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NHK鹿児島放送局
NHK鹿児島放送局(エヌエイチケイかごしまほうそうきょく)は、鹿児島県を放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局で、テレビとラジオで県域放送を行っています。沿革をたどると、鹿児島放送局の歴史は1935年10月26日にまで遡ります。当時の所在地は鹿児島市天保山町19番20号でした。この年、社団法人日本放送協会鹿児島放送局が開局し、これが鹿児島における放送の始まりです。その後、1950年6月1日に放送法が施行され、社団法人日本放送協会が解散されると、特殊法人としての日本放送協会が設立され、すべての権利と義務を継承しました。
1958年2月22日には、アナログの総合テレビ放送が開始され、鹿児島放送局のテレビ放送の歴史が始まりました。さらに、1961年12月15日には、鹿児島県の離島である奄美群島に初めてのラジオ中継局として名瀬ラジオ中継局が開局し、ラジオ第1・第2の放送が開始されました。これに続き、1962年4月8日にはアナログの教育テレビが放送を開始しました。
1963年6月10日には、奄美大島に名瀬テレビ中継局が開局し、奄美群島で初めてのアナログ・テレビの放送が始まりました。教育テレビは同年11月1日に開局しました。1964年7月1日にはFM放送の実用化試験放送とステレオ放送の実験が開始され、当初は全国放送番組のみが対象でしたが、1966年3月20日には総合・教育テレビのカラー放送が開始されました。当初は奄美地域を除いての放送でしたが、1972年5月15日には奄美地域でもカラー放送が開始されました。
FM放送に関しては、1976年にローカル送出のステレオ化工事が完了し、これに伴いFMローカル番組の「夕べひととき」と「リクエストアワー」がステレオ化されました。1983年には、鹿児島から名瀬間にFMステレオ中継回線が開通し、奄美群島でのFMステレオ放送が開始されました。1984年7月20日には総合テレビの音声多重放送が、1991年3月21日には教育テレビの音声多重放送がそれぞれ開始されました。
2006年には大きな変化がありました。10月30日に現在の所在地に移転し、新放送局舎が使用開始されました。そして12月1日には新放送局舎の公開と地上デジタル放送が開始されました。その後、2008年4月14日には地上デジタル放送の離島部初の中継局である南種子中継局が開局し、8月1日には名瀬中継局(奄美大島)が開局しました。さらに、2009年3月31日には地上デジタル放送の与論中継局(鹿児島県最南端局)が開局しました。2011年7月24日にはアナログ放送が終了し、23時59分までに完全停波しました。
2018年4月の改編により、土日祝日(年末年始も含む)のローカルニュースや気象情報などは、原則として災害や選挙等を除き全て福岡からの九州・沖縄ブロックニュースに統一され、鹿児島からのローカルニュースや気象情報は平日のみとなりました。しかし、2022年度からテレビの18:45のローカルニュースや気象情報は各局別に戻されました。ただし、大型連休の谷間やお盆休み、年末年始期間は原則として全時間帯で福岡発、ラジオは従来通り全時間帯で福岡発となります。
2023年には令和改革が行われ、4月1日から部制(放送部・営業推進部等)からセンター制に見直され、コンテンツセンターと経営管理企画センターへ再編されました。5月15日にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。
NHK鹿児島放送局の所在地は鹿児島市本港新町4-6(通称:鹿児島港中央本港区)で、2006年10月30日から現場業務は新局舎で運用され、12月1日のデジタルテレビ本放送開始に合わせて移転しました。平日のみ局舎内の一部が一般に公開されており、港の景色が見える喫茶コーナーは一般の利用も可能です。
主な鹿児島局制作番組としては、総合テレビで放送される「情報WAVEかごしま」(平日18:10 - 19:00)、「情報WAVE845かごしま」(平日20:45 - 21:00)、「情報WAVE645かごしま」(土曜・日曜18:45 - 18:59)、「かごスピ」(随時金曜日19:30 - 19:55・再放送随時土曜日7:35 - 8:00)などがあります。また、ラジオ第1放送では平日鹿児島県向けのラジオニュースが放送されており、11:50、12:15、13:55、17:55、18:50にはFMサイマルで放送されます。上記以外の時間帯は福岡から九州沖縄地方向けのラジオニュースが放送されます。また、「かごしまの夕べ - 島ラジオ -」(毎月最終月曜日17:05 - 17:55)などもあります。
これらの番組を通じて、NHK鹿児島放送局は地域の情報やニュースを提供し、地域住民に寄り添った放送を行っています。地域の特性やニーズに応じた番組作りが求められる中、鹿児島放送局はその役割を果たし続けています。