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NHK和歌山放送局
NHK和歌山放送局は、和歌山県を放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局であり、総合テレビとFM放送を通じて県域放送を行っています。教育テレビジョン(Eテレ)およびラジオ第1放送、ラジオ第2放送については、NHK大阪放送局からカバーおよび中継される形となっています。また、和歌山県の特産品であるみかんをモチーフにしたイメージキャラクター「オレンジョージわかまる」(通称わかまるくん)を採用しており、親しみやすさを提供しています。
NHK和歌山放送局の歴史は1936年(昭和11年)3月1日に、大阪中央放送局和歌山出張所として和歌山市三木町台所町に開設されたことに始まります。その後、1942年(昭和17年)11月3日にラジオ第1放送を開始し、1948年(昭和23年)5月1日には和歌山出張所が和歌山支局と改称されました。さらに1951年(昭和26年)7月1日には和歌山支局が和歌山放送局に改称されましたが、当時はまだ送信施設はありませんでした。
1969年(昭和44年)1月には、和歌山市吹上に和歌山放送会館が新築移転されました。その翌年、1970年(昭和45年)4月20日にFM放送が開始され、1971年(昭和46年)5月31日には総合テレビのアナログ放送が開始されました。1980年(昭和55年)8月8日には総合テレビの音声多重放送が開始され、1982年(昭和57年)4月5日からは「ニュースワイド630」が放送されるようになりました。
2002年(平成14年)10月には「ニュースかんさい発わかやま」という15分番組が開始され、2003年(平成15年)4月からは「わかやま630」という30分番組が放送開始となりました。その後、2004年(平成16年)3月29日には「わかやまNEWSウェーブ」が放送されるようになり、2005年(平成17年)3月28日には「わかやま845」が放送開始されました。同年6月1日には地上デジタル放送が開始され、2006年(平成18年)3月には和歌山放送局開局70年を迎え、コンサートや特別番組が放送されました。
2007年(平成19年)3月にはサテライトスタジオ「オレンジスタジオ」が開設され、「わかやまパワーステーション」という地域密着情報番組が2年間にわたって放送されました。2011年(平成23年)7月24日にはアナログ放送が終了し、2022年(令和4年)10月3日からはNHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始されました。2023年(令和5年)4月1日には令和改革により、部制からセンター制に見直され、コンテンツセンターと経営管理企画センターに再編されました。さらに、2023年度には老朽化による放送会館の建て替え工事が開始される予定であり、現在地の隣地に仮放送会館を建設した後、現放送会館を取り壊して建て替える予定です。この新放送会館は2027年(令和7年)度に竣工予定です。
和歌山局が制作する主な番組としては、総合テレビでは「ギュギュっと和歌山」や「わかやま845」があり、これらは平日夕方に放送されています。「ギュギュっと和歌山」は18:30から19:00までの放送であり、「わかやま845」は20:45から21:00までの放送です。いずれの番組もアナウンサーまたは契約キャスターが出演しています。また、「紀の国スペシャル」という不定期番組も制作されています。
FM放送では、平日18:55から19:00までのニュース・気象情報が提供されています。過去には「くらしのチャンネル和歌山」や「ニュースワイド640わかやま」、「わかやま630」、「630わかやま」、「わかやまNEWSウェーブ」、「あすのWA!」といった番組も制作されてきました。
総合的に、NHK和歌山放送局は地域に密着した放送を展開しており、その歴史とともに多様な番組を提供してきました。地域の特性やニーズに応じた番組作りを続け、地域住民にとって重要な情報源としての役割を果たしています。これからも和歌山放送局は、地域に根ざした放送活動を続け、和歌山県内の視聴者に価値ある情報を提供し続けることが期待されます。