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NHK京都放送局
NHK京都放送局は、京都府を対象とする日本放送協会(NHK)の地域放送局であり、総合テレビとFM放送で京都府域向けの放送を行っています。この放送局の歴史は1925年、大阪放送局の出張所として設立されたことに始まります。当時は昭和天皇の即位礼に合わせてスタジオが設置され、その後、1932年に京都放送局として独立しました。
その後、1972年にアナログ総合テレビ放送を開始し、2005年には地上デジタル放送もスタートしました。旧放送会館の老朽化が進む中、京都市営地下鉄烏丸線と東西線が交差する烏丸御池駅近くに新しい放送会館が建設され、2014年に竣工しました。翌2015年2月には移転が完了し、旧放送会館は解体されました。旧局舎内にあったラジオ第1放送の送信所は、大阪ラジオ第1放送に統合され、2015年2月2日に廃止されました。
新聞のテレビ欄において、京都新聞や毎日新聞、両丹日日新聞は京都放送局独自の番組表を掲載していますが、朝日新聞や読売新聞、産経新聞、日本経済新聞は大阪放送局の番組表をそのまま掲載し、必要に応じて「(京都別)」と注釈が付けられます。
NHK京都放送局の沿革については、以下のような重要な出来事が挙げられます。1925年には大阪放送局の出張所として開設され、1928年には京都駅前の百貨店「物産館」にスタジオを開設しました。このスタジオは昭和天皇の即位礼の中継を目的として設置されました。1932年には社団法人日本放送協会関西支部京都支所が開設され、ラジオ第1放送が開始されました。1948年にはラジオ第2放送が開始され、1950年には放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散し、特殊法人としての日本放送協会が権利義務を継承しました。
1965年には京都放送会館が改築され、テレビ番組の制作が始まりました。1971年にはFM放送が開始されましたが、当初はラジオ第1放送と第2放送の廃止が計画されていました。しかし、この計画は変更され、ラジオ第1放送は存続することとなりました。1972年には総合テレビのローカル放送が開始され、1973年にはラジオ第2放送が廃止されました。1979年には総合テレビの音声多重放送が開始され、1997年には京田辺市に学研都市報道室が開設されました。2004年には舞鶴市に丹後舞鶴報道室が開設されました。2005年にはデジタル総合テレビが開始され、2011年にはアナログ放送が終了しました。
新放送会館は2014年に竣工し、2015年2月には新放送会館での放送業務が開始されました。同年2月21日には新京都放送会館が正式にオープンしました。2021年には主調整室の機材が更新され、京都放送局の送出番組でもウォーターマーク「NHK G」「NHK E」が表示されるようになりました。2022年にはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始され、2023年には令和改革により部制からセンター制に移行しました。
現在、NHK京都放送局は学研都市と丹後舞鶴に支局を設けています。学研都市支局は1997年に開設され、京田辺市に所在しています。丹後舞鶴支局は2004年に開設され、舞鶴市に所在しており、府北部の取材拠点として利用されています。
京都局の制作番組には、京都の歴史や文化を伝えるための単発番組が多く、全国放送されるものもあります。特に京都競馬場で開催される中央競馬GI競走や京都市内で開催される駅伝大会の中継、そして京都の文化を伝える番組「京コトはじめ」などがあります。総合テレビでは平日に「気象情報(京都)」や「京いちにち」、「京都ニュース845」などが放送されています。ラジオでは、平日にニュースや気象情報が放送され、土日や祝日、年末年始は大阪局から放送されています。また、不定期に「京このごろ」などの番組も放送されています。
過去の番組には、「京都上がる下がる」や「OKジョッキー」、「オトナチック!ラジオ」などがありました。また、「ニュース610 京いちにち」や「きょうとシアター」なども放送されていました。NHK京都放送局は、京都の地域情報を幅広く伝える重要な役割を果たしています。