NHK熊本放送局

ラジオ放送において、第2放送（呼出符号：JOGB、873kHz）は送信出力500kWという大電力で送信されており、県内のみならず西日本の広い範囲にわたって受信可能です。この500kWという出力は日本最大級であり、他には秋田、札幌、東京本局のラジオ第2放送が同様の出力を持っています。
NHK熊本放送局の歴史は、1928年6月16日に社団法人日本放送協会熊本放送局として開局し、ラジオ放送を開始したことから始まります。1934年5月16日には、熊本中央放送局として九州地区の拠点放送局に昇格し、1945年9月にはラジオ第2放送を開始しました。1950年6月1日には放送法の施行に伴い、社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会がすべての権利と義務を継承しました。1957年6月1日には九州管内放送関係業務が福岡放送局に移管されました。1958年2月にはNHK熊本テレビジョン放送が開始され、1963年2月にはNHK熊本教育テレビジョン（Eテレ）放送が始まりました。1964年10月1日には総合テレビジョンのカラー放送が開始され、1966年3月20日には教育テレビジョンのカラー放送も開始されました。
1971年7月1日には地方本部制度が導入され、日本放送協会九州本部に改称されました。1972年12月13日にはラジオ第2放送の送信所が大津町に移転し、出力が10kWから500kWに増力されるとともに、周波数も1560kHzから870kHzに変更されました。1980年7月25日には中央放送局制度が廃止され、日本放送協会熊本放送局に再び改称されました。1983年6月9日には総合テレビジョンの音声多重放送が開始され、1991年3月21日には教育テレビジョンの音声多重放送も開始されました。1992年6月5日にはNHKの組織改正により、九州地方の統括機能が完全に福岡放送局に移管されました。
2006年には地上デジタル放送の試験放送が11月1日に開始され、12月1日には本放送が開始されました。2011年7月24日にはアナログ放送が終了しました。2016年11月30日には現放送会館が竣工し、2017年6月5日には熊本市中央区千葉城町の熊本城址内から熊本市中央区花畑町の花畑公園隣に移転しました。視聴者公開スペースは6月17日から開放されました。旧放送会館は熊本地震で被災した熊本城などの復旧のため、熊本市に2021年4月まで貸与されました。
2018年4月の改編からは土日祝日（年末年始も含む）のローカルニュース・気象情報などが原則として福岡からの九州沖縄ブロックニュースに統一されましたが、2022年度からはテレビの18:45のローカルニュース・気象情報が各局別に戻されました。ただし、大型連休の谷間やお盆休み、年末年始期間は原則として全時間帯で、ラジオは従来通り全時間帯で福岡発となっています。2023年4月1日には令和改革により、部制からセンター制に見直され、コンテンツセンターと経営管理企画センターに再編されました。5月15日からはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
主な熊本局制作番組としては、「クマロク!」（平日18:10 - 19:00）、「くまもとの風」（不定期金曜日19:30 - 19:55、再放送不定期土曜日7:35 - 8:00）、「ニュース845くまもと」（平日20:45 - 21:00）、「クマロク!645」（土曜・日曜18:45 - 18:59）、「くまもと駅景色」（毎月第1・第3日曜日19:58 - 20:00）、「くまもとの石橋」（毎月第2・第4日曜日19:58 - 20:00）などがあります。ラジオ第1放送では、平日熊本県向けのラジオニュースが定時に放送され、防災番組「防災・いのちのラジオ」も毎年9月1日に放送されています。
過去の制作番組には「NHKニュース おはよう熊本」、「くらしのチャンネル熊本」、「暮らしのガイド」、「テレメッセひのくに」、「ひのくにワイド」、「テレメッセくまもと」、「NHKニューススタジオ熊本」、「くまもと630」、「イブニングネットワークくまもと」、「ひのくにYOU」、「ニュース645くまもと」、「金曜ナイトワイド 発見テレビ」などがあります。これらの番組は、熊本の地域に密着した情報を提供し、視聴者とのつながりを深める役割を果たしてきました。