TV
NHK横浜放送局
NHK横浜放送局は神奈川県を放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局であり、神奈川県内向けにFM放送を行っています。その他のAM放送や地上テレビ放送は関東広域圏扱いとして東京本部(NHK首都圏局)からカバーされています。横浜放送局の本拠地は横浜市中区にありますが、1963年から使用されていた局舎が狭く老朽化したため、2010年11月27日に同区内の山下町に移転しました。この新しい局舎は神奈川芸術劇場との共同建築という形で建てられました。旧横浜放送会館は積水ハウスに売却されています。
NHK横浜放送局の歴史は1926年8月15日にさかのぼり、社団法人日本放送協会発足に際して関東支部横浜出張所として開設されました。その後、1948年5月1日に横浜支局に改称され、1950年6月1日には放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人日本放送協会横浜支局として再編されました。1951年7月1日には横浜放送局に改称され、1963年には横浜市中区本町1-4に移転しました。1970年6月22日には県域FM放送を開始し、2010年11月27日に現在の放送会館に新築移転しました。営業部は同年11月22日に先行して移転しています。さらに2023年4月1日には令和改革により、部制からセンター制に見直され、コンテンツセンターと経営管理企画センターへ再編されました。
新しい放送会館の建築設計は香山・アプル総合・アプルデザイン設計共同体が手掛け、構造設計はMUSA研究所と構造計画研究所が担当しました。設備設計は森村設計が行い、構造は鉄筋コンクリート造で、一部鉄骨造および鉄骨鉄筋コンクリート造となっています。建設工期は2007年12月から2010年7月まででした。
横浜放送局の管轄は神奈川県内ですが、実際の業務は首都圏放送センターや本部営業局の指揮下に入ることがあります。支局は横須賀(横須賀市小川町)、厚木(厚木市栄町)、小田原(小田原市荻窪)にあり、記者室は川崎に設置されています。営業センターは横浜西口営業センター(横浜市西区北幸)もありましたが、2010年11月22日に本局営業部に統合されました。現在、かながわ東(川崎市全域と横浜市北部)、かながわ西(県中西部全域)の営業を行っています。また、鎌倉・逗子・横須賀・三浦・葉山の各市町と横浜市中南部は本局営業部直轄です。
横浜放送局の情報カメラは、横浜放送局屋上、横浜ベイブリッジ、桜木町駅、横須賀市、江ノ島、川崎市川崎区、川崎市高津区、小田原市、大和市、松田町、芦ノ湖に設置されています。これらのカメラはHD対応しており、各地の風景や重要なイベントを映し出します。
主な横浜局制作のFM番組には、「横浜サウンド☆クルーズ はま☆キラ!」(金曜日 11:00 - 12:00)があります。また、ニュース・気象情報・お知らせ・交通情報も放送されており、平日11:50 - 12:00、12:15 - 12:20、18:50 - 19:00に放送されています。ただし、土日・祝日・お盆・年末年始は放送されず、終日東京・ラジオセンターからの放送となります。さらに、神奈川県勢が絡むスポーツチームの中継(全国高校選手権神奈川県大会、プロ野球横浜DeNAベイスターズ公式戦、Jリーグ・JFL所属神奈川勢の試合など)も随時放送されることがありますが、プロ野球中継は原則として全国放送となります。
横浜放送局はその歴史とともに、地域に根ざした情報提供と放送サービスを展開してきました。移転や再編成を経て、現代のニーズに応える放送局として、神奈川県民に愛され続けています。これからも地域に密着した放送局として、神奈川県内の重要な情報を提供し続けることが期待されます。