タイトル | 金曜ナイトドラマ「お天気お姉さん」 |
初回 / 最終回 | 2013年4月12日 / 6月 |
放送局 / 時間 | テレビ朝日系 / 金曜日 23:15 |
プロデューサー | 中川慎子、山本喜彦 |
原作・脚本 | 大石静 |
演出 | 片山修、植田尚 |
音楽 | 神坂享輔、末廣健一郎 |
主題歌 | 関ジャニ∞「へそ曲がり」 |
東京・世田谷区。
半径2キロメートル以内で連続して起きている放火事件は、すべて雨の日に起こっていた。
世田谷の事件現場付近、ここに張り込みをする警視庁捜査一課の刑事がいる。
ベテランの亀岡巧(高知東生)と後輩の青木豪太(大倉忠義)である。
青木は刑事として頼りない。ゆとり教育を受けてきたことから「ゆとり」と呼ばれている。
夜、雨の中を雨ガッパの中年男(温水洋一)が現れる。男はジッポライターを取り出すと、火をつける素振りを見せた。
青木はクルマから飛び出し、男めがけて猛ダッシュ。張り込みをしていた遠藤壮一(丸山智己)、八木圭司(川島潤哉)の両刑事も駆けつける。
青木は公園で男を取り押さえるが、タバコを吸おうとしていたという。
そこに、全身黒ずくめの奇怪な女・安倍晴子(武井咲)が現れる。晴子は彼を「犯人ではない」という。
と、その時だった。目の前に青白い火の玉が発生し、ゴミに着火したのだった。刑事たちはビックリすると、慌てて消火する。
晴子は火をつけているのは、自然現象の球電(落雷によって地表の温度が上昇したことで土の中の二酸化ケイ素が還元し発生したナノ粒子が空気中で自然発火して浮遊する現象)だと説明する。
つまり、真犯人は自然現象だという。そう言うと晴子は去っていった。結局、この一連の事件の真犯人は、球電という自然現象ということで一件落着となった。
東京・六本木のテレビ局「テレビ太陽(TV taiyo)」の朝の番組「モーニングZ」。
メインMCの加原陽一郎(近江谷太朗)、人気女子アナの橋本茜(佐々木希)、後輩の土屋みどり(野村麻純)、古谷黄子(内藤理沙)たちが朝の情報を伝えている。
今日は不祥事を起こしたお天気お姉さんの木下ナヅナ(谷一歩)が契約を解除される日。涙ながらに最後の天気を伝える。
「泣くなっつってんのに」とボヤくのはプロデューサーの原口蘭(笛木優子)。「まあいいじゃん、カワイイから」とデレデレするのはお天気ディレクターの染谷誠二(野間口徹)。
「今日は晴れるので傘の心配はいりません」とお天気お姉さんのナヅナが伝えた時だった。
全身黒ずくめの女・晴子がカメラのまえに立ち、「今日は必ず傘をお持ち下さい」と、ナヅナとは真逆の天気を予報し始めたのだ。「落雷に注意」、おまけに雹まで降るという。
すかさず映像がスタジオに移り、茜が説明する。彼女は11歳で気象予報士の資格を取った天才。明日からお天気お姉さんを務める気象予報士の阿部晴子と。
プロデューサーの蘭は晴子のことが気に入らない。こんなお天気お姉さんを採用したら番組を壊される。経歴が静岡のケーブルテレビでお天気お姉さんをやったことだけというのも気に入らない。
ところが、ネット掲示板では「爆弾低気圧女」「アベハルコは何者か」と感想が山のように投稿され、お祭り状態に。さらに晴子の予報が的中し、誰も想像しなかった雹まで降り出す。
それを見た蘭は態度を一転させ、晴子をお天気お姉さんとして採用すると言い出す。
安倍晴子がモーニングZにお天気お姉さんとして正式に出演する。自分のペースで行動する晴子に出演者・スタッフたちは振り回される。
しかし、プロデューサーの蘭だけは好意的。晴子は番組の起爆剤として欠かせない。晴子の「外で天気予報をしたい」という要望も快諾する。
ネット掲示板は大盛況になり、警視庁の監察医・三雲三平(佐々木蔵之介)も晴子のファンで、晴子の天気予報の感想を書き込む。
一方、警視庁捜査一課では、世界的バイオリニストの小杉珠美(吉沢梨絵)が工事現場で遺体となって見つかった殺人事件の捜査が開始されていた。
刑事たちは不倫の相手である秋山眞人(升毅)に疑いを向ける。
その夜、蜜代(壇蜜)がママとして働くスナック「蜜の味」に、青木や監察医の三雲がいた。彼ら刑事たちも常連客である。
そこに晴子がひょっこり顔を出す。彼女はそこで下宿をしているのだ。
世田谷区の連続放火事件で驚きの推理を見せた晴子を、青木は頼りにする。三雲と3人で現場検証に向かうことに。
晴子は「音のトンネル現象」という、悲鳴が遥か遠くの地点で聞こえる現象を解説して、犯行現場が悲鳴が聞こえた工事現場ではなく、自宅マンションだったと推理。そこにいた秋山が真犯人であるとアリバイを暴く。
事件は解決する。これが青木の初めてのお手柄となった。
お天気以外、事件の背景にまったく興味のない晴子は「帰っていいですか」とさっさと帰っていく。