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ABS 秋田放送
株式会社秋田放送(ABS)は、秋田県を対象地域とする中波放送(AM放送)事業およびテレビジョン放送事業を行う特定地上基幹放送事業者です。その設立は1953年に遡り、当時は「ラジオ東北」としてラジオ局として開局しました。1960年にはテレビ放送も開始し、以後、ラジオはJRN系列とNRN系列のクロスネット局として運営されています。テレビは日本テレビ系(NNN・NNS系列)に属し、秋田放送の呼出符号はJOTR、テレビ局の呼出符号はJOTR-DTVです。
秋田放送の筆頭株主は県域紙の秋田魁新報社であり、報道においても深い関係があります。テレビ放送は2006年4月1日より24時間放送を実施しており、夜間から早朝にかけては『日テレNEWS24』が放送されています。秋田放送のマスコットキャラクターは「ヨンチャン広報部長」で、頭に秋田放送のリモコンキーID「4」があるのが特徴です。
本社は秋田県秋田市中通にあり、県北支局、県南支局、東京支社、大阪支社、仙台支社といった各地に支社や支局があります。資本構成では、2023年3月31日時点で発行済株式総数は46,000株、株主数は957名となっており、秋田魁新報社が10.00%の株式を保有しています。
秋田放送の沿革を見てみると、1953年にラジオ局として開局し、1960年にテレビ放送を開始しています。1966年にはNNN発足と同時に加盟し、1969年には秋田テレビの開局に伴い、フジテレビの番組が移行しました。1992年には秋田朝日放送の開局によりテレビ朝日の番組が移行されました。2006年には地上デジタルテレビジョン放送を開始し、2011年に地上アナログ放送が終了しました。
秋田放送のラジオ放送は24時間行われていますが、日曜深夜から月曜早朝にかけてメンテナンスのため放送を休止しています。AM放送の親局は秋田(茨島)にあり、周波数は936 kHz、出力は5kWです。FM補完中継局もあり、周波数は90.1 MHz、出力は1 kWです。ラジオカー「ラジPAL」は、移動中継車として使用され、ラジオ番組の取材用車両としても利用されています。
テレビ放送では、日本テレビ系を主体としつつも、他系列の番組も放送されています。2023年には年間視聴率で11年連続三冠王を達成しており、12年連続で視聴率三冠王を達成しています。TBS系の番販ネットは減少傾向にありますが、テレビ東京系の番販よりも少ない状況です。
秋田放送はその長い歴史の中で、秋田県の放送メディアとして重要な役割を果たしてきました。1953年のラジオ局開局から始まり、1960年のテレビ放送開始、2006年の地上デジタルテレビジョン放送開始といった節目を迎えつつ、視聴者に多様な情報とエンターテイメントを提供し続けています。現在も進化を続け、地域に根ざした放送局としての役割を果たしている秋田放送の今後の展開にも注目が集まります。