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HTV 広島テレビ
広島テレビ放送株式会社は、広島県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者として、1962年に設立された歴史ある放送局です。通称「広島テレビ」、愛称「広テレ」として親しまれ、現在のステーションキャッチコピーは「re60rn(リボーン)」を掲げています。
日本テレビ系列の基幹局として、中四国地方のNNN・NNS系列局の中で最も新しい放送局であり、広島県第2波局として開局しました。開局当初は日本テレビとフジテレビのクロスネット局でしたが、1975年にテレビ新広島が開局したことに伴い、日本テレビ系列のフルネット局となりました。
広島テレビは、地域に根ざした放送局として着実に成長を遂げ、近年では視聴率において顕著な成果を上げています。2022年から2024年にかけて、年間視聴率および年度視聴率で個人視聴率の完全四冠王(全日・ゴールデン・プライム・ノンプライム)を連続して達成し、地域での強固な地位を確立しています。
本社は2018年に広島駅北口(通称:エキキタ)の再開発ビル「広テレビル」に移転し、最新の放送設備を備えた新たな拠点として機能しています。また、福山支社、東京支社、大阪支社を設置し、広域的な情報収集と発信を行っています。さらに、呉支局、三次支局を設け、地域に密着した取材活動を展開しています。
広島テレビの歴史は、技術革新と番組制作の両面で常に先進的な取り組みを行ってきたことが特徴です。1966年にはカラー放送を開始し、1979年には広島県内の民間テレビ放送局として初めて音声多重放送を開始しました。また、1997年には字幕放送を開始し、1999年には終夜放送に移行するなど、視聴者のニーズに応える努力を続けてきました。
地上デジタル放送への移行においても、2006年に試験放送を開始し、同年10月1日に本放送を開始しました。2011年7月24日には地上アナログ放送を終了し、完全デジタル化を実現しています。
番組制作面では、1970年に原爆をテーマにした番組「碑」で第7回放送批評家賞(ギャラクシー賞)を受賞するなど、地域の特性を活かした質の高い番組制作に取り組んできました。また、1993年から2008年まで15年間にわたって放送された「柏村武昭のテレビ宣言」は、地域に根ざした長寿番組として親しまれました。
2012年には開局50周年を迎え、平和事業「Piece for Peace HIROSHIMA」を始動させるなど、広島の地域性を活かした取り組みも行っています。また、天気予報システムの更新や新社屋への移転など、常に最新の技術と設備を導入し、視聴者により良いサービスを提供することに努めています。
広島テレビは、地域に密着した放送局としての役割を果たしながら、全国ネットワークの一員としても重要な位置を占めています。今後も、地域の情報発信拠点として、また文化の担い手として、さらなる発展が期待されています。