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NHK徳島放送局

NHK徳島放送局(エヌエイチケイとくしまほうそうきょく)は、徳島県を対象とする日本放送協会(NHK)の地域放送局で、テレビとラジオで県域放送を行っています。開局は1933年であり、その歴史は90年以上にわたります。徳島放送局から送出する中波放送は第1放送のみで、第2放送は大半の地域で大阪放送局(828kHz)を受信しています。これは、1970年代初期の第1次中波再編で大阪放送局が300kWに増力された影響で、1973年3月20日に徳島第2放送局が廃止されたことによるものです。

唯一の中継局である三好市の池田中継局は、かつては大阪放送局から送出していましたが、現在は松山放送局から送出しています。徳島放送局のイメージキャラクターは、かつて徳島県を舞台とした連続テレビ小説『ウェルかめ』のキャラクター「かめっ太」です。以前のキャラクター「あわまるくん」は、徳島県の特産品であるすだちと、阿波踊り、鳴門の渦潮をイメージしたものでしたが、『ウェルかめ』の終了とともに交代しました。
開局以来、局舎は徳島市南前川町二丁目4番地に所在していましたが、2006年9月4日よりJR徳島駅東側の新局舎へ移転し、本放送を開始しました。阿波踊りの時期には、職員有志が「NHK徳島連」を結成して参加しており、揃いの浴衣は『徳島から生放送!真夏の夜もさだまさし』(2008年7月27日未明放送)において紹介されました。男性アナウンサーが旧ロゴモデルを着用していたことから、その歴史の古さがうかがえます。放送局移転後は、局舎内に演舞場を設けています。
また、徳島県にも甚大な被害を与えるとされる南海トラフ巨大地震に備え、万が一の際にも放送を継続させるため、放送や編集などができるサテライトスタジオが局から少し離れた場所に整備されています。1933年7月23日に社団法人日本放送協会徳島放送局として開局し、ラジオ放送を開始しました。1950年には放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会が設立されました。1957年には池田ラジオ中継局が開局し、1958年にはラジオ第2放送が開始されました。1959年にはアナログ総合テレビ放送が開始され、牟岐ラジオ中継局も開局しました。
1961年にはアナログ総合テレビローカル放送が開始され、1964年にはアナログ総合テレビカラー放送が開始されました。1968年にはアナログ教育テレビが初の大出力UHF親局として本放送を開始し、1969年にはFM放送が本放送を開始しました。また、同年には徳島県知事選挙において日本で初めてテレビによる政見放送が実施されました。1973年にはラジオ第2放送が廃止され、1985年には緊急警報放送が開始されました。1986年にはアナログ総合テレビでテレビ音声多重放送が開始され、2002年には山城ラジオ中継局が開局しました。
2006年には新局舎からの放送が開始され、地上デジタル放送も開始されました。2011年にはアナログ放送が終了し、2023年には令和改革により、部制からセンター制に見直されました。同年にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
徳島放送局の主なチャンネルや周波数は、総合系統がJOXK、教育系統がJOXBです。日本テレビ系列のJRT四国放送テレビがリモコンキーID「1」を希望したため、総合テレビは「3」を使用しています。兵庫県で本局を視聴する場合は「5」・「9」・「11」のいずれかに設定されます。徳島放送局には阿南支局とやまびこ支局があります。
徳島放送局の現在の主な制作番組には、「ひるどき四国」(平日 11:45 - 12:00)、「とく6徳島」(平日 18:10 - 19:00)、「あわとく」(第1金曜日 19:30 - 19:56)、「とくしまニュース845」(平日 20:45 - 21:00)、「とくしまニュース645」(土日 18:45 - 19:00)があります。過去の番組には「ニュースワイド徳島」や「くらしのチャンネルとくしま」、「てれごじ。」などがあります。また、ラジオでは「徳島のみなさんへ」や「夕べのひととき」、「トクするラジオ」などが放送されています。
2022年度からは土日・祝日・年末年始には松山放送局から四国ブロックニュース・気象情報が放送されていましたが、2022年4月9日からは総合テレビの土日の18:45枠に限り「とくしまニュース645」として県域放送が復活しました。災害時や選挙関連のニュースがある場合には、夕方以外にも県域ニュースが放送されることがあります。
このように、NHK徳島放送局は地域に密着した情報を提供し続けています。放送局の歴史や沿革、現在の番組編成などを通じて、徳島県民にとって欠かせない存在となっています。

アナウンサー・気象予報士