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NHK千葉放送局
NHK千葉放送局は、日本放送協会(NHK)の地域放送局であり、千葉県内向けにFM放送を提供しています。AM放送や地上テレビジョン放送については、関東広域局として東京本部(NHK首都圏局)がカバーしています。NHK千葉放送局はその歴史を振り返ると、1943年に日本放送協会の総務局千葉出張所として開設されました。1948年に千葉支局となり、1950年には放送法施行に伴い特殊法人日本放送協会千葉支局となりました。1951年には千葉放送局に改称されましたが、当時は送信設備を持っていませんでした。1971年に現在の千葉市中央区中央に千葉放送会館が完成し、FM放送を開始しました。その後、2002年には地上アナログテレビの中継を開始し、2011年には千葉港に放送会館を移転しました。この移転は、施設の狭隘や老朽化によるもので、新しい局舎は免震システムを採用し、NHK放送センターの機能不全時には取材集約拠点として位置づけられています。
NHK千葉放送局は、地域密着のためのキャラクター「ラッカ星人」を2003年に導入しました。ラッカ星人は地元の特産物である落花生をモチーフにしており、地域で高い評価を得ています。ラッカ星人はしゃべることができない設定でしたが、2022年からは千葉県出身の声優小林由美子が声を担当するようになり、しゃべれる設定になりました。このキャラクターは、首都圏ネットワークの「みんなのおかえり天気」コーナーに出演し、「準レギュラー」を自称しています。
NHK千葉放送局は、成田、東葛、房総、銚子に支局を持ち、営業センターも千葉放送局営業部と新浦安営業センターがあります。情報カメラは千葉市、幕張、習志野市、浦安市、銚子市、旭市、南房総市、木更津市に設置されており、県内の様々な場所の映像を提供しています。千葉放送局が制作する主な番組には、「花ラジちば」や「千葉県のニュース・気象情報」があり、過去には「千葉リクエストスタジオ」や「まるごと千葉60分」といった番組も放送されていました。
また、インターネットビデオ配信を通じて、FM放送以外の県域放送を補完しています。公式サイト内に「千葉インターネット放送局」を開設し、季節の話題や番組のお知らせ、千葉県関連のニュースの再配信を行っています。
新局舎の建設と移転に関して、旧局舎は設置から40年が経過し、狭隘および老朽化が問題となっていました。2004年に千葉市役所と千葉都市モノレール走路を挟んだ斜め向かいの県有地を購入し、2009年に起工式を行いました。その後、2011年7月に竣工式が行われ、12月に新局舎での業務が開始されました。旧局舎跡地は新昭和に売却され、マンションが建築されました。
新局舎は免震システムを採用しており、大規模災害時には取材集約拠点として機能することが期待されています。このように、NHK千葉放送局は地域に根ざした放送局として、様々な活動を展開しており、地元住民に向けた情報提供や地域密着型の番組制作を行っています。