TV
TVS テレ玉
株式会社テレビ埼玉(テレビさいたま、英: Television Saitama Co., Ltd.)は、埼玉県を放送対象地域としたテレビジョン放送事業を行う特定地上基幹放送事業者です。略称はTVSですが、現在では愛称の「テレ玉」が広く定着しています。本社は埼玉県さいたま市浦和区常盤六丁目36番4号にあり、主要な送信所はさいたま市桜区にあります。2006年4月1日から「テレ玉」の愛称が採用され、キャッチフレーズは「あなたにカンケイあるテレビ」としています。また、関連会社であるテレビ埼玉プランニングでは旧ロゴデザインが使用されています。
1979年4月1日に地上アナログ放送を開始し、以来、様々な技術革新とともに発展してきました。2001年4月1日にはステレオ放送を開始し、2006年4月1日にはワンセグ放送をスタートさせました。この際、CI(コーポレートアイデンティティ)も刷新し、局のシンボルキャラクターも「ゆめちゃん」と「元気くん」から「たまごろー」に変更されましたが、後に「テレ玉くん」に名称が変更されました。
受信可能地域は埼玉県のほぼ全域をカバーし、東京都、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、および長野県の一部地域も含まれます。また、2006年7月からはケーブルテレビを通じて一部の受信不可能地域でも視聴可能となりました。ただし、ひかりTVやスカパー!プレミアムサービス光・フレッツ・テレビでは県外再放送への同意が得られていないため視聴できません。
放送局としての役割は、地域情報の提供にとどまらず、埼玉県やさいたま市などの自治体、主要企業との連携を深めています。例えば、2005年4月23日のJリーグ中継では、独立放送局初の音声多重放送を実施しました。さらに、2006年12月1日には地上デジタル放送を開始し、データ放送の運用も同時に開始しました。このように、技術革新を積極的に進めることで、地域社会に貢献し続けています。
2007年には首都圏トライアングルの間でハイビジョン放送を開始し、以降、地上デジタル放送の中継局を順次開局しました。2011年7月24日にはアナログ放送を終了し、完全にデジタル放送に移行しました。この間にも、報道用取材カメラやハイビジョン中継車の導入など、設備の更新を続けてきました。
最近では、持続可能な開発目標(SDGs)の推進にも力を入れており、2021年には「テレ玉SDGsウィーク」を実施し、自社制作番組でSDGsに関する情報を発信しました。また、2023年にはテレビマスター設備を更新し、メインチャンネル・サブチャンネルともにマルチ編成時のHD画質放送が可能となりました。これにより、スポーツ中継や特別番組などで高品質な放送を提供できるようになっています。
ネットワークの面では、1979年の開局当初からテレビ神奈川や千葉テレビ放送と相互関係を結び、以降も近畿放送やサンテレビジョンと関係を深めてきました。2003年には首都圏ネット4を結成し、さらに2007年には東名阪ネット6を結成するなど、地域局間の連携を強化しています。2011年には群馬テレビやとちぎテレビ、千葉テレビ放送、テレビ神奈川とともに5いっしょ3ちゃんねるを結成し、地域放送の充実を図っています。
テレビ埼玉は、これまでの歩みを通じて地域密着型の放送局としての役割を果たし、技術革新と地域社会への貢献を続けています。これからも視聴者に質の高い放送を提供し続けることを目指しています。