TV

KKT 熊本県民テレビ

株式会社熊本県民テレビ(くまもとけんみんテレビ、Kumamoto Kenmin Televisions Co., Ltd.)は、熊本県全域を対象地域とするテレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者です。略称はKKT、通称は「くまもと県民テレビ」です。コールサインはJOQI-DTVで、日本テレビ系列に属しており、九州地方の同系列のフルネット局としては1969年に開局した福岡放送に次ぐ2局目の局です。

この局は1982年4月1日に開局しました。熊本県内では熊本放送(RKKテレビ)、テレビ熊本 (TKU) に次ぐ3番目の民間放送局で、日本テレビ系列局としては昭和年代最後の開局となりました。開局時にテレビ熊本からNNN加盟を引き継ぎ、番組も熊本放送とテレビ熊本からそれぞれほぼ同数移行されました。当初からフルネット局でありましたが、当時熊本朝日放送 (KAB) が未開局であったため、テレビ朝日系列の番組も放送されていました。
KKTのマスコットキャラクターは「ケイティ(K・ケイティ)」で、2022年4月現在のキャッチコピーは「イケイケイケイティー!」です。送信所・中継局の大半は、後発局の熊本朝日放送と共同で使用しています。主な受賞歴には、2022年の日本民間放送連盟賞テレビ教養番組部門で優秀賞を受賞した『現場発 大きくなった赤ちゃん~ゆりかご15年~』があります。また、KKTは2021年から2023年にかけて年間視聴率、年度視聴率ともに三冠王を獲得しています。
本社は熊本市中央区大江2丁目に位置し、東京、大阪、福岡に支社を構えています。KKTの旧社屋は熊本市中央区世安町にありましたが、2017年7月24日に現在の大江二丁目に移転しました。新社屋は鉄筋コンクリート造地上3階建てで、総工費は約60億円です。移転に先立ち、CIを導入し、ロゴを「kkt!」に変更しました。
KKTの歴史は1978年12月15日に熊本県への民放第3局のチャンネル割り当てが決定したことから始まりました。1979年までに40社の免許申請があり、日本テレビとテレビ朝日の間で主導権争いが行われましたが、1981年3月に熊本県の第3局を日本テレビ系列局とすることが決定されました。1982年4月1日に正式に開局し、以降も多くの地域で放送を拡大しました。
また、KKTは熊本初の夕方ワイド情報番組『本橋馨の情報わいど テレビタミン』を放送し、2000年には終夜放送を開始しました。しかし、2005年には『テレビタミン』でのやらせが発覚し、総務省から厳重注意を受けました。2006年には地上デジタル放送試験放送を開始し、2009年には終夜放送を全曜日に拡大しました。2011年には地上アナログ放送を終了し、デジタル放送に完全移行しました。
KKTはその後も多くの困難を乗り越えながら成長を続けてきました。2017年には新社屋への移転に伴い、CIを導入し、ロゴを「kkt!」に変更しました。しかし、同年には元社長の梅原幹のセクハラ行為が発覚し、社長職から解任される事態となりました。また、2019年には誤った決算報告をしていたとして熊本国税局から追徴課税を受けるなどの問題も発生しました。
それにもかかわらず、KKTは視聴者からの信頼を維持し続け、2022年には開局40周年を迎えました。現在も地域に密着した放送を続け、多くの視聴者に愛されています。これからも地域社会に貢献し、熊本県民に愛される放送局として成長し続けることを目指しています。

アナウンサー・気象予報士