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OTV 沖縄テレビ

沖縄テレビ放送株式会社(OTV)は、沖縄県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者であり、フジテレビ系列(FNN・FNS)に属するテレビ局です。OTVは、沖縄テレビという通称で広く知られており、コールサインはJOOF-DTVで、那覇の15チャンネルで放送されています。デジタル放送のリモコンキーIDは、アナログ親局の8チャンネルから「8」となっており、キー局であるフジテレビや準キー局の関西テレビと同じです。

OTVは1958年に設立され、1959年11月1日に琉球初のテレビ局として開局しました。当初からフジテレビと強い関係を持ち、FNN系列のフルネット局として位置付けられています。沖縄県には日本テレビ系列局(NNN/NNS)が存在しないため、フジテレビ系のローカル枠に日本テレビ系列の番組も一部放送しています。また、毎年夏には『24時間テレビ』や『高校生クイズ』、年末年始には『高校サッカーの中継』などにも参加しています。歴史的には、開局当初からフジテレビとの提携がありましたが、日本テレビの前に断られたというエピソードもあります。
1965年から1968年まで、NHKの番組も放送していた時期があり、NHKの番組をCM付きで放送していましたが、現在はそのような放送は行われていません。また、フジテレビ系列の深夜アニメ枠『ノイタミナ』については、放送実績が一度もありません。2011年には、大東諸島にて地上デジタル放送中継局が開局し、これによりOTVのローカル番組が視聴可能になりました。
以前は、衛星通信を利用して東京からの中継波を受信し、地上波に変換して放送していた小笠原諸島向けの放送も行っていましたが、2010年に地上波での放送が終了し、その後はBSデジタル放送でのセーフティーネットを利用していました。沖縄県内の情報は、電話回線を使って画面へのテロップで伝えられていました。
OTVの主要株主はフジ・メディア・ホールディングスであり、同社の持分法適用関連会社です。また、提携している新聞社は琉球新報と西日本新聞社であり、フジサンケイグループの産経新聞那覇支局も社屋内に入居しています。2010年2月には、本社の老朽化に伴い、沖縄県那覇東町会館を落札し、今後移転を予定していましたが、2021年には移転の目途が立たず、現社屋でのマスター設備更新が行われたため、計画は事実上頓挫しました。
OTVは数々の受賞歴があり、例えば『OTV報道スペシャル 水どぅ宝』で2022年の日本民間放送連盟賞のテレビ報道番組部門で優秀賞を受賞しました。また、『1031首里城の消防士たち~いま明かされる火災の真実~』で2021年の同賞のテレビ教養番組部門優秀賞を受賞するなど、過去にも多数の受賞歴があります。
本社は沖縄県那覇市久茂地1丁目2番20号に所在し、東京支社は東京都中央区銀座4丁目9番8号 NMF銀座4丁目ビル9階、関西支社は大阪府大阪市北区梅田2丁目4番9号 ブリーゼタワー10階、福岡支社は福岡県福岡市中央区大名2丁目4番30号 西鉄赤坂ビル3階にあります。
OTVの歴史は、1956年にテレビ放送免許を申請し、1958年に設立されました。1959年には試験電波を発射し、11月1日に正式に開局しました。1964年には本土とのマイクロ回線が開通し、同時ネットが可能になりました。1969年にはFNNに加盟し、フジテレビ系列としての第一歩を踏み出しました。1972年には沖縄県の本土復帰に伴いコールサインがJOOF-TVに変更され、正式にFNN・FNSに加盟しました。
1974年には初の中継局が開局し、1975年には腸捻転解消により朝日放送の番組が一部放送されるようになりました。1983年には社屋を移転し、1985年には送信所を移転しました。1993年には宮古・八重山地域での放送を開始し、1994年には琉球朝日放送の設立に備え、テレビ朝日系の番組が姿を消しました。2006年には地上デジタル放送・ワンセグ放送を開始し、2011年にはアナログ放送が終了しました。
OTVは、琉球放送と共に地上デジタル放送の技術的進展に対応し、地域に密着した放送を行っています。現在も多様な自社制作番組を提供し、地域情報や地域密着のコンテンツを中心に放送しています。

アナウンサー・気象予報士