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YBS 山梨放送
株式会社山梨放送(やまなしほうそう、Yamanashi Broadcasting System Inc.)は、山梨県を放送対象地域とし、中波放送(AM放送)事業およびテレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者です。略称はYBSで、テレビ・ラジオの放送を行い、新聞社の山梨日日新聞、ホール、旅行会社などと共に山日YBSグループを形成しています。山梨日日新聞のテレビ番組欄では、YBSの番組表が黄色バックで掲載されています。
山梨放送のラジオはJRNとNRNのクロスネットであり、テレビは日本テレビ(NNN・NNS)系列です。甲信越の民放AM局で唯一、radikoに参加していませんでしたが、2017年10月10日から配信を開始しました。また、AM放送の放送区域内において、難聴対策や災害対策のためにFMの周波数を使い、AMラジオの番組を放送するFM補完中継局(ワイドFM)を2017年12月24日に国中地域を中心に放送開始し、2018年12月23日には東部富士五湖地域・峡南地域にもエリアを拡大しました。
ラジオもTOKYO FM(JFN)の加盟局が1992年にエフエム富士(FM FUJI)が退会して以降、存在していないため、一部の番組を放送しています。なお、YBSは隣県の静岡放送とも資本関係があり、これは山日YBSグループのオーナーである野口家が静岡新聞(静新SBSグループ)のオーナーである大石家と姻戚関係にあるためです。ただし、両局それぞれが制作したテレビ番組はネット系列関係の問題があるため、相互に放送することは民間放送教育協会や系列と無関係にネットされることの多い製作委員会方式の番組を除き原則として行いません。例えば、YBS制作の番組は静岡県では静岡第一テレビ(SDT)が、SBS製作の番組は山梨県ではテレビ山梨(UTY)が放送することがあります。ラジオでは同一系列のため問題なく相互放送を行うことができます。山梨放送東京支社は、銀座の静岡新聞・静岡放送東京支社ビルに入居しており、2022年6月からは東京支社内にあるラジオスタジオをSBSとの共同運営に移行しています。
番組審議委員会は毎年7月に社外委員を全員入れ替えており、このような方法は他局では行われていません。2021年度には、テレビの視聴率が全日とゴールデンで33年連続、プライムで34年連続三冠になったと発表しました。2022年上半期(1月3日~7月3日)でも全日、ゴールデン、プライムで三冠を達成しました(いずれも世帯視聴率)。
かつて中巨摩郡竜王町(現:甲斐市)にあった旧社屋は、一時山梨交響楽団の練習会場として使用されていましたが、その後取り壊されました。
2021年4月には、ラジオ・テレビともに大幅な改編と出演者の刷新を行いました。ラジオでは月曜から金曜まで7:20スタートの『ラララ♪モーニング』の放送時間を短縮し9:30までとし、新たに月曜から金曜の10:00から12:00まで『ひる前らじお うるさごぜん』を新設しました。また、月曜から金曜13:00から16:30までの『はみだし しゃべくりラジオ キックス』のパーソナリティのうち、梶原しげる(月曜)、いしいそうたろう(水曜)、ブルボンヌ(金曜)が降板し、同局アナウンサーに代わりました。山田ルイ53世も木曜から金曜に移り、テレビの『やまなし調べらーず ててて!TV』と掛け持ちになりました。土曜は、『Bloomin`』を10:00から14:50まで放送し、土曜の番組では久しぶりに4時間を超える番組となりましたが、同年10月からは9:00から12:50までに変更し約1時間短縮されました。一方テレビでは、月曜から金曜まで15:50から16:50まで放送していた『ててて!TV』を金曜19:00から19:56までの『やまなし調べらーず ててて!TV』にリニューアルしました。これに伴い平日夕方のローカルの情報番組は8年ぶりに姿を消しましたが、ゴールデン・プライムタイムでは『1億人の富士山』以来17年ぶりに自社制作番組がミニ番組を除いて復活しました。さらに、月曜から金曜18:15から18:57に放送している『YBSワイドニュース』でも10年間キャスターを務めた酒井康宜に代わり、フィールドキャスターを務めていた記者出身の田中真尋がメインキャスターを担当しました。
2022年には、Radikoでの当局へのアクセスを増やすことを主な目的にラジオの改編を行いました。1月10日からは『稲村亜美のヤマありたにナシ野球のハナシ』を稲村亜美とダンビラムーチョが、4月4日からは『キャイ~ンのWANIWANIさせて』をキャイ~ンと原香緒里が担当しました。また、毎週土曜18:00から18:30までの『プチ鹿島のラジオ19xx』は4月2日から新たにRSK山陽放送、北日本放送、静岡放送、新潟放送、KBS京都、北陸放送にもネットされることになりました。また、『はみだし しゃべくりラジオ キックス』では4月4日より2020年12月に途中降板したいしいそうたろうが月曜に復帰しました。同日には、『ららら♪モーニング』の放送時間を20分拡大して9:50までとなりました。7月4日からは、『AKB48のささやきラジオ~たぶん、山梨でしか流れないから!~』がスタートしました。この番組は10月3日より新たに北陸放送、福井放送にもネットされ、タイトルも『AKB48のささやきラジオ~たぶん、山梨・石川・福井でしか流れないから!~』に改題されました。
2023年にはテレビにおいて平日朝の大幅な改編を行いました。3月31日までは8:00 - 9:55にテレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』を同時ネットで放送している関係上、同日をもって終了する日本テレビ制作の『スッキリ』は一貫して放送されませんでしたが、4月より『モーニングショー』の同時ネットを打ち切り、全国ネットの『ZIP!』を1時間延長して9:00まで放送し、引き続き日本テレビ制作の新番組『DayDay.』を10:25まで放送する形式に一新しました。一方ラジオでは、毎週土曜に放送していた『Bloomin`』に代わり4月1日から『ミュートレック~MuTrek』を神部冬馬のMCで9:00から12:50まで放送するほか、同日には『CENTURY21 NEXT STYLE presents 世間知らズの食べドコ』を17:30から17:45まで放送しました。MCの世間知らズはダンビラムーチョに代わって『はみだし しゃべくりラジオ キックス』の木曜担当にもなりました。
2024年には開局70周年を迎えますが、ラジオ・テレビとも自社制作番組については大幅な改編は行いませんでした。ラジオでは『AKB48のささやきラジオ~たぶん、山梨・石川・福井でしか流れないから!~』が4月1日から山口放送にもネットされ、タイトルも『AKB48のささやきラジオ~たぶん、山梨・石川・福井・山口でしか流れないから!~』に改題されました。翌日の4月2日からは、山口放送制作の『松村邦洋のOH-!邦自慢』のネット受けがスタートしました。
山梨放送はその歴史の中で多くの受賞歴があります。テレビ部門では、2008年に特別表彰部門青少年番組最優秀賞を『ともちゃん家の5時「森で遊ぼう」』で受賞し、2014年には特別表彰部門青少年番組優秀賞を『YBSふるさとスペシャル 歩け105km、心のかぎり~復活!甲府一高強行遠足~』で受賞しました。2022年には番組部門テレビ教養番組優秀賞を『やまなしSDGsプロジェクト「善意の休診日~毒舌院長の奮闘記~」』で受賞し、この番組は2022年9月4日に『NNNドキュメント「休診日に会おうぜ!~大丈夫、みんなできる~」』として全国に放送されました。
ラジオ部門でも多くの受賞歴があり、2003年には番組部門ラジオ教養番組最優秀賞を『音楽夢譚~ギタリスト深沢七郎~』で受賞し、2014年には番組部門ラジオ報道番組優秀賞を『YBSラジオスペシャル 水腫脹満茶碗のかけら~地方病100年のかけら~』で受賞しました。2014年には番組部門ラジオエンターティンメント番組優秀賞を『山梨放送開局60周年記念ラジオドラマ「山梨交通presents 婚活バスは、ふるさとへ』で受賞し、2015年には番組部門ラジオ教養番組優秀賞を『YBSラジオスペシャル オルゴールが照らす道しるべ』で受賞しました。2017年には番組部門ラジオ報道番組優秀賞を『YBSラジオスペシャル 報怨以徳 ~リポート 塀の中の高齢化』で受賞し、2018年には番組部門ラジオ教養番組優秀賞を『YBSラジオFM開局記念特別番組 ナチュラルクワイエットを求めて』で受賞しました。2019年には番組部門ラジオ生ワイド番組優秀賞を『はみだし しゃべくりラジオ キックス』で電話詐欺について取り上げた回で受賞しました。さらに、2015年には日本放送文化大賞の第11回ラジオ・グランプリ候補作品として『都留文科大学Presents YBSラジオ スペシャルドラマ 生と死の狭間に~戦場ジャーナリスト山本美香』が選ばれ、2021年にはギャラクシー賞の第59回ラジオ部門奨励賞を『「生理MEETING」~私らしく生理整頓~』で受賞しました。
このように、山梨放送はテレビ・ラジオの両部門で多くの受賞歴を持ち、地域に根ざした放送局としての役割を果たしています。