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KNB 北日本放送
北日本放送株式会社(きたにほんほうそう、英: Kitanihon Broadcasting Co., Ltd.)は、富山県を対象地域とする特定地上基幹放送事業者です。通称および略称はKNBです。テレビは日本テレビ系列(NNN / NNS)であり、リモコンキーIDは「1」、AMラジオはJRNとNRNのクロスネットとなっています。KNBは四国放送(JRT)と並び、NNN系列局のラテ兼営局の中でも最も歴史の古い放送局の一つです。
テレビとラジオのニュース番組のタイトルは『KNBニュース』に統一されています。かつては『北日本新聞ニュース』として放送されていましたが、現在ではすべて『KNBニュース』となっています。KNBはもともとラジオ局として開局したため、日本テレビや読売新聞との資本関係はありません。しかし、ラジオでは1980年代から1990年代にかけて一時期『読売新聞ニュース』が放送されていました。現在でも読売新聞のローカルCMが多く放送され、共催イベントも増えています。
現在の略称ロゴマークは、2002年(平成14年)の開局50周年を機に制定されました。それ以前のロゴは1997年(平成9年)から2001年(平成13年)まで使用されていたものです。現社屋は40年以上使用されていますが、壁面の文字は二度変更されています。初代はKNBの正式なロゴ、二代目はゴシック体で「KNB 北日本放送」となり、三代目は現ロゴとなっています。
新聞のテレビ・ラジオ欄では「KNBテレビ」および「KNBラジオ」と表記されることが多いですが、かつては「北日本テレビ」および「北日本ラジオ」と表記されることが多かったです。地方民放局として、ニューメディアの導入を地方で一番早く行っています。アナログ・テレビ期における地方初のカラー放送(1962年〈昭和37年〉)、音声多重放送(1978年〈昭和53年〉)、地上デジタルテレビの地方初放送(2004年〈平成16年〉)などの実績があります。KNBは地方や全国初の経歴を持つ放送局です。
主な受賞歴には『KNB報道スペシャル 統一教会と富山政界』が2023年日本民間放送連盟賞 ラジオ番組準グランプリ、番組部門ラジオ報道番組最優秀賞、『駅ナカ保健室 性教育は誰のものか』が同賞 番組部門テレビ教養番組優秀賞、『KNBふるさとスペシャル「エジソンは夢の途中」』が2017年度日本民間放送連盟賞 番組部門テレビエンターテインメント番組最優秀賞を受賞したことがあります。これまでにも数多くの番組や広告で様々な賞を受賞しています。
KNBは長らく終夜放送を実施していませんでしたが、2024年(令和6年)4月29日より日テレNEWS24のサイマル放送による通常時終夜放送を開始しました。これにより東海・北陸6県のNNN系列局4社すべてで終夜放送を実施することとなりました。視聴率は、2022年度の世帯視聴率が15年連続、個人視聴率が3年連続で3冠を達成しています。
KNBの事業所は富山県富山市牛島町の本社をはじめ、高岡支社、新川支社、東京支社、大阪支社、名古屋支社、金沢支社があります。また、かつては砺波支社も存在していましたが、2023年(令和5年)4月1日に高岡支社に業務を統合しました。
KNBの歴史は1948年(昭和23年)に遡ります。北國新聞社が北陸3県を放送エリアとする「北陸文化放送」(後の北陸放送)の予備免許を申請したことに危機感を抱いた北日本新聞社の中山輝編集局長が、民間ラジオ局の免許を申請すべきと進言しました。1951年(昭和26年)2月15日、北日本放送株式会社が設立され、1952年(昭和27年)7月1日にラジオ中波放送を開始しました。
1958年(昭和33年)10月22日、テレビ放送局の予備免許が交付され、1959年(昭和34年)4月1日にテレビ本放送を開始しました。KNBはその後もラジオ、テレビ共に発展を続け、数々の新技術の導入や受賞歴を積み重ねてきました。