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純情きらり 第11週「キューピッド志願」

 桜子 (宮崎あおい)笛子 (寺島しのぶ)冬吾 (西島秀俊)の仲が深まることを期待する。
 そんな有森家に「冬吾の許嫁」を名乗るしま子 (光浦靖子)が現れ、冬吾は逃げるように東京に戻っていく。結局、しま子が冬吾に一方的に言い寄っていたことがわかるが・・・。
 年の暮れ、有森家では産婆の資格を得た杏子 (井川遥)が自宅で開業を決意するが、笛子から猛反対される。そんなある日、帰郷した桜子は道端で産気づいている妊婦の小鈴 (早良めぐみ)に気付き、杏子に助けを求める。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第61回 6月12日 (月)

 桜子 (宮崎あおい)は再び、東京で音楽修行の日々を送り始める。達彦 (福士誠治)がいない日々に寂しさを感じるが、マロニエ荘の仲間に励まされる。
 そして11月になり、桜子のもとに杏子 (井川遥)から便りが届く。便りによると、すっかり仲の良くなった笛子 (寺島しのぶ)冬吾 (西島秀俊)のまえに「冬吾の許嫁」を名乗る御崎しま子 (光浦靖子)という青森訛りの女が現れ、冬吾は逃げるように有森家から出て行ったという。それ以来、笛子は機嫌が悪いらしい。
 改めて考えれば冬吾について何も知らない桜子とマロニエ荘の面々たちは、出版社の薫子 (松本まりか)に冬吾の過去について調べてもらうことにした。すると、冬吾としま子が過去に心中未遂事件を起こしていたことが発覚する。
 そして、マロニエ荘に戻ってきた冬吾に桜子が真偽を問いかけると、冬吾はしま子と心中未遂事件を起こしたことを認める。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第62回 6月13日 (火)

 桜子が真実を明かしてほしいと求めると、冬吾は語り始める。
・・・ 冬吾の青森にある実家は厳格な家柄で、冬吾が東京に行くことを許さない家族が、見合い結婚をさせて青森に引きとめようと考えた。その見合いで会った女がしま子で、しま子は冬吾を運命の人だと思い込んでしまった。そして、ある雪の降る夜、東京に夜逃げする冬吾の前にしま子があらわれ、一緒になってほしいとすがったという。その時、一緒に湖に落ちて心中未遂とされる出来事が起きてしまったのだった。
 "冬吾に必ずしも非があるわけではないので冬吾に会って話を聞いてあげてほしい" と桜子は笛子に手紙を送るが、笛子はヘソを曲げているのか、まったく連絡をよこさない。そこで八重 (原千晶)の助言をヒントに、ある "うそ" の内容の手紙を桜子が送ったところ、思惑通りに笛子が東京にすっ飛んで来る。そして、笛子はマロニエ荘に入ってきて桜子を見るや否や、桜子の頬を平手で打つ。
 その手紙には、"冬吾をいつしか慕うようになり、お互いに遠い将来のことを思いながら交際している"、そう書いたのだった。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第63回 6月14日 (水)

 手紙がうそだと知った笛子は怒りを静め、冬吾と二人きりで話し合う。冬吾の手を握り、笛子のわだかまりが解けたその時、しま子がマロニエ荘を訪ねてくる。
 桜子は冬吾は引っ越したと言って、しま子を追い返そうとするが、その時、笛子が "待って下さい" としま子を引き止める。
 しま子は冬吾に一緒になってほしいと訴えかけるが、冬吾は黙りこんでしまう。その時、しま子が絵の具の油を飲み干して死ぬと言い、冬吾に返事を迫る。しかし、冬吾はしま子から絵の具の油を取り上げると、目の前でそれを飲み干してみせる。
「こったなもん飲んでも、人は死なねえ。これで許してけれ。わは今、好きなおなごがいるはんで、悪いけどもな、あんたとは一緒になれねえ」
 "あんたとは一緒になれねえ"、しま子は覚悟していたかのように冬吾の言葉に頷くと、心中未遂事件の夜を振り返る。あの夜、しま子は冬吾の気持ちを聞きだそうとしたが、冬吾の口から嫌いだという言葉が出るのを予感し、本心を知るのが恐くなり、答えを聞くまえに冬の湖に引きずり込んでしまったのだった。しかし、冬吾は言った。
「んでねえ、あん時は、俺はこう喋ろうとしてたんだ。『わは、おめえが好きだ』ってな」
 冬吾の思いがけない言葉にしま子は泣き崩れる。そして、しま子は過去の自分と決別するように、八重たちから化粧を施され、その思いやりに感涙する。
「『わは、おめえが好きだ』なんて、絶対にうそだってわかってるのに、でも、ああ喋ってもらってよかった。つらい時にはあの言葉さ思い出して自分の力にして生きていこうと思います・・・」
・・・ しま子が青森に帰郷し、この騒動が一件落着したその夜、二人きりで晩酌をする笛子と冬吾を微笑ましく見つめる桜子の姿があった。こうして笛子と冬吾は岡崎に帰っていった。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第64回 6月15日 (木)

 年の瀬が迫り、桜子は岡崎に帰郷することにした。しかし、有森家では産婆の資格を得た杏子が自宅で開業するかどうかをめぐって笛子ともめていた。笛子は勇太郎 (松澤傑)の受験勉強のことが引っかかり、断固として開業することに反対する。自宅で赤ん坊を取り上げるわけではないと杏子は言うが、笛子は自営することの厳しさを気にかけ、産院に勤めたほうがいいと勧める。
 そんな折、桜子は道端で産気づいて呻いている妊婦の小鈴 (早良めぐみ)に気付き、有森家に連れて帰る。杏子は急いで出産準備を始め、難産になるものの、翌朝、無事に赤ん坊が生まれる。
 ところが、数日後の深夜、赤ん坊を抱いた小鈴が切羽詰まった様子で有森家の戸を叩く。小鈴は暴力をふるう亭主の信吉 (いけだしん) からかくまってほしいという。しかし、笛子は小鈴が以前は芸者だったと聞くと、いかがわしい商売だと言わんばかりの態度で小鈴に出て行くように迫る。
 と、そこへ信吉が小鈴を訪ねてやって来た。信吉は小鈴が居ることに気付くと、力づくで有森家に入ろうとする。その時、勇太郎が機転を利かせ、警察を呼んだように見せかけて信吉を追い払うことに成功するが、冬吾と小鈴は逃げるように出て行ったきり、その夜は一向に帰って来なかった。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第65回 6月16日 (金)

 冬吾は翌朝になっても帰って来ず、笛子は朝から機嫌が悪い。
 桜子がもしやと思い、喫茶マルセイユを訪ねると冬吾の姿を見つける。冬吾は小鈴の似顔絵を描いているところだった。やがて冬吾の周りは "絵を描いてほしい" とせがむ小鈴の芸者時代の仲間で囲まれる。と、そこへ間が悪く、笛子が硝子越しにその光景を見かけ、自分の心配をよそに芸者にもてはやされている冬吾の姿にア然となる。
「どうして!? どうしていつもそうなの!?」
 冬吾と知り合ってから気が休まることがない。笛子は冬吾に怒りをぶつける。冬吾は "そったなこと喋ったって・・・" といつもの調子で返すが、
「もう私を怒らせんで、こんなにつらい思いさせんで・・・」
 そうつぶやく笛子に冬吾は「覚悟しろ」と言い、そして強引に口づけをする。
「そったに腹が立つか、困ったなぁ。どうしたらいいんだべな・・・」
 笛子は抱き寄せる冬吾を引き離そうとするが、次第に心を許していく。冬吾は「一緒になるか」と告げて、笛子を強く抱きしめる。
「好きなだけ怒れ、俺のまえで怒れ、これから先はずっと一緒にいてやるから」
 笛子は冬吾の胸で涙する。そして、マルセイユではその光景を微笑みを浮かべながら見つめる桜子の姿があった。
 その夜、桜子と杏子は長女として今まで家族を支えてくれた笛子に、冬吾と結婚をして自分のしあわせを築いてほしいという思いを託す。杏子は "今度は自分が姉を支える番" と、再び笛子に自宅で開業したいと申し出て、翌日、杏子は自宅で産婆の仕事を開業できることになった。産婆として人の役に立ちたいという気持ちに笛子が応えてくれたのだった。
 そして、翌年の正月を迎えた。一緒に生きてゆくことを決意した笛子と冬吾は、家族のまえで結婚することを発表する。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 第66回 6月17日 (土)

 達彦は亡き父・拓司 (村田雄浩)がいない辛さを噛みしめながら、かね (戸田恵子)と二人きりで寂しい正月を迎えていた。
 一方、有森家には味噌職人のキヨシ (井坂俊哉)が新年の挨拶に訪れた。キヨシは桜子に東京音楽学校の合格祈願のお守りを渡すと、桜子との交際のことをまだあきらめていないという強い意思を伝えて帰っていった。
 正月もピアノの練習に励む桜子だったが、ふいに達彦のことが思い出され、達彦もまた、桜子への断ち難い想いに揺れていた。
 達彦は有森家を訪ねることにした。桜子に合格祈願のお守りを渡すためである。しかし、桜子がすでにキヨシから同じお守りを受け取ったことを知ると、達彦は持ってきたお守りを渡すことをためらう。
「キヨシはいいヤツだ。あいつとだったら、俺は文句はないよ」
 "達彦さんにそんなこと言われたくなかった・・・" 、桜子には達彦の言葉がつらくてたまらない。
 桜子から今日は帰ってほしいと言われ、有森家を後にした達彦が神社に立ち寄ると、冬吾が祠のまえに座っていた。冬吾は初詣が苦手で逃げてきたという。冬吾から結婚するという話を聞いた達彦は驚きを隠せない。冬吾もまた、"信じられねえべ" と笑ってみせる。
「桜ちゃんのこと、今でも好きか?」
 並んで腰掛けた達彦に冬吾が訊ねる。達彦は素直に答えた。
「好きです。でも、どうしようもありません。一緒になれんのですから」
「でも、黙って想ってることは出来るべさ。好きならただ、想ってればいい。見返りなんかねくても、想ってるだけでな」
 "好きならただ、想ってればいい"、冬吾の言葉を聞いた達彦は、渡せなかったお守りを手に、結び文の約束を交わした木を見つめた。
・・・その頃、桜子は、達彦と別れてまでして音楽の道を選ぶことが果たして正しかったのか、と心が揺れていた。杏子は塞ぎこむ桜子に何と声をかけていいのかわからない。と、そこへ冬吾が帰ってきた。
 冬吾に神社に行くように促された桜子は、結び文の木の枝に何かがぶら下がっているのを見つける。それは達彦からの贈り物・・・、「頑張れ」というメッセージと合格祈願のお守りだった。
「達彦さん・・・、何言っとるの。言われんでも頑張るに決まっとるじゃん」
 桜子は心の中に達彦を確かに感じ、うれし涙がこみあげてくる。
 そしていつしか不安が消え、音楽への新たな決意がみなぎってきたのだった。


次週予告

来週は「絆 (きずな) が試されるとき」

笛子です。
桜子の受験が終わり、ほっとしたのも束の間、私は冬吾さんと婚約したことで学校からにらまれ、教職を追われようとしています。
そんな時、仕事が軌道に乗り始めた杏子までもが、無実の罪で逮捕されてしまいます。
私たち家族の絆が試される時がやってきました。


純情きらり 第11週「キューピッド志願」 今週からの出演者とゲスト

小鈴早良めぐみ

信吉いけだしん
江口ナオ
* (芸者)田村直子
* (芸者)松元夢子
* (芸者)渡邊安理
出演者協力セントラル子供タレント


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