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JRT 四国放送
四国放送株式会社は、徳島県を放送対象地域とする特定地上基幹放送事業者であり、ラジオとテレビの両方を兼営しています。略称は「JRT」であり、これは呼出符号「JOJR(-DTV)」と徳島県の頭文字「T」から由来しています。公式ウェブサイトなどでは「JRT 四国放送」と記載されています。
四国放送は徳島新聞の発行元である一般社団法人徳島新聞社が筆頭株主で、約10%の株式を保有しています。同社のニュース番組は「徳島新聞ニュース」として放送されています。イメージキャラクターは「おもぞう」で、2006年に「あんてなちゃん」から変更されました。コーポレートメッセージは「とくしまがいっぱい」で、2017年4月から使用されています。
本社は徳島県徳島市中徳島町にあり、東京支社、大阪支社、高松支社といった事業所も構えています。1950年8月にラジオ放送局免許を申請し、1951年4月にラジオ予備免許が交付されました。その後、1952年7月にラジオの本放送を開始し、これは中四国初のラジオ局開局となりました。1955年にはテレビ放送局免許を申請し、1959年4月にテレビ本放送を開始しました。
1964年10月にはテレビのカラー放送を開始し、1965年にラジオネットワークJRNに、1966年にニュースネットワークNNNに加盟しました。1984年には本社を現在の「徳島新聞放送会館」に移転し、1988年にはテレビの音声多重放送を開始しました。2006年には地上デジタル放送を開始し、2011年には地上デジタル放送に完全移行しました。
ラジオはJRN系列とNRN系列のクロスネット局であり、中四国で最初に開局したラジオ局です。和歌山県向けの放送も行っていた歴史がありましたが、現在は徳島県を中心に放送を行っています。自社制作番組が多く、長寿番組も多く存在します。特に「希望メロディー」は開局直後から放送され続けています。近隣県の放送局とも共同制作を行っており、四国の3局とは2010年9月まで共同番組を製作していました。
四国放送は多くの受賞歴を誇り、2021年には「阿波の民族音楽と芸能を辿る~檜英司と阿波の遊行」で日本民間放送連盟賞ラジオ教養番組優秀賞を受賞しました。2023年には「中四国ライブネット 全国で1000台突破! 移動スーパーとくし丸~見えてきた、さらなる暮らしの困りごと~」でラジオグランプリを受賞しました。
テレビ放送は日本テレビ系列(NNN・NNS)であり、徳島県唯一の民放テレビ局です。和歌山県の一部地域では良好に受信できるため、現在でも和歌山県向けの全国紙テレビ欄にJRTの番組表が掲載されています。1959年のテレビ放送開始以来、日本テレビ主体のネット編成を行っており、1966年にはNNNに加盟し、1972年にはNNSにも加盟しました。
四国放送は地域密着型の放送局として、徳島県の情報を広く発信し続けています。