を経てその遺書を目にする。そして遺書に綴られた茉莉の想いにふれた浩介は涙する。
茉莉は仕事人間だった浩介に見捨てられたと思い込んで自殺したのではなく、浩介を自分の闘病生活に付き合わせるわけにはいかない、そんな想いから自殺したのだ。7月7日の七夕の日、浩介のカメラマンとして成功したいという夢が叶う様にと願いながら……。
一方、篤郎も浩介の病気のきっかけを知ると自責の念に駆られ、涙ながらに謝る。
そんな中、以前、和真が退散させた2人組の若い男 (第35話) への暴力行為が発端となって、和真に退学の危機が迫る。そんな和真にアメリカへのバスケットボール留学の話が持ち上がるが……。
◆ナツコイ 第44話/最終回 (8月29日)
和真 (兼子舜) はなつき (高畑充希) としばらく離れ、アメリカへバスケ留学に行くことを決意。
浩介 (前川泰之) の手術は成功し、由紀子 (ちはる) は浩介とお互いに幸せになろうと誓い合い、病室を後にする。その後、浩介は良美 (吉村涼) にプロポーズを。篤郎 (尾美としのり) は渡米直前の和真に父のケガのことなど親子に迷惑をかけたことを初めて謝る。
そして、4年後。
なつきは大学生に。母・由紀子と父・篤郎の夫婦仲は良好、タツ子 (上村香子) との嫁姑の不仲も改善された様子である。
一方、風鈴工房の良美は夫・浩介の子を妊娠し、アメリカへバスケ留学した和真の話をしていた。和真は日本のバスケットボールリーグでプレイすることが決定し、今日にも帰国してくるのだ。時を同じくして、湘南のバス停にひとりの青年が到着した。
ちょうどその頃、なつきは和真を迎えに湘南の海に来ていた。砂浜で海を見つめる青年の背中に声をかけるなつき。彼をカメラのフレームにおさめ、彼の名を呼んでシャッターを切る。振り返った和真が写る。4年ぶりの再会である。≪終≫
キャスト | 役 | 初回 |
ちはる | 後藤由紀子 | 1 |
前川泰之 | 佐々木浩介 | 1 |
高畑充希 | 後藤なつき | 1 |
兼子舜 | 佐々木和真 | 1 |
梶原ひかり | 平田佐和子 | 21 |
石田愛希 | 岩田翔太 | 22 |
佐々木麻緒 (子役) | 後藤なつき (6年前) | 1 |
深澤嵐 | 佐々木和真 (6年前) | 1 |
ふせえり | 深沢美智子 | 1 |
上村香子 | 後藤タツ子 | 5 |
松永博史 | 岩田健一 | 22 |
林泰勇騎 | 1 | |
高田航 | 1 | |
松井正樹 | 1 | |
井上花菜 | 1 | |
森田亜紀 | 佐々木茉莉 | 2 |
小松千鶴 | 2 | |
東谷柊一 | 3 | |
小野貴海 | 3 | |
鈴木飛鳥 | 3 | |
山口可蓮 | 3 | |
谷塚瞳 | 3 | |
諏訪圭亮 | 3 | |
篠原水稀 | 3 | |
宇都秀星 | 佐々木和真 (幼少時代) | 7 |
重松隆志 | 配達員 | 10 |
日向明子 | 野本圭子 | 11 |
中原和宏 | 12 | |
太田美乃里 | 12 | |
田畑智佳子 | 12 | |
藤井一嵩 | 篤郎の部下 | 15 |
山口隆治 | 16 | |
木下貴夫 | 熊沢病院の患者 | 16 |
高木さくら | 22 | |
達淳一 | チンピラ | 22 |
西山宗佑 | チンピラ | 22 |
柳川公輔 | 22 | |
内浦純一 | バスケ部顧問 | 24 |
貝瀬和宏 | 24 | |
植松孝行 | 27 | |
迫田孝也 | 小島 | 30 |
中島奏 | 熊沢病院の女性 | 32 |
清野佳津美 | 32 | |
永原陽子 | 32 | |
丹内英暢 | 若者 | 35 |
田中仁浩 | 若者 | 35 |
伊原幸司 | 医師 | 36 |
小笠原亜里沙 | 看護師 (声の出演) | 36 |
津田聖子 | 看護師 | 36 |
近藤未来 | 41 | |
よの森あかね | 41 | |
矢作則子 | 41 | |
原田悠吾 | 41 | |
上谷健一 | 刑事 | 42 |
稲垣綾 | 42 | |
山田スミ子 | 大里富子 | 2 |
北見敏之 | 大里芳雄 | 2 |
大石吾朗 | 辻弘伸 | 21 |
吉村涼 | 手塚良美 | 21 |
尾美としのり | 後藤篤郎 | 1 |