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KSS 高知さんさんテレビ
高知さんさんテレビ株式会社(Kochi Sun Sun Broadcasting, Inc.)は、高知県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者であり、テレビジョン放送事業を行っています。略称はKSSですが、日常では「さんさんテレビ」や「SUNSUN」といった愛称が広く使われています。英語名はKochi Sun Sun Broadcasting, Inc.で、FNNおよびFNS系列に加盟しています。放送対象地域は高知県で、デジタル親局は高知21ch、リモコンキーIDは「8」です。本社は高知市若松町10番11号に位置しており、東京と大阪には支社がありますが、これらはフジクリエイティブコーポレーション(FCC)内に設置されています。
開局は1997年4月1日で、橋本大二郎高知県知事(当時)が掲げた「高知県の情報格差是正」を目指す公約のもとに実現しました。このプロセスでは、地元出身の代議士である中谷元氏や山本有二氏、さらには自由民主党幹事長代理(当時)の野中広務氏の支援を受け、フジテレビとの粘り強い交渉が行われました。開局当日には、FNN・FNS加盟各局による祝賀CMが放送されました。
開局当初、フジテレビや関西テレビから数名の社員が現地に派遣され、業務対応にあたりました。また、経費削減のため、自社では東京と大阪に支社を設けず、FCCに営業業務を委託しました。社名の由来は「燦々と輝く南国の陽光」をイメージしたもので、「第3の波」という意味も込められています。また、高知市弥生町の愛称が「地球33番地」とされていることや、設立時の資本金が33億円であったことも由来の一つです。
高知さんさんテレビは、他系列局の番組の遅れネットには積極的ではなく、特にテレビ朝日系列の番組は一度も放送していません。テレビ東京系列や独立局の番組はごくわずかに放送されています。デジタル放送のリモコンキーIDはフジテレビと同じ「8」で、親局の物理チャンネルも同じ21chです。
同局は1992年に高知県の第3局として計画が開始され、1996年に会社が設立されました。1997年には開局に向けた準備が進められ、同年4月1日に開局しました。その後、2006年にデジタル対応の主調整室に更新され、2008年にはスタジオ映像やテロップ、気象情報のハイビジョン送出が開始されました。2011年には地上アナログ放送を終了し、2019年には終夜放送を開始しました。
局のマスコットキャラクターは「さんのすけ」で、開局当初は「さんさんザウルス」が使用されていました。キャッチコピーは「元気! 新鮮! さんさんテレビ」から「キニナルてれび」、そして現在は「笑顔になろうよ さんさんテレビ」が使用されています。ロゴは「桂浜に浮かぶ朝日」をイメージし、ロゴタイプは馬場雄二氏の作品です。
自社製作番組には『プライムニュース&お天気』『プライムこうち』『プライムこうちF』『高島康彰プロのみんなでゴルフ』などがあり、放送終了後から早朝放送開始前には『こうち散歩』から改題された『こうち漫遊』が放送されています。この『こうち漫遊』の放送により、高知県内の全民放局で終夜放送が実施されることになりました。